米ニューヨーク市にあったワールドトレードセンターのツインタワーは、象徴的な建物だった。これを建てたアメリカの強さと能力の証しとしてそびえ立ち、ニューヨーカーやアメリカ人にとって"故郷"と呼ばれる存在であった。
ノースタワーとサウスタワーはそれぞれ1970年と1971年に正式に開業した。対をなす両タワーは、1973年にシカゴのシアーズタワー(現名称:ウィリスタワー)に抜かれるまでは世界で最も高い建物だった。ノースタワーの方がサウスタワーよりわずか6フィート(約1.8メートル)だけ高かった。
ツインタワーは2001年9月11日のテロによって破壊され、当時建物の内部やそのエリアにいた2,000人以上が死亡した。この痛ましく計り知れない犠牲に加えて、両タワーの崩壊は健康問題や世界的な金融問題を引き起こし、ワールドトレードセンターの周囲の建物にも甚大な被害をもたらした。
崩壊したタワーのがれきを片づける作業は長期にわたり、テロから9カ月近く経った2002年5月30日に完了したとされている。そこから、ロウアーマンハッタンの再開発に伴い、ツインタワーの跡地となった空間にどのような建物が作られるべきかを決めなければならなかった。
高さ1,776フィート(約541.3メートル)の新たな超高層ビル「ワン・ワールド・トレードセンター」(かつてのノースタワーの名称)は、当初「フリーダム・タワー」という名称で2006年4月27日に起工式が行われた。
8年後の2014年11月3日、ワン・ワールド・トレードセンターが完成して、米国の人々が悲劇から立ち上がる希望と力を示す輝かしい象徴となった。西半球で最も高い建物となったこの超高層ビルからは、リフレクティングプールや9/11メモリアルミュージアム、新ワールド・トレードセンターエリアの他の部分を見渡すことができる。
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