6月30日に放送された『日経スペシャル カンブリア宮殿~村上龍の経済トークライブ~』(テレビ東京)に、「ごはんですよ!」などの人気商品で知られる株式会社桃屋の代表取締役社長・小出雄二氏が登場。番組中で明かされることとなったその人気の秘密と、製品づくりに込められた徹底したこだわりが、視聴者の間で話題となっている。
この日、番組では小出氏をゲストに、同社の歴史や現在の生産スタイルなどについてVTRを交えて紹介。「嫌になるくらい製法にこだわる」という同社では、ザーサイ1つとっても、今では中国国内でも珍しくなっているというような伝統的な方法を採用し、瓶詰め前に甕の中で1年間もの間じっくりと発酵させるという手間のかけよう。また、「ごはんですよ!」に使われる佃煮用のヒトエグサというノリに至っては、少しでも良い状態で使用すべく、わざわざこのノリを洗浄するためだけの専用工場を建設するなど、一見地味ながらも、同社ならではの良質主義にのっとる形で、徹底した品質管理を行っていることを紹介。
そのこだわりと真面目な製品作りに対するスタンスに、番組ホスト役の作家・村上龍も、思わず感嘆の声を漏らし、「創造性と企業の経営っていうものをバランスさせるのは簡単ではないと思うんですよね」と語ったが、それに対し小出氏は「先代はよく『適正規模の経営をするんだ』と(言っていた)。むやみに規模を求めない。やっぱりその、いい原料っていうのは限りがある。そんなにいっぱいやっぱり世の中にないっていうのは1つありますよね。だから無闇に広げるとちゃんとお客様に提供できない」「量より質だと思いますね」と、同社を創業し、カリスマ的な人物であったという先代・小出孝男から続く同社ならではのスタンスを強調。
また、桃屋と言えば、近年はいわゆる「食べるラー油」ブームの際にも、「辛そうで辛くない少し辛いラー油」を発売、瞬く間に大ヒット商品となったが、その際に、同製品の顔としてCMに登場したのはロックバンド・怒髪天の増子直純。その個性的な内容もまた、記憶に新しいところだが、もともと同社では佃煮海苔の「江戸むらさきシリーズ」の代表格「ごはんですよ!」などで、長年、三木のり平をモチーフとしたアニメキャラを起用し続け、「ごはんですよ!」のフレーズと共に、多くの国民の間で親しまれてきた経緯もあり、CM界においては比較的早い段階から、個性派企業としての一面も持つ。
なお、今回番組によって明かされたところによると、現在、桃屋ブランドで流通している37アイテムのうち、実に半数近くが昭和期に生まれ、現在もなお、愛され続けているというロングセラー商品。カレーライスのお供として親しまれている「花らっきょう」に至っては、発売開始から95年もの歴史を持つという。しかし、こうしたロングセラー商品が多くの国民から愛され続けるのも、ひとえに同社ならではの誠実かつ直向な努力とこだわりがあってこそ。小瓶に込められた彼らの思いがある限り、今後も同社の商品は、我々日本人の食卓になくてはならない存在として、いつまでも愛され続けることだろう。
テレビ東京系列30日(木)夜10時のカンブリア宮殿は、桃屋!「花らっきょう」は発売95年、「ごはんですよ!」は43年とロングセラーが多いのが桃屋の特徴。初取材の倉庫には5000個もの甕(かめ)が。小瓶に詰まった驚異のこだわりとは? pic.twitter.com/4lFtBeCBrM
- カンブリア宮殿 (@cambrian_palace) 2016年6月30日
https://youtu.be/yOugDgjpGDs
■参照リンク
『カンブリア宮殿』公式サイト(毎週木曜よる10時からテレビ東京似て放送)
www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
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