若手女優陣の筆頭格、有村架純主演の感動作『夏美のホタル』が好評だ。写真家になりたい将来の夢と、恋人の慎吾(工藤阿須加)との関係に悩み、人生の転機を迎えようとする女性の心情を見事に演じ上げている。有村自身、「ひたすらくすぶっている時期もありました(笑)」とパーソナルな心情とリンクしたと語る。その渾身作について本人に話を聞いた。
――主人公の夏美は有村さんと世代が近く、映画のテーマも遠いものでないように思いましたが、物語の最初の印象はいかがでしたか?
夏美の気持ちになってすごく感動して、涙が本当に止まらなかったです。だから、その時の気持ちを、撮影が始まるまで大切に覚えておこうと思いました。撮影がスタートした後も脚本を何度も読み返して気持ちを思い出しながら、夏美を演じましたね。
――夏美には写真家になりたい夢がある一方で、そこへの焦燥感からくる、くすぶっている現在もありますが、個人的な経験とリンクする心境もありましたか?
もやもやしかないような、ひたすらくすぶっている時期もありました(笑)。上手く立ち回りたいけれど難しいという、もどかしい気持ちはすごくよくわかります。あることを大事にしたいけれど、別なことも大事にしたいというような欲張りな感じも。でもそれって誰もがそうだし、自分の大事なものを一度忘れなくてはいけないようなことも現実にあると思うので、そういう気持ちはわかりますね。
――ロケーションも含めて、すべてがナチュラルで少女の成長物語がストレートに伝わりましたが、特に工夫したシーンなどありましたか?
工藤(阿須加)さんとのファーストシーンでは、ふたりの距離感がすごく大事だったので、そこでは何回もリハーサルをして大切に演じました。でも、その時に「ふたりの芝居がつまらない」って廣木(隆一)監督に言われてしまいました。ほかのかたのお芝居は面白いとほめられていたようですが、わたしには全然ほめてくれなかったです(笑)。
――廣木監督とは『ストロボ・エッジ』(15)に続いて二度目だと思いますが、廣木監督との仕事の魅力は何でしょうか?
役者をすごく見ていただけるので、嘘をつけないしごまかせないんです。だから、自分の全部を見せなくちゃいけないし、見せられる方でもあるんです。俳優への愛情がとても強い方で、たとえ経験豊富なベテランの役者さんが相手だとしても絶対に妥協しない。何度も繰り返す姿勢は、ファンや役者さんたちに好かれる姿勢だと思いました。
――前回から時間が経っていないですが、その間の成長を披露したい思いもあったのではないですか?
『ストロボ・エッジ』(15)の頃、演技経験が浅いわたしを本当に見捨てないで、情熱をかけて指導していただけました。仕方がないからOKを出すわけではなく、ちゃんと役者として見ていただいたので、わたしも100パーセントで返そうと思う毎日でした。
今回の『夏美のホタル』の撮影時は、自分自身で変化を感じてもいました。廣木監督は「何も考えないでいい。等身大でいればいい」と言われていて、それは怖かったけれど、勇気をもって現場に行って、そこで夏美が生まれたと思いますね。
――さて、たくさんの経験を経て女優としての活躍も目覚ましいと思いますが、「もっとこういう自分になりたい」みたいな理想の自分像はありますか?
言葉をもっと知りたいですね。言葉の種類というか、紡ぎ方を学びたいと諸先輩方を見ていて思うことがあります。たくさん知っている方とお話していると、自分の実力を痛感します。そのために読書をしなければ、ということはわかっているのですが(笑)。
――今日はありがとうございました! 最後に『夏美のホタル』を楽しみに待っているファンの皆様に一言お願いいたします。
わたしと同世代の方たちには、もちろん観てほしいです。大学生くらいになって家を離れると家族と会いに行く時間が少なくなると思いますし、おじちゃんやおばあちゃんと会いに行く機会も減ってしまうかもしれません。そうなった時、気づけることも気づけないことが起こるかもしれない。そういうことを気付かせてくれる作品になったかなと思います。
映画『夏美のホタル』は、大ヒット上映中!
(C)2016「夏美のホタル」製作委員会
■ 映画『夏美のホタル』公式サイト
natsumi-hotaru.com
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