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岡田斗司夫の解決!ズバっと「男性が父性を回復するには」(前編)

2015/04/13 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/04/13
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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「男性が父性を回復するには」
はこさん/29歳/会社員/ブロマガ会員

 個人的に、岡田さんは「父性のかたまり」な方だと思っています。
 母性はあるが父性が足りないと叫ばれる昨今、男性が父性を回復するために必要なことは何だと思われますか?
(富国強兵以外でお願いします)

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 "構造"で考えて回答してみましょう。
 直接この質問について考えちゃうと、「男性が父性を回復する方法は何だろう?」となってしまう。
 でも、"構造"で考えるというのは、「この質問は何を言いたいんだろう?」とか「はこさんはどこに問題意識を持ってるんだ?」という、一つ上に立ったメタな視点で見ることができる。


■質問自体を構造的に考えてみる

 この質問の中では「本当に父性は必要か?」に全く触れてないんだよ。
 「なんか、母性はあるけど父性は足りないと叫ばれている。でも、それは時代が必要としないから足りないだけじゃないか?」という視点はないよね。

 「男性が父性を回復するために」という質問は、「男性は父性を回復すべきだ」という問答無用の問いかけが入ってる。
 そういう"構造"になってるので、はこさんにとって父性は大事なんだ。

 でも、僕らは、「父性ってそんな大事なのか?」「母性に比べて父性ってそんなにないのかな?」と思う。


■日本は父性がなくなって40年たつ

 じゃあ、日本の父性が一番充実していた時代っていつだろう?

 1960年代から70年代の頭に『巨人の星』って漫画・アニメが大ヒットした。その時に、「父性がないと言われて久しいが、星一徹という頑固親父が出てきた」と言われたんだ。
 僕が覚えてる限り、「日本に父性が足りない」と言われて、もう40年経ってるんだよ。
 「40年間も日本に父性がなかったのに、今更どうにかなるもんかい!」って思うんだけど。

 これは”質問自体をメタ的に読む”っていうのかな? 聞いてることに答えるのではなくて、「この質問自体が適切かどうか?」という考え方なんだ。
 これも質問を構造的に見るの一例。

 一つ一つの人生相談を"構造"として見るのは、すごく難しい。
 まず最初に、この質問に対して「どのくらいツッコミを入れられるのか?」を考えてから、自分の中で「もう40年間も日本には父性がないと言われ続けてるんだけど、40年間ないものがいつ必要だったんだろう?」と考える。
 それは石原慎太郎親父みたいなことなのか? 太平洋戦争途中の時の「進め一億火の玉だ」みたいなことか?
 あえて"反語的"に考えてみよう。


【まとめ】
 あなたの質問には「本当に父性は必要なのか?」という視点が抜けています。
 日本においては、「父性が失われた」と叫ばれるようになってすでに40年ほど過ぎています。「40年間なかったものを取り返す必要があるのか?」とも思います。
 この問いについて考える際には、”反語的”に考えることが重要です。

(次号に続く)
 

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