ワーナー・ブラザースとDCコミックスが企画しているジョーカー誕生映画にジャレッド・レトは出演しない。トッド・フィリップスが監督を務める同作のジョーカー役には、ホアキン・フェニックスが契約間近だと報じられている。
「関係者」がエンタメ系メディア『TheWrap』に語ったところによれば、同作で描かれるバットマンの宿敵ジョーカーは、「観客に全くウケなかったことをきっかけに"犯罪界の道化王子"になった、1980年代の落ちぶれたコメディアン」として描かれるという(ウケなかったせいでスーパーヴィランになるとは、何てデリケートなんだろう)。
『TheWrap』が指摘しているように、この展開はマーティン・スコセッシ監督の映画に通じるものがある。スコセッシは1982年、常軌を逸したコメディアンの卵ルパート・パプキンをロバート・デ・ニーロが演じたブラックコメディ映画『キング・オブ・コメディ』を監督しているのだ。『ハングオーバー』シリーズや『War Dogs』(原題)を監督・製作したフィリップスと並んで、伝説的な映画監督スコセッシが同作の製作を務めると報じられた時は、ファンが驚いたものである。
『TheWrap』に情報を明かした関係者によると、今回の新しいジョーカー誕生ストーリーは『キング・オブ・コメディ』へのオマージュが挿入される予定だという。また、アラン・ムーアのグラフィックノベル『The Killing Joke』とも共通点がある。同小説にも、「ひどい1日」の怒りで豹変した売れないコメディアンとしてジョーカーが登場するのだ。フェニックスが43歳であることを考えると、若者を描いた典型的な誕生物語というよりは、常軌を逸した大人の男性についてのストーリーになりそうだ。
また『TheWrap』の記事では、すでに気掛かりな兆候も報じられている。同作は2018年中頃から終わりの製作開始を目指しているものの、脚本の書き直しでスケジュールが遅れる可能性があるという。書き直しは現在、フィリップスとスコット・シルヴァー(『8 Mile』)が行っているそうだ。
このジョーカー映画がDCエクステンデッド・ユニバースとは別の新たなシリーズの一部になるとしても、脚本が書き直しの段階でフェニックスの契約も未確定となると、今後の方向性が変わっていくことも考えられる。DC映画の路線変更は目新しいことではないが、ともかく今後の続報に注目したい。
■参照リンク
http://www.moviefone.com/
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