米国は今まさにドラッグ危機の渦中にある。国中でかつてないほど合成大麻が乱用され、全米一売れている処方鎮痛薬が高校生の間でも"人気"を誇っているというのだ。
米国立衛生研究所のモニタリング・ザ・フューチャーの調査では、高校生によるアルコールやタバコ、違法ドラッグの使用は過去2年間で減少傾向にあるものの、マリフアナの使用率は比較的高いままで、2014年時にはシニアと呼ばれるグレード12(日本でいうと高校3年生にあたる)の生徒の約34パーセントが過去にマリフアナを使用したと答えている。
さらに、データ上での増加は見られないが、多くの高校生がアデロール(ADHDの治療などに用いられる刺激薬の一種)やバイコディン(鎮痛剤)といった処方薬を使用しているというのだ。
国立薬物乱用研究所によれば、ドラッグを使い始める年齢はたいてい思春期や成人期の初めで、シニアになるまでに高校生の70パーセントがアルコール、50パーセントが違法ドラッグ、そして40パーセントが喫煙をし、約20パーセントが治療目的でなく処方薬を使用しているという。タバコよりも違法ドラッグが身近にあるということだろうか。
薬物の乱用は不必要な肉体的変化を招いたり、学業やスポーツから遠ざかったりするなど短期的な影響があるだけでなく、長期にわたって脳の成長を妨げる可能性もあるとのこと。安易に考えてはいけないのである。
国立衛生研究所が発表した、米国の高校生の間で乱用されている薬物リストは以下の通り。乱用度1位となったマリフアナ(嗜好用)とハシシは連邦法では違法薬物だが、マリフアナについては現在、州によって21歳以上の個人への販売や流通が合法化されている。
1.マリフアナ/ハシシ
2.アンフェタミン
3.アデロール
4.合成マリフアナ
5.精神安定剤
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