2015年にたくさんの人々に惜しまれながらも急逝した、俳優・今井雅之氏が原作・脚本・主演を務めた舞台を映画化した『手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~』。今井の遺志を引き継ぐ奈良橋陽子が監督として総指揮を務め、生と死という重厚なテーマをモチーフにしながらも誰もが共感できる普遍性をたたえた感動作品に。このほど、軽度の知的障害がある主人公・真人(川平慈英)と旅先で出会う麗子役のすみれにインタビューして話を聞いた。
――主人公の尊真人(川平慈英)を中心とした、ある種ファンタジー色もある人間ドラマですが、物語の第一印象はいかがでしたか?
彼――まこちゃんは、すごく強い人だなと思いました。普通の人間であれば辛くてまいってしまうようなことが起こっても、彼は何があっても生きていく。そのタフな姿を見ていて感動したので、映画を観ている人も同じような想いを抱いていただけるかなと思います。
――その真人役の川平さんの熱演も光っていますが、初共演の感想はいかがでしたか?
初めてお会いしましたが、本当にまこちゃんになりきっていて、川平さん本人に見えないほどでした。だから、本当にこの人を守りたいという気持ちが、シンプルに出ました。撮影現場で慈英さんに戻った時には、皆を盛り上げてくれるストロングな方でした。すごく辛い場面も演じないといけないし、その逆ももちろんありますし。ポジテイブなお仕事をなさっていて、とても素晴らしいと思いました。
――本作を含め、日本での活躍は誰もが知るところではあると思いますが、最近特に思うことは何でしょう?
日本に来てもう5年くらい経ちますが、最初の頃はいっぱいいっぱいで、受け入れられなかったこともあったとは思います。皆さんのアドバイスを聞けるほど、余裕がなかったんです。でも最近、真田広之さんとアメリカでお会いする機会がありまして、すばらしいアドバイスをいただいて全部録音したかったくらい! お侍さまに見えるほど素敵でした(笑)!
――お侍(笑)!! 真田さんは、どういうアドバイスをかけてくれたのでしょうか?
本当にカッコよくて(笑)。しかも日本語だけでなく、英語でもアドバイスしてくださったので本当に助かりました(笑)。一番響いたことは、「僕はいま日本人としてアメリカにいて、現地で活躍する日本人の俳優は片手ぐらいしかいないと思うと、ものすごく責任を感じる」と言われていて。少しでも正しい日本を伝えたいという思いで仕事に接しているので、とても感動しました。
――日米で活躍する先輩の助言を受け、いまご自身が思うことはなんでしょうか?
真田さんは、「日本人の代表として、海外の人たちに教えてあげることが大切」とおっしゃっていて、すごく素晴らしい考え方だと感激しました。アメリカでは新人のつもりともおっしゃっていて、それほどの覚悟で頑張らないといけないと改めて思い、わたしも日本に戻って勉強しようと思いました。日本とアメリカの架け橋になりたいと言うと大げさですが、それくらいの気持ちで今後も頑張っていこうと思っています。
映画『手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~』は、全国大ヒット上映中!
■参照リンク
映画『手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~』公式サイト
teotsunaidekaerouyo.com
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