いよいよ来月行われる、アメリカ大統領選挙。先日の「トランプvsクリントン」TV討論会で、ヒラリー氏にすっかりやり込められたドナルド・トランプ氏だが、多くの共和党支持者を取り込んだ「煽り系演説パフォーマンス」は、元々プロレスのリングで培ったものだ。
プロレスファンにとってトランプは、2000年代中盤にかけて「ビリオネラ(億万長者)」として介入するキャラクターとして懐かしい存在でもある。
ことの発端は、彼を一躍有名にしたリアリティーショー「アプレインティス」における「お前はクビだ!」というお約束ワード。この台詞のオリジナルを主張するWWEのオーナー、ビンス・マクマホンと抗争が勃発し、たびたびWWEのリングに登場した。
特に2007年の一大イベント「レッスルマニア23」でビンスと繰り広げた「バトル・オブ・ビリオネア」という億万長者戦争は大きな盛り上がりを見せた。
「バトル・オブ・ビリオネア」(https://youtu.be/5NsrwH9I9vE)
レスラーを介して代理戦争を仕掛け、ビンスに勝利したトランプは、ビンスを丸刈りにし自分の髪の毛は死守している(ちなみに、この時からすでにあの不思議すぎるヘアスタイルについて「トランプ・カツラ説」というネタも生まれていた)。
傍若無人すぎるキャラクターも、当然ながらすべて"アングル"(プロレスならではの"筋書き"のこと)であるのだが、トランプを巡るストーリーは3年近く続く。一時は、現在も続く金持ちキャラとして「WWE ROW」のオーナーに就任するなど、プロレスの世界にどっぷりと浸かっていくのだ。
そんな功績が称えられ、2013年にはWWE殿堂入り。この年一緒に殿堂入りしたのが、ボブ・バックランド、ブルーノ・サンマルチノ、ブッカーT。プロレスファンなら誰もが知っているそうそうたる顔ぶれと共に表彰されているのだ。
プロレス・ファンの視点では、トランプの大統領選挙での「煽り演説」は全てプロレス時代のそのままという印象である。
「メキシコは、ベストではない奴ら、麻薬や犯罪を持ち込む強姦魔ばかりを送り込む!」
「イスラム教徒はアメリカから入国禁止だ!」
「移民なんてくそくらえだ!」
「株安は中国お前らのせいだ!」
政治家としては不適切な発言だが、これがプロレスのリングだと考えるとなかなか秀逸なマイクパフォーマンス。プロレス界での「限りなく地に近いキャラ設定」が浸透したおかげで「トランプは過激な発言をしてOK」という雰囲気が醸成された部分は少なからずあるだろう。
Stone Cold Steve Austin Stuns Donald Trump
Mr. McMahon and Donald Trump's Battle of the Billionaires Contract Signing
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