アメリカのマイアミビーチでは"砂不足"が深刻な問題に発展している。
https://www.youtube.com/watch?v=vtRsUDJ_G9Y
米フロリダ州マイアミビーチ。観光客が押し寄せる有名リゾートだが、実はビーチの砂が不足しているらしい。もともと埋め立て地であるマイアミビーチは、長年にわたって海岸の侵食が進み、自治体は多額の費用を費やしてビーチに砂を運ぶという作業を繰り返してきた。
フロリダ州の海岸は約825マイル(1,327キロメートル)にわたって続くが、そのうちの半分にあたるビーチが環境保護部によって監視され、危機的な侵食が進んでいることも確認されている。近年はますます侵食が加速しており、毎年1/3インチ(約8ミリメートル)ほど海面が上昇し続けているそうだ。
これまでは海底の砂をビーチに運んでいたが、すでに砂が不足するという状況に陥っている。ただし、砂の色や質が異なる他の場所から砂を運ぶことは現実的ではなく、現状のビーチの砂を保つために様々な問題を解決しなければならないようだ。
埋め立てに使う砂を手配する土地として、同州のマーティン郡やセントルーシー郡、約50マイル(約80キロメートル)離れたバハマなどが候補に上がったが、最終的には実現に至らず。6月には、同州のオキーチョビー湖近くにあるウィザースプーンという採掘地で、マイアミビーチに適した砂を採掘することが決定した。
その採掘地からトラック300台で7千トンの砂を運び出す日々を繰り返し、合計30万トンもの砂をマイアミビーチに移動させる計画が進んでいる。マイアミビーチの3千フィート(約914メートル)の海岸を埋め立てるためには1,200万ドル(約13億円)近くの費用がかかるというから、かなり大掛かりなプロジェクトだ。
温暖化に伴う海面の上昇によって、アメリカでは各州の海岸で侵食が進み、埋め立てに使う砂の需要が高まっているという背景もある。将来的には、さらに砂が値上がりすることが予想されている。
マイアミビーチの埋め立て作業は冬季は休止され、来春に再開される予定。美しいビーチを存続させるために、今後もフロリダ州の真ん中から大量の砂をトラックで運び続けることになりそうだ。
■参照リンク
http://www.theverge.com/
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