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マーティン・スコセッシ監督、「この映画については語っても語りつくせません」と喜び語る 『沈黙 サイレンス』来日記者会見

2016/10/20 17:00 投稿

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戦後日本文学の最高峰とも称される遠藤周作の「沈黙」(新潮文庫)を、『タクシードライバー』、『ディパーテッド』のアカデミー賞®監督、マーティン・スコセッシ監督が完全映画化、『沈黙-サイレンス-』(原題:Silence)が公開される。


本作はスコセッシが1988年に原作と出会ってから28年、読んだ瞬間に映画化を希望し、長年に渡り暖め続けてきたという待望のプロジェクト。17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるため、日本にたどり着いた宣教師の目に映った想像を絶する日本を舞台に、人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で描いた歴史大作となる。

公開に先駆け、10月19日(水)にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて映画『沈黙-サイレンス-』の来日記者会見を実施した。

本記者会見には、日本美術協会主催の高松宮殿下記念世界文化賞を受賞、授賞式への出席のため来日したマーティン・スコセッシ監督と、本作のキーとなるキチジローを演じる窪塚洋介、通辞役の浅野忠信が出席。スコセッシ監督は、本作を通じて、「文化の違い、文化の衝突」を描きたかったと説明。また、「日本の文化には14歳の時に溝口健二監督の『雨月物語』を観て初めて触れました。元々私はカトリックということもあり、遠藤周作さんの作品に興味を持ちました。長い間構想してきたので、この作品を映画化できて、とても嬉しいです。この映画については語っても語りつくせません」と日本に対しての敬意、映画化できたことへの喜びを語った。

窪塚は「夢のような時間、体験ができました。とても光栄です」、浅野は「役を頂いたときとてもびっくりしました。オーディションの時に監督と心が通じ合ったのを感じました」とコメント。


今作を作り上げた理由に関しての質問を受けると監督は、「色んなテーマを深堀しなければならないと思っていました。言葉では表現できない次元までいかなければならないと感じました。それが、『信ずることとは何なのか』というテーマ。『沈黙』は精神世界を追求する上で大事になるのではないか、と感じました」とコメントした。

監督は窪塚、浅野をキャスティングした理由に関して、「キチジロー役は新鮮な解釈を与えたいと思ったところに、キャスティング・ディレクターから窪塚さんのビデオを渡されました。窪塚さんは力強く演じているだけではなく、心から正直に演じていて、役を心底理解していると感じました」とコメント。浅野に関しては「浅野さんもキチジロー役のオーディションを受けたが、彼の過去作品を観て、通辞役が良いのではないかと思いお願いをしたらパーフェクトでした」と説明した。

スコセッシ監督の演出方法に関してどう感じたかを聞かれた窪塚は、「初日に監督が綺麗なスーツを着ていて、汚い酒場で撮影だったのですが、演出を伝える時に床に手をついて再現していて『スーツが汚れる!』と思いました(笑)」とコメント、浅野は「最初はすごい緊張しましたが、日を重ねる度に楽しかったです。役者として監督がとても期待してくれているのが分かりました」と語った。

映画『沈黙-サイレンス-』は2017年1月21日(土)に全国公開

■参照リンク
映画『沈黙-サイレンス-』公式サイト
http://chinmoku.jp/

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