3月31日の放送されたテレビ朝日系列の『報道ステーション』で、12年間司会を務めた古舘伊知郎が、番組のラストに約8分近くの長尺で最後の挨拶を行った。


古舘は「この12年間、毎日毎日テレビ局に送られてくる皆様方からの感想、メール、電話などをまとめたものをずっと読ませていただきました。お褒めの言葉に喜び、そして徹底的な罵倒に傷ついたこともありました。でも全部ひっくるめて、ありがたいなと今思っております」と語り、「いろんなことを言ってくるけれども、考えてみたら、私もこの電波という公器を使って、良かれかしとはいえ、いろんな事をしゃべらせて頂いている。絶対どっかで誰かが傷ついているんですよね。それは因果は巡って、自分がまた傷つけられて当然だと、だんだん素直に思えるようになりました。こういう風に言えるようになったのも、やはり皆さん方に育てて頂いたんだなと、強く思います」と日々番組を見てくれる視聴者に感謝を述べた。

そして「もっと普段着で、言葉遣いも普通で、ざっくばらんなニュース番組を作りたいと真剣に思っていた」と告白、しかし現実は甘くなく、「正直申すと、窮屈になってきた」と語る古館。そして「もうちょっと自分なりの言葉で皆さんを楽しませたい、というワガママな欲求が募ってきました」「12年、苦労してやらせて頂いたという、ささやかな自負もありましたので、テレビ朝日にお願いをして『退かせてください』という事を言いました。これが真相です」と降板の真相に触れ、一部で言われている圧力で辞めさせられたという事は一切無く、古舘側から「辞めたい」と申し出た事を語った。

そして4月11日からは後任を務める富川悠太アナについても触れ、「私はこの12年の中で彼を凄いなと思うのは、一回たりとも仕事上の愚痴を聞いたことがありません。驚きます。酒を飲んでいてもです。そういう人です。精神年齢は私よりもずっと高いと思っています」と褒め称え、今後も長い目で番組を見守って欲しいと語りかけ、最後は「ニュースキャスターというのは本当に孤独ですからね。私は今、こんな思いでいます。『人の情けに掴まりながら、折れた情けの枝で死ぬ』。(浪花節だよ人生は)の一節です。死んでまだ再生します。みなさん本当にありがとうございました」と深々と頭を下げ、長い熱弁を終えた古館。

一切のよどみがなく、カメラ目線で自分の想いを長尺にわたりしゃべる姿に、ネット上では「目が全く離せなかった」「圧倒された」「テレビの前から動けなかった」「凄いラストスパート」「最後の挨拶が深い」「シビレた」「グッと来た」「後輩への気配りにも感動」などの声が挙がっている。

■参照リンク
古舘伊知郎 公式サイト
http://www.furutachi-project.co.jp/profile/talent_01

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