実際の出来事をもとにした犯罪映画7選 実際に起こった事件をもとにした犯罪映画から、特に観ておくべき7つの作品を<DIGITAL TRENDS>が紹介している。
1. 『グッドフェローズ』(1990年)
マーティン・スコセッシ監督、レイ・リオッタ主演の同作は、ニコラス・ピレッジの小説『グッドフェローズ』(原題『Wiseguy』)が原作になっている。マフィアに憧れる主人公ヘンリー・ヒルが、ドラッグ、嘘、殺人がはびこる世界に巻き込まれていく。主人公のモデルとなったヘンリー・ヒルは、2012年に69歳で心臓疾患によってこの世を去った。
2. 『フォックスキャッチャー』(2014年)
アカデミー賞にもノミネートされた同作の主人公は、エキセントリックでトラブルの多い大財閥デュポン家の御曹司ジョン・デュポン。そう、世界で10本の指に入る、あの<デュポン社>のボンボンだ。彼は自身がスポンサードしたレスリング選手を射殺。精神疾患を患っているという理由で30年の収監が宣告され、2010年に獄中で亡くなった。本作は、コメディ俳優のイメージを覆すなりきり演技が光るスティーブ・カレルや、繊細な演技力を証明したチャニング・テイタムに注目だ。
3. 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2002年)
レオナルド・ディカプリオ主演の犯罪映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2014年)も実話に基づいているが、こちらの作品も興味深い。ディカプリオが演じるのは実在の天才詐欺師、フランク・W・アバグネイル。大手航空会社のパイロットや医師などになりすまし、小切手の偽造を繰り返して巨額の資金を手に入れた男だ。皮肉なことに、現在のフランク・W・アバグネイルはニューヨークでセキュリティ・コンサルティング会社<Abagnale & Associates>を経営し、FBIに偽造できない小切手の製造方法を教えるアドバイザーとして活躍している。
4. 『スポットライト 世紀のスクープ』(2015年)
2016年のアカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞したのも記憶に新しい本作。2001年のボストンを舞台に、地元紙<ボストン・グローブ>の新聞記者たちが、神父たちによる子どもへの性的虐待事件に迫るストーリー。しかし実話の結末は、映画よりひどいかもしれない。事件の真相をもみ消そうとしたボストン教区大司教のバーナード枢機卿は後に、世界最大の教会のひとつであるサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の主司祭に就任しているのだ(2011年に80歳で辞任)。世界中を激怒させた事件である
5. 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015年)
超豪華スターが集結し、2016年のアカデミー賞で脚色賞を受賞した最新作。サブプライム・ローンの破綻に端を発し、実際に起きた世界経済の破綻をいち早く予見していた男たちの物語が描かれる。エキセントリックなヘッジファンドマネージャーのマイケル・バーリをクリスチャン・ベールが、銀行家ジャレッド・ベネットをライアン・ゴズリングが、ヘッジファンドマネージャーのマーク・バウムをスティーブ・カレルが、そして伝説の銀行家ベン・リカートをブラッド・ピットが演じている。後味の悪さもさることながら、現実ではこのうち誰ひとりとして罪を償っていないのも気になるところだ。
6. 『ゾディアック』(2006年)
1986年にロバート・グレイスミスが発表した同名小説を原作とした、デヴィッド・フィンチャー監督、ジェイク・ギレンホール主演によるクライムサスペンス映画。1960~70年代にかけてサンフランシスコで実際に起きた連続殺人事件「ゾディアック事件」が描かれる。犯人については諸説あるがいまだ未解決事件となっているため、同作以外にも多く映画/ドラマ化されている事件。
7. 『Rillington Place(原題)』(2016年)
映画だけでなく、英<BBC One>の最新TVシリーズにも注目したい。1940~50年代に連続殺人事件を犯したジョン・クリスティを、名優ティム・ロスが演じている。自分の妻や隣人の妻を含め、少なくとも8人の女性を殺害した連続殺人鬼についての物語だ。この事件はロンドンに住むティモシー・エヴァンスが犯人として絞首刑にされたが、のちに冤罪と判明。イギリスの死刑制度廃止の発端になったと言われている重要な事件である。
【参照リンク】
・Art imitating life: 7 great crime movies based on real-life events
http://www.digitaltrends.com/
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