年々速さを極めているF1の世界で、ピットストップ(レース中ピットに入ってタイヤ交換や燃料補給などを行うこと)は数少ない速さを縮めることができる分野として、ここ数年どんどん進歩を遂げてきた。3年前に3秒台が最速と言われて来たピットでのタイヤ交換だが、今年6月にアゼルバイジャンの首都バクーで開催された「ヨーロッパGP」では、ウィリアムズが2秒を切る1.92秒という最速記録を叩き出し話題を呼んだ。そして今回、「およそ2秒でどのようにタイヤが交換されるのか?」を解説する映像がレッドブル・レーシングから公開され、注目を集めている。
https://www.youtube.com/watch?v=o8KTXtvqbtg
F1のタイヤ交換は、瞬時に作業を行うため1つ1つの動作が完全な分業となっており、動画の説明によれば、基本的に合計18人のクルーによって行われるという。4本のタイヤそれぞれに3人、計12人を配置し、それぞれがタイヤの取り外しや装着、ホイールガンを担当する。左右のフロントタイヤの取り外しを行う2人は、マシンを定位置に止めるストップマーカーを兼任するようだ。映像では、その他にも、タイヤ交換完了の合図を出すロリポップマンや、フロントジャッキとリアジャッキの担当、またその補助などが紹介されている。
様々なスポーツを見渡しても、18人もの大人数がこれ程まで短い時間の間に、異なる作業を強いられることはなかなかない。レース中継などで「タイヤが外れない」、「ロリポップマンがタイヤの交換が済む前にドライバーにGOの指示を出してしまう」といった失敗シーンも度々目にするが、レースの度にチームの2台のマシンのタイヤを何度か、ほぼ正確なタイムで送り出すピットクルーたちの凄さを改めて感じさせてくれる映像である。
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