7月25日、4か月ぶりに辺野古を訪れました。村上正邦氏方が現在の安倍政権の暴走状況を強く憂いて、「『これでいいのか日本!』全国縦断シンポジウム 第二回 沖縄大会」を前日に那覇市で開きましたが、そのシンポジウムで私は、普天間の飛行場の移設問題について、これからもできるだけ沖縄のみなさんに寄り添いながら行動していくことを改めて誓いました。
 辺野古のテント村に着くと、13年間も辺野古の海が汚されないように守り続けているみなさんが待っていて下さいました。私はみなさんに感謝しながら、総理の時に約束を守れなかったことをあらためてお詫びしました。そうしましたら、90歳を遥かに超えたおじいちゃんが私に一枚の手紙を渡してくれました。その手紙は、私が辺野古に来ることを、この上もない喜びを感じて感謝御礼申し上げます、との書き出しで始まり、罪を犯さないのは神様だけで、神は人に反省を与え本当の人間を作りたいのです、と続き、私は神に祝福された得難い人間なのでどうか沖縄の人々を救ってほしいと結んでありました。傷痍軍人の方でした。だから、絶対に二度と戦争を行ってはならないとの一念で座り込みを続けておられるのでした。このお年寄りのためにも、辺野古への移設は許してはならないと心に念じました。
 今回辺野古を訪れたのは、玉城義和県議から辺野古の状況を海から見てほしいとの話をいただいたからでした。そこで早速、川内前衆議院議員など数名と舟に乗り、海上から辺野古を視察することにしました。辺野古の海はとてもとてもきれいでした。コバルトブルーの海の色も深さによってさまざまな変化を見せてくれました。非常に広範囲にわたって遠浅が続いていました。こんなに広い美しい遠浅は見たことがないとは鹿児島の川内君の言葉です。つい最近の調査で、ジュゴンの食跡がたくさん見つかったとのことでしたが、残念ながら舟の上からでは見つかりそうにはありませんでしたが。しかしながら遠浅なだけに、この辺りにジュゴンが生息しているのかと想像するだけで幸せを感じました。
 海上で地図を広げて移設計画を拝見すると、いかにV字型の滑走路が巨大な構造物であるかが一目で分かります。そして埋め立てられる海域の広さにぞっとしました。遠浅だからこそ生息する生物、とくにジュゴンの餌となる藻は移植させればよいというものではないようでした。生物の命の環境は実に微妙だということです。ここを埋め立ててしまうと、ジュゴンのみならず多くの生命を危機に直面させてしまうことは明らかです。それにも拘わらず、十分な環境影響調査をしないまま、政府は仲井真知事から辺野古の埋め立て承認を取るや否や、急ぎ早に工事を進めようと考えています。キャンプシュワブの陸上部の建造物は取り壊されることになっていますが、既に新しい兵舎がその脇に建てられていました。また、大きなクレーンには、海上に置かれることになるブイが数珠つなぎになって出番を待っていました。私たちは何の権利があって、地球を勝手に傷付けることができるのでしょうか。しかも戦争の協力のために。こんなに美しい地球の自然の創造物を破壊して、巨大な武力行使のための構造物を作ることは自然への冒涜、神への冒涜です。何としても食い止めなければなりません。
 民主的な手続きで、神への冒涜を食い止める方法は年末に行われる沖縄県知事選挙において、辺野古への移設を認めない候補を勝利させることです。辺野古を拒否することは、決して普天間の固定化となる訳ではありません。安倍総理は徒に中国脅威論を煽り、尖閣諸島の緊張を高め、集団的自衛権を行使できる環境を求め、辺野古移設のみならず、自衛隊の強化までも進めようとしています。徒な中国脅威論ではなく、いかに体制の異なる国々とも協力する道があるかを外交努力によって模索し、尖閣諸島の緊張を解き、集団的自衛権など行使する必要のない環境を作り、沖縄の米軍基地や自衛隊基地の存在意義をはるかに低位なものにすることが平和への道程ではないでしょうか。そのことが周回遅れの日本外交を取り戻す唯一の方策であると信じています。
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