【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】神様、仏様、我々非リアをどうかクリスマスからお守り下さい第13号
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岡田斗司夫のニコ生では言えない話 第13号 2012/12/17
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【今週のコンテンツ】神様、仏様、我々非リアをどうかクリスマスからお守り下さい
【今週の書き起こし】岡田斗司夫「いのり☆フェスティバル」2012年9月29日鼎談「カミとホトケと時々、オタク」(後半)
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◆【今週のコンテンツ】神様、仏様、我々非リアをどうかクリスマスからお守り下さい
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クリスマスに除夜の鐘、新年を迎えたら初詣。
年末が近づくと日本では各方面の宗教行事に忙しくなりますね。
でもどこかの宗教に深入りするのは怖いってイメージも根強いですよね。
そんな中、FREEex2年目更新しました無銘のマサフミです。
今回は前回に引き続き、2012年9月29日「いのり☆フェスティバル」にて行われました、鼎談「カミとホトケと時々、オタク」後半の模様をお届けします。
鼎談のお相手は吉村昇洋さん(曹洞宗普門寺副住職、臨床心理士)と波勢邦生さん(元宣教師、プロテスタント改革派・長老主義)
今回は岡田斗司夫がキリスト教と仏教、二人の宗教者に色々ぶっちゃけて質問してみました。
神とか復活とか輪廻転生とかオカルトじゃないんですか?
お釈迦様より早く悟りたいんですけど、何年くらいかかりますか?
現代には宗教って、もういらないんじゃないですか?
(……神も仏も畏れぬオタクの所業をどうかお許し下さい。どうかクリスマスからお守り下さい。)
しかしそんな岡田のツッコミに、二人の宗教者は真摯に応えてくれました。
彼らの生活と信仰、その原体験について。そしてそのリアリティがどこから来るのか。
もしかして宗教者ってリア充なんですか?
それでは鼎談後半の模様、まずはハイライトでどうぞ。
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岡田:じゃあ、こういう話をするのは、わりとアリなんですね? なるほどなあ。
いや、僕それがすごく気になってたんすけど、じゃあ、キリスト教というのは合理的な道徳律としてもかなり使えるものですよね? でも、その中心核には、オカルトって言ったら失礼なんですけど、奇跡か、とかそういうふうなものが絶対に存在するわけですよね。で、それを受け入れないと本当はキリスト教徒とは言えない。
波勢:うーん。まあ、キリスト教徒とは何かというと、一番たぶんシンプルに言うと、イエス・キリストの復活を信じることがキリスト教の核……。
岡田:2000年前にローマ軍に捕まって、ぐっさり槍で刺されて死んだおっさんが、本当に生き返ったんだっていうのを信じる?
波勢:しかもそのローマで死んだ男が、何と、この世界は神が作っておられて、しかも自分は神の子どもで、その神は三位一体でとか、やあやあ言って……。
岡田:聞けば聞くほど無理っぽいですよね(笑)。
波勢:そこは後ですけど、最終的なところはそこの……。
岡田:あっ、そうか。神を信じるだけだったらユダヤ教でもアリなんだけど、そのキリストの存在と復活、ってか復活ですよね、信じるかどうかがすごい大きなポイントになるんすね。はあー
波勢:だからパウロっていう新約聖書のほとんどを書いたおっさんがいるんですけど、あの人は、キリストと復活ってことをひたすらよく喋ったんですよ、ギリシャのアテネで。そこの当時の人たちは「こいつはキリストっていう神と復活っていう2つの神を教えているんだ」と勘違いするくらい、とにかくもうキリスト推し、そして復活推し……。
岡田:じゃああれは、たまたまローマ軍に捕まって死刑になったからキリストになったのであって、そうじゃなかったら、あれはただ単に預言者の1人だったんか?
波勢:イスラム教徒は実際そう考えますよね。預言者の1人であって、ただイスラム教の場合は預言者というのは清い人なので、罪を犯さないとなるんですね。したがって、十字架に掛かって死ぬようなあんな惨めな死に方は絶対にしないって言い切ります。彼らは。
【01:12:06】
岡田:ちょっと待ってくださいね。
キリスト教の中心には、よくできた道徳律とか、すごくいい例え話の中心に、絶対に不思議で科学的とは……今の科学とは言えない、ですよね……今の普通の常識的なものとはややズレてるものがあるとしましょう。仮に。ごめんなさい。
で、仏教なんすけど、仏教って本当に宗教なんすか?
吉村:(笑)。
岡田:仏教ってすごくよくできた行動律の中心に……日本の仏教、はい、ここで戻ってきます(笑)。お待たせしました。
中心にオカルトはないですよね?
吉村:オカルトはないです。ないと思います、はい。
岡田:だって印を結んでも火出せないんでしょ?
吉村:僕は出せないですけども。もしかしたら出せる人がいるかも……(笑)。
岡田:ダメダメ(笑)。空中浮遊できないんでしょ?
吉村:できないですね。まあ私、禅僧なので、空中浮遊だとかそういったところっていうのは専門外……ですね(笑)。
でもまあ仏教ってじゃあ元々何なのかっていうところからすると、宗教なのかどうなのかってことを考えると、何をもって宗教かってところはあると思うんですよね。宗教の定義って何、っていうところから考えて……。
岡田:僕は、中心核にめっちゃくちゃ不合理な塊があることだというふうに、何となく定義してるんすよ。
つまり、よくできた道徳律だったらどうやっても作れるじゃないですか。さっき言った経済的合理性ですら、例えば被災地で物価が上がることすら、このように考えればオッケーだっていうのを、あれはよく「神の見えざる手」とはよく言ったもんで、あれですらもう宗教になりうると思うんですけども。ただ、全部が説明できてしまうものって宗教じゃないなあって思っちゃうんですけど。
でもそれ言っちゃうとお釈迦様、ブッダの語ったこと自体がすべて合理的ですよね?
吉村:一応合理的ですね。矛盾しているところっていうのはあるんですけど、その矛盾してる内容ってよく見ると説いた地域が違っていて。例えば、寒い地域では毛布を2枚掛けなさい。例えば、簡単に言えば、ですよ。暑い地域では毛布1枚にしなさいとか。1枚と2枚違うじゃないかっていうような論争が後世でされたりだとかっていうのもあったりとかしたんですが。
でも、その中心核としてじゃあ何が仏教の中にはあるのかというと、個人の持っている苦しみをどうやって解決していくのかっていうことを言ってるわけなんですよ。そこをズレてしまうと、それはもう仏教ではない、要はお釈迦様の教えではないっていうことになるんですよね。
岡田:個人の持っている苦しみをどのように解決するのか、ということは、言い換えれば徹底的に現世利益的であるんすか?
吉村:基本的にはそうですね。現世で自分の仏教というのを実践していくことで、輪廻転生のサイクルから外れる。「解脱」と言うんですよね、それを。
岡田:あっ、オカルトあるじゃないですか。輪廻転生はオカルトでしょう?
吉村:うーん……。
岡田:だって元々世界の人口って、初期100万人ぐらいしかいなかったんでしょう? ローマ時代。それが60億人ぐらいになっているじゃないですか。もしそんな魂の転生があるんだったら、59億個の魂、どっかから持って来なきゃいけないじゃないですか。
吉村:まあ、そうなりますよね。
岡田:ということは、輪廻転生は嘘だよなっていうのが僕の考えなんすけども……。
吉村:ウパニシャッド哲学っていうインドの3000年前とかにある……。
岡田:中学の時に習った! ウパニシャッド哲学。
吉村:聞いたことあると思うんですけど(笑)。その中に輪廻転生という概念があって、お釈迦様がおられた時にバラモン教、今のヒンズー教ですけれど、そのバラモン教の教えの中に輪廻転生していくから、今の生をどう生きるかが次の生に関わってくるっていう概念が、その輪廻転生があるってことを言ってたんですね。
で、お釈迦様はそこのところで、輪廻転生というのは苦しみ、「四苦八苦」っていう言葉がありますけど、その「四苦八苦」の「四苦」は生老病死っていうふうに言うんですね。生まれる苦しみと老いる苦しみ、病になる苦しみ、死ぬ苦しみと時間軸に沿ったものになるんですけども。生まれる苦しみ自体がまずあるから、そこのところの苦しみを断つために、今現時点で解脱をするために努力しなさいっていう。
岡田:解脱すると、もう生まれ変わりしなくて済むわけ?
吉村:お釈迦さんの概念ではそうなります。
岡田:生まれ変わった方がいいことあるような気がするのは違うんすか? だって死なないじゃないですか。『DEATH NOTE』というマンガで、死んだら無くなるって言われたら読者の目の前真っ暗になりますよね。
吉村:(笑)。だから昔の時代の方たちの感覚から言うと、生まれて来ることが苦しみだっていう価値観がやっぱり……そういうパラダイムがあったというふうに考えると、そこから抜け出るということがやはり最上のものだったっていうふうに考えられるのは考えられる……。
岡田:でもさっきの話で言うと、仏教というふうなものは生きることの苦しみというのをいかに軽減するかなんすけど、ではもっとも軽減されるものは何かっていうと来世生まれ変わらない保証書みたいなものが手に入る……。
吉村:……っていうのが原始仏教。元々は仏教と言われるものはそこがベースになっています。
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続きは書き起こしでお楽しみ下さい。
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