『ジュラシック・パーク』を最初に観たとき、それは未来を垣間見たような気分だったのではないだろうか。今年で公開から25年、この愛すべきスピルバーグ作品はいま何を私たちに語ってくれるのだろうか?


1993年6月11日米国で公開されたこの映画は、これまでの映画製作の方法を変えてしまった。25周年という節目を迎え、シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の公開を間近に控えたいま、『ジュラシック・パーク』についてあまり知られていないであろうトリビアを2回に分けてご紹介しよう。



1. イアン・マルコム博士の「"絶滅"だろ?」というセリフは、後になって脚本に付け加えられたものである。2013年に『Entertainment Weekly』が同作品の関係者にインタビューしてまとめた記録によると、これは恐竜主任のフィル・ティペットが発した言葉に由来するそうだ。ティペットは恐竜をストップ・モーション・アニメで動かす作業のチーフを任されていたが、ILMのデニス・ミューレンがワイヤフレームのCGアニメ恐竜を初めて関係者にプレゼンした時のことをこう語ったという。「スティーブン(スピルバーグ)に映像を見た感想を求められて『僕は絶滅したみたいだ』と言ったら、彼は『そのセリフいいね。映画に使わせてもらうよ』って言われたのさ」

2. 『ジュラシック・パーク』の監督を始める前、スピルバーグは脚本家のマイケル・クライトンと共に映画版『ER』の立ち上げに関わっていた。2人は『ジュラシック・パーク』が公開されたあと、この医療ドラマのプロジェクトに戻り、映画ではなくテレビ・シリーズにしたのだった。



3. 『ジュラシック・パーク』の目玉は何と言っても恐竜なのだが、実は映画の中で恐竜が登場するシーンは合計で15分しかない。

4. 『ターミネーター2」のジェームズ・キャメロン監督が当初『ジュラシック・パーク』の監督も希望していたが、彼がその意思を伝えた時には権利が既に売却されてしまっており願いは叶わなかった。キャメロンはおそらくそれで良かったと認めている。それは自分が監督を務めていたら、もっとダークで暴力的な作品になっていたからだという。



5. レックス役にアリアナ・リチャーズをキャスティングした理由のひとつに、オーディンションで彼女の悲鳴が耳をつんざく大音量で真に迫っていたことをスピルバーグは挙げている。当時、敷地内で休んでいたスピルバーグの妻が、この悲鳴で目を覚まし、何事かとオーディションをしていた部屋に駆け込んできたという。

6. ネドリーの散らかり放題のデスクが映るシーンで、その上のモニターのひとつが映画『ジョーズ』を映している。これは勿論スピルバーグの監督作品だ。



7. 作品中の映像効果を作り出すのに最も難しかったものは、往々にして非常にシンプルなものであることが多い。ティラノサウルス・レックス(T・レックス)がツアー車両に接近する際にカップの水が揺れて波紋を作るシーンがそのひとつで、特殊効果のマイケル・ランティエリは最終的にカップの底にギターの弦を通して貼り付け、ダッシュボードと車の床を突き通してそれを下からつま弾くことで、この映像を作り上げた。

■参照リンク
http://www.moviefone.com/

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