毎日忙しく働くビジネスパーソンのみなさん、おつかれさまです。
最近、心から涙を流したのはいつですか? もう何年も泣いていない......という大人が増えているそうです。そんなみなさまのために、今回は「涙活(るいかつ)」をご紹介します。
「大人たちが泣くために集まる活動」がこの「涙活」です。活動内容は「涙ソムリエが選んだ泣けるコンテンツを鑑賞し、涙を流す」こと。たとえば、映画、詩の朗読、音楽などを参加者一同で鑑賞します。
なぜこのような活動をしようと思ったのでしょうか? 「涙活」発案者の寺井広樹さんに聞いてみました。
「僕自身、映画やテレビを見ても全然泣けなかったんです。3~4年ぐらいずっと。冷たい人間なのかな、と思ったくらいです。でもここ最近、頻繁に感動するできごとに触れていたら泣ける体質になれました」
現代人は忙しさのせいで、泣くという感情が麻痺してしまっているのかもしれませんね。そこであえて"活動化"したのですね。
「はい。また、あるとき男性が大泣きした後、すっきりした顔をしているのを見て、涙のパワーはすごいなと思いました。涙の効用を医学的に研究している東邦大学医学部生理学教授の有田秀穂先生は、睡眠・笑いよりも、泣くことのほうがストレス解消に有効だと言っています。しかも、たまねぎを切って出る涙では意味がなく、情動によって出る涙にその効果があるそうです」
なるほど、感動の涙を流すというのが「涙活」の目的なんですね。参加された方はちゃんと泣いていますか?
「みなさん泣きのモチベーションが高くて、号泣していらっしゃる方もいますね。ある40代の男性は、『家だと妻や子どもがいるので弱いところを見せられない。会社でも中堅の立場なので気を張っていなきゃいけない。でも、涙活でなら思いっきりなくことができた』とおっしゃっていました。改めて、泣くための場所が必要なんだなと感じましたね。それに、人はみな泣きたがっているんだなと」
では、これは泣けるぞ、というコンテンツを教えてもらえませんか?
「それが......教えられないんです。というのも、何に感動するかは人それぞれだからです。親子の絆、ペットとの別れ、子どもががんばっている姿など、その人の体験してきたことでツボは変わります。歳を取ってから涙もろくなるのは、経験値が増えて共感できることが増えたからでしょうね」
たしかに、昔は「なんてちんけな歌なんだ」と思っていた失恋ソングでも、実際に失恋してから聞くと超泣けてしまったりします。逆に、泣けると有名な映画でもいまいちピンとこなかったり。
「僕は自分の仕事とダブる、映画『おくりびと』がツボです。まずは自分の泣きのツボを知り、涙を流すトレーニングをしてみてください。月に2~3分は涙を流して、心のデトックスをしてほしいですね」
「涙活」は、東京・新宿の「誠メガネ」で毎月1回、平日20:00~21:30に開催されています。1時間ほど泣けるコンテンツを鑑賞し、その後参加者同士で交流会をします。「涙活」で共に涙を流した者同士は「涙友(るいとも)」として、打ち解けるのも早いそうです。
■誠メガネ 涙活のページ 次回開催は3月21日(木)です。
■離婚式プランナー寺井広樹
「最近泣いてないなあ......」という方は、筆者が選んだ泣ける動画を見てツボを探ってみてくださいね。あなたに刺さるのはどの動画ですか?
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(田中結/プレスラボ)
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