米軍普天間飛行場の県外移設協議に関し、2010年4月に外務、防衛両省の実務担当者を首相公邸に集めた秘密会合の中身が翌日報道され、首相の鳩山由紀夫(当時)は大きなショックを受けた。
〈会ったことも内密にするはずだった。意思疎通を図りながら秘密裏に協議しようと誓ったにもかかわらず、なぜ〉
同席していた官房長官の平野博文(当時)に尋ねたが、外部に漏らしていないという返事だった。鳩山は外務、防衛の実務者を疑う。会合に出席していた一人は取材に対し「ほぼ名指しで批判された。全く納得がいかない。鳩山さんは首相だ。当然従うつもりだった。疑われたのは非常に心外だった」と振り返った。
その日の報道はもちろん記者たちの日常の取材活動の成果の一つにすぎないが、鳩山にとっては「リークされた」と、腹心の官僚らに疑心暗鬼を深める転機となった。
民主党政権の県外移設検討作業で致命的だったのは、鳩山が移設先
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