「政府が安全保障問題について緊張感を持ってやっている時に、辺野古の埋め立てにノーと言えるのか」-。県知事仲井真弘多は、与党県議らを前に口を開いた。
昨年12月27日、埋め立て承認の発表を前に仲井真が知事公舎に与党県議を集めた際の発言だ。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設と、尖閣問題を背景とした防衛力強化の動きを絡めたものだった。
県議の一人は「知事から聞いたことのない話だった」と驚いた。
それまでの仲井真は「尖閣があるから沖縄だけに(基地)を集中すべきだとという暴論はおかしい」などと、移設問題に絡めて沖縄の地理的優位性を強調する政府の説明にむしろ否定的な発言を重ねていた。だが気が置けない与党議員らの前で、埋め立て承認に関する率直な心境を吐露した際の説明は、政府の主張に同調するかのような内容だった。
仲井真は承認を拒んだ場合、その後の基地問題や振興策の「展望が開けない」との見解も示し、それまで否定してきた基地と振興のリンクを肯定するような発言もした。承認を断った場合に、振興計画などが
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