米研究チームが、ペルーにある火山状のミステリアスな人工建造物について調査を行った。その目的は解明されなかったが、日食に関連した行為のために使われていた可能性が、今回の研究で示唆されている。
最近発表された論文によれば、1960年代に高さ約15.5メートルの盛り土が研究者によって発見された。その形状と頂上部のくぼみから、この建造物は現在「エル・ボルカン」と呼ばれている。
論文で指摘されているように、「(火山を模したような形をした)エル・ボルカンの近辺には見本となるような火山がなく、ペルーあるいは他の場所で火山状の建造物は他に見つかっていない」ため、大いに注目すべき建造物となっていた。
科学情報サイト『Live Science』によると、ミズーリ大学のロバート・ベンファー名誉教授はこの遺跡に着目し、チームで詳細な調査を実施。エル・ボルカンのくぼんだ頂上で発掘作業を行った。
その結果、「下方へ続く壊れた階段室と、そのあとに作られたアドービれんがの並び」を発見。また、2メートル下で見つかった炉床は「プラスター塗りで、木炭と貝殼もあった」という。
得られた証拠と、西暦1563年頃と推定された放射性炭素年代から、チームはこの建造物が日食に関連した儀式に結びついていた可能性を示唆している。それに先立つ数十年の間に4度の日食が起こっていたのだ。
しかし、この建造物の形状や目的については、まだ多くの謎が残されている。
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