世界でも高い水準にある日本の自殺率。その数は1998年から14年連続で年間3万人を超えていた。
この数を減らすため自らの人生をかけて取り組むこの男性、茂幸雄さんはこれまでに500人以上の命を救ってきた。
72歳の茂さんは定年退職した元警察官だ。自身を"ちょっと待ておじさん"と呼ぶ。
双眼鏡を持って毎日、東尋坊周辺をパトロールして、命を絶とうとしている人が居ないか見て回り、そうした人を見かけたら話しかけるのだ。
茂さんは、数年前に友人を自殺で亡くしている。その友人はレンタカーで海に飛び込み命を絶ってしまった。
近年、日本の自殺者数は2003年をピークに減少し、2015年は1997年以来初めて2万5,000人を下回った。2006年に政府は、今後10年で急増以前の水準に戻すことを当面の目標としていた。本年度からは新たな指針に基づき自殺対策に取り組んでいる。
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