第73回ベネチア国際映画祭で『PLANETARIUM』(原題)のワールドプレミア上映が開催され、女優のナタリー・ポートマンとジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの愛娘、リリー・ローズ・デップが登壇した。


本作のメガホンをとったのは、レア・セドゥ主演の『美しき棘』で監督デビューし、過去手掛けた長編2作品は、カンヌ国際映画祭の監督週間・ある視点部門とそれぞれ出品され、本作への期待も高い女性監督・ レベッカ・ズロトヴスキ。

主演はナタリー・ポートマンとリリー・ローズ・デップで、2人は死者と交信ができる美しき姉妹を演じ、1930年代のフランス・パリを舞台に、ショービジネスに入り込んでいく世界をミステリアスに、そして美しい映像と共に描いた物語だ。

リリー・ローズ・デップは、ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの愛娘で、本年度のカンヌ映画祭の「ある視点部門」に出品された『ザ・ダンサー/TheDancer』で主人公を惑わすダンサー役で出演し、若干16歳の若さでカンヌデビュー。その美貌と圧倒的なオーラで世界中を轟かせている今最も注目の若手女優だ。

レッドカーペットでは監督はエメラルドグリーン、ナタリーは純白、リリー・ローズは黒いドレスで登場。レッドカーペットでは、リリーとナタリーの息をのむ美しさで写真を撮る観客が周りに殺到し、時間がオーバーしてしまうという事態が発生、スタッフがしびれを切らして場内に誘導し、上映が始まった。上映後は5分ほど拍手がなりやまず、写真を撮る人が再び殺到。監督、出演者並んで笑顔で何度も挨拶をして、会場をあとにした。

記者会見で、ナタリーは「リリー・ローズとの競演はすばらしい体験だった、やさしくプロ意識が高く才能にあふれている女優さんです」とリリーを絶賛、さらにリリーも「この作品に呼んでもらえて本当にラッキーだった。ナタリーとはとても気が合って、姉妹のフリをする必要がなかった。周りも歓迎してくれて、とても居心地のいい撮影だった」と姉妹のような仲の良さが伺えた。

また、今回ナタリーは25年の女優人生で、女性監督と働くことは初めてと告白。アメリカでは女性監督が活躍できる場がまだ少なく、今回のように多くの女性と仕事を出来たことを嬉しく思っていると語った。リリーは自身の役柄について、「若い女優は大抵セクシーで魅惑的な役を演じることが求められる。私の役は子供っぽいけど、特別なパワーを持っていて、大人が気づかないようなことも分かる。そうやって家族や姉を守っているの。これまでにない役柄よ」と語った。


1930年後半。アメリカ人のローラ(ナタリー・ポートマン)とケイト(リリー・ローズ・デップ)の姉妹は、降霊術のツアーでパリに来ていた。ケイトは霊感が強く、死者を呼び戻すことが出来るという。姉妹はある夜、フランスの大手映画会社のプロデューサー、アンドレ・コルベンと出会う。本当に霊に出会うというショッキングな体験をし、姉妹の才能の魅了されたアンドレは、二人を主人公に映画を制作すれば、正真正銘のゴースト映画が出来ると確信する。そこで二人と映画の出演契約を結び、自分の家に住まわせ、映画の撮影がスタートするが、彼女たちの運命の歯車はすでに狂い始めていた―。

『PLANETARIUM』(原題)は2017年全国ロードショー
クレジット:Pascal Le Segretain

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