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白崎一裕さんのFacebookからの転載、民主主義の前提条件(2)

2017/11/13 07:38 投稿

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関曠野さん(思想史)のスイスの政治システムの論考の続編です、あらためて、私たちの民主主義を考え直す好材料だと思います。
~~~ 以下、はりつけ ~~~~~~~~~~

一般の議会制国家を相対化する視点としてスイスの例を紹介しました。スイス連邦は独自の地理や歴史の産物で他国がその体制を直輸入できるものではありません。しかしスイスの例から学べることはいろいろあると思います。

1.一般の議会制国家では垂直的ピラミッド型に権力が集中しています。たとえば日本は国家ー県ー市町村のかたちでピラミッドになっています。そしてこのピラミッドは選挙の洗礼を受けているというだけで民主主義と称されています。・富と権力のピラミッドの頂点と底辺では別の世界になっています。「同じ国民」というのは建前でしかない。
 他方でスイスは横につながるネットワーク型です。連邦ーカントンーコミューンに上下関係はない。そして連邦の政府と議会が政治の中心になることがないよう、さまざまな制約が課されています。現代では社会がますますネットワーク型になってきているのに、政治経済のシステムはピラミッドのままです。そのために人々は裏切られたと感じ、もう国家を信頼していません。

2・ 共同体の規模はきわめて重要な問題です。人々は村程度の社会なら良識ある理性的な判断をするものです。無能な村長はいても人の話をきかない非常識な村長はいないでしょう。スイス国家は、こういうコミューンの同心円的拡大のかたちをとっています。

 共同体が大規模になると人々は何をどう考えたらいいのか分からなくなる。だから東京などではマスコミで有名なだけでデタラメな人物が知事になれる。国政となると妄想とデマと扇動で動いています。そして昨今は、国家規模の縮小が議論されています。ある世論調査によると、アメリカ人の四人に1人が、自分が住む州の合衆国からの分離独立に賛成しています。

3・中央集権は大方内戦や征服戦争の産物です。日本の場合は薩長の戊辰戦争、英国は議会と王の内戦、フランスはナポレオンの独裁、アメリカは南北戦争、ドイツはプロイセンのドイツ統一戦争など。戦争には中央集権の指揮系統が不可欠です。これに対しスイスの起源は神聖ローマ帝国の皇帝に対抗する農民の同盟でした。これは外部の専制者に対する抵抗と防衛の戦いで、内戦ではありません。


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