新日本プロレスの選手イラストを描いてキャッキャしていたプオタ女子・二階堂綾乃がいつのまにかMMAジムに通いだし、ついに格闘技デビューをしてしまったこのコーナー。今回は「綾乃式・身の守り方」です。
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高校生の頃、私はしょっちゅう痴漢に遭っていました。当時は痴漢されても静かな満員電車で騒ぎを起こすのが恥ずかしく、もしかしたら偶然手が当たっているだけかもしれないと思ったりして何もできませんでした。私の目の前に立ちドヤ顔で堂々と痴漢してきたおじさんもいましたが、この人にも家族がいるんだろうなと思ったら人の人生を壊すのが怖くなり、やっぱり何も言えず抵抗もできませんでした。
あの頃の私、フルスイングでぶん殴ってやりたいです。かわいそうとは思いません。自分の身は自分で守れと言いたい。部活動のため日曜日に学校に向かう時、人通りの少ない道でおじさんに「僕ディズニーの関係者なんだけどディズニー好き?」と話しかけられ、そのまま仲良くディズニーについてお話ししながら一緒に学校まで行った私にスピアーでつっこみたい。当時はその人が怪しい人だとは全然思わなかった自分が恐ろしいです。
世間知らず、無知とはなんと恐ろしいのでしょう。中学の同級生には「綾乃ってぼけーっとしてるから知らないうちに犯されてそう(笑)」と心配されてもその言葉の意味がよくわからずニコニコしていた程アホの子だった私が犯罪に巻き込まれなかったのは運が良かっただけです。
そんな私は現在、常に最悪の事態を想定しながら行動する警戒心のだいぶ強めの女に成長しました。格闘技を学んでいる人あるあるかもしれませんが、ここで襲われたらこう!と常に想像してしまうのです。マイボディガードやイコライザーのような映画や、とにかくデンゼル・ワシントンを見た後なんかはもう本当に一日中そんなことばかり考えています。
まず夜、寝るときは不審者が侵入せぬよう冬も夏も雨戸を閉めて就寝します。部屋にはダンプ松本のコスプレをしたとき使った竹刀をいつでも使えるよう壁に立てかけておいています。朝、不在中に泥棒が入らないよう雨戸を開けずに出かけます。家を出るときは窓の鍵、ガスコンロ、玄関の鍵を「よし!」と声を出しながら指差し確認します。
自宅から駅へ徒歩で移動時、私は信号のない横断歩道を渡るとき車を信用せず、横断歩道前でいったん止まります。あと一方通行の道路以外では横断歩道のないところでは道路を横断しません。よぼよぼしたお年寄り程横断歩道のない道路へ飛び出したがるのは不思議でなりません。
駅のホームでは突然後ろから突き飛ばされても線路に落ちないよう、黄色い線からかなり内側で電車を待ちます。何かあった場合すぐ後ろを向けるよう、身体を線路側に真正面に向けず、少し軸足側向くように斜めにしておきます。もし後ろから突き飛ばされた場合は私の場合右が軸足なので素早く右回りで後ろを振り向き、相手の腕を引いて自分が線路に落ちないようにします。
乗車時はリュックを前で抱え、スリにあわないようチャックがきちんと締まっているか再確認します。
電車の乗り換えで長いエスカレーターを上る時は、上から人が落下してきたり追手がエスカレーターの先で待ち構えていたときのため、隣の下りエスカレーターに飛び移るイメージトレーニングをしておきます。
町中を歩いている時に刃物を持った通り魔に遭遇した場合、逃げるのが難しければ、私はだいたいいつも重たくて靴底の厚いエンジニアブーツを履いているので前蹴りで距離をとります。前蹴りで刃物を落とせなければ水筒が入った重たいリュックを相手の頭部を狙ってぶん回します。
相手が刃物を落としても調子に乗って抑え込んだりせずに菊田さんのような男性に任せて逃げます。菊田早苗さんはジムのスパーでも手加減せず抑え込みだけで相手にタップさせる世にも恐ろしい抑え込みモンスターです。
夜、自宅で入浴中侵入者に頭を湯船に押し込まれ溺れそうになった場合は、まずは自分の頭で相手の手をおもいきり押し返し、相手が力を入れて押してきたところで自分は力を抜き、横を向きます。そうすると相手の手が滑って頭が抜けると思います。頭が抜けたら武器を探します。シャワーホースで首を絞めるのもいいですがこれもなかなか難しい。一番いいのは乾燥機付きのお風呂には物干し竿がついていると思うので、それで相手を叩くのではなく槍のように使ってみぞおちや喉等急所を突きます。
と、私の日常は始終こんな感じです。私にとって日常生活がサバイバルごっこなのです。だもんでたぶん私とデートしたらウザいと思います。「近道しようぜ!」と横断歩道のない道路を渡ろうとしても、どんなに車が来なくても「ヤダー!」と叫び全力で拒絶し、地下鉄に乗れば「ねえ、この天井が突然落ちて来たらあの太い柱の近くに行けば生き残れるかな?どうしたら死なないかな??」と突然サバイバルクイズを始めたり、部屋に行けばシルバニアやグレムリングッズであふれかえるファンシーなお部屋に竹刀があったり、「これに座って^^」と座布団がわりにミットを渡されたり、自分の石頭具合を確認するために気に入らないことがあれば頭突きをしたりするのです。
以前から言っていますが、プロレスファンの男性は心が広い人が多いので彼氏や結婚相手として最高の相手だと思います。でもプロレスファンの女性は、少なくともプロレスと格闘技が好きで格闘技を学んでいる私はこんな感じなので、うん、どうでしょうね。とりあえず私の周りのプロレスファンの女性は気の強い方が多いような気がします☆
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Dropkick編集部
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