成人コンテンツに革命をもたらした"触手"が登場した理由を、海外のオタクが紹介。その歴史は江戸時代を中心に流行した"春画"にまで遡るという。

https://www.youtube.com/watch?v=ue_KO_Xhi9o


この解説動画は、おそらく相当エロいオタクであろうノア・スターリング氏が脚本・アニメ・ナレーションを担当。キーワードとなるのは「性的な恥じらい」「政府の検閲」「西洋の帝国主義」の3つだ。

1800年代後期に日本に上陸したキリスト教の宣教者たち。彼らは、暑い日には女性たちが上半身裸で歩き回り、男性たちがふんどし一丁で仕事に出かけ、男性と女性と子どもが公然で仲良く混浴する光景を目にして、日本人の"Public Nudity"(公共の場で裸になること)の奔放さに驚愕する。

当時、公共の場で裸になることはアメリカでは「無礼で猥褻だ」と考えられていたが、逆に日本では人前で手を繋いでキスするような、欧米型の愛情表現のほうが「恥ずかしい」と考えられていた。

そんな日本におけるエロティシズムの歴史は、あらゆる倒錯的なセックスが描かれた"春画"の文化にまで遡る。1800年代初頭に活躍した浮世絵師、葛飾北斎も「蛸と海女」などの春画を多数描いているが、当時の春画は百姓から貴族まで日本中で楽しまれており、決して恥ずかしいものではなかった。新婚夫婦への結婚祝いとして贈られ、身を守るお守りや、家を火事から守るお守りとして所有されることもあったほどだ。

日本は島国ということもあって、何世紀も独自の文化が育まれてきたが、西洋文化の影響を受け始め、その生活にも変化が起こる。明治維新によって、日本政府は公然でのヌードや入浴、ポルノを規制。世界大戦後には国内にアメリカ軍人が増え、ますます西洋化が進むことで性的な革命にもつながった。

やがて、セックスを表現する作品を作ることが許可されたものの、「男性器と女性器を見せてはいけない」というルールで検閲が行われるようになる。大事な部分は、黒いバーかモザイクで隠されるのが一般的だ。

そして1990年ごろ、マンガ家の前田俊夫が成人向けマンガ『妖獣教室』で、男性器の代わりに"触手"を使ってエロを表現する作風を確立。いまやハリウッド映画にも性獣が登場するようになり、他にも動物や人型モンスター、ロボット、エイリアンなど、あらゆる組み合わせのエロ描写が存在する。

......日本の二次元エロコンテンツは、海外でも"HENTAI"と呼ばれ親しまれているが、その意外なルーツには、

「おもしろい!」
「日本人の服を着せるなんて、西洋人め!」
「アメリカのしわざか!」
「春画が結婚祝いってスゴい...」
「知らないことが多くて勉強になった」

などなど、世界中から関心が寄せられているようだ。

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