駐日米大使ルースと顔を合わせた防衛省防衛政策局長の高見沢将林が口を開いた。論点は、近く予定されていた米国防長官ゲーツの来日についてだった。
「米軍普天間飛行場の移設問題では、長官から北沢俊美防衛相に米側の考えを率直に話すことが不可欠だ。普天間問題は防衛相にとって最優先事項になる」-。高見沢はこうルースに進言した。
さらに伝える。「防衛省は、長官に(辺野古移設の)現行計画が唯一実現可能な計画であることを強調してほしいと望んでいる」
2009年9月に首相に就任した民主党代表の鳩山由紀夫は選挙で普天間移設の「最低でも県外」を掲げ、党のマニフェスト(政権公約)でも在日米軍再編の見直しを明記していた。だが政権発足から1カ月足らずして、実務を担う防衛省高官は政権の方針とは違う正反対の要求を米側に訴えていた。
同年10月20日のゲーツの来日を前にしたルースと防衛官僚の会談は、内部告発サイト「ウィキリークス」が公開した
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