昨年から長いことコンサート俳優だったのだが、今はバリバリの演劇の現場にいる。
出演しているミュージカル「ブラックジャック」の幕が開いた。
カテゴリーはミュージカルではあるけれど、現場で求められている仕事は「演劇」そのものだ。
「今日の読み合わせは紙芝居みたいだったな、ここからみんなで演劇作りましょう」
と演出の栗山さんが読み合わせ初日に仰った。
そこから、ずっと演劇づくりの毎日だ。
新たな地平に立たせてもらう事が俳優にとって大きな価値を持つという事を教えてくれた稽古場だった様に思う。
急にひろーいしろーいお豆腐の表面みたいなところにチェスの駒のようにぽつぽつと置かれて、さあ頑張りましょうね、と言われてるような。
俳優がそこに置かれると水平方向に引かれたまっすぐな線と広大な空間だけが見えて、何をどうすればいいんだい?という感じなんだけど
そこに台本があって、それを読み解いた演出家がいて、音楽家、美術家、衣装、振付、がいて
皆で地平を賑やかそうや、という血気盛んな体制が静かにあるんですね。
こうなってくると、いかにその地平に揺蕩えるかが、表面にいる素材たちの大きな命題だと僕は思うわけです。
伝わりますかね。
湯豆腐の話じゃないですよ。
しかも最近、暑いから冷や奴の方が適してますね。
まぁいいや
結論からいうとそのプロセスがとても楽しかったという事です。 
豆腐の例をまた持ち出しますけどね、