プロレス専門誌の表紙に「私怨」「制裁」という文字が踊っているように、シュートマッチとして位置付けられている世IV虎vs安川惡斗。この試合の背景には何があったのか。世IV虎は本当に私怨をぶつけただけなのか……。「それは違う」と断言する女子プロレスの事情通X氏に話を聞いた。
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①元・新日本プロレス社長 草間政一ロングインタビュー
「暗黒・新日本プロレスと闘った私」
②殺しのライセンスを持つ空手プロレスラー! 小笠原和彦
「ボクは“やっちゃっていいよ組”なんですよ」
③狂犬・小原道由のクレイジートーク
「恩師・斉藤仁先生はプロレスラーになりたかったんですよ」
④日本人悲願の王者誕生へ――超新星がUFCフライ級王座挑戦!
堀口恭司インタビュー
⑤いまだからこそ読みたい! 男と女の壮絶プロレスとは何だったのか?
天龍源一郎×神取忍
⑥テン年代“格闘技団体”としてのあり方――
パンクラス酒井正和代表インタビュー
⑦大好評連載! 小佐野景浩のプロレス歴史発見
ゴキブリ並みの生命力! 大仁田厚の邪道プロレス人生
⑧格闘技新時代のカリスマ誕生か――ゲーオに激勝!
木村“フィリップ”ミノル
⑨日本人ファイターは“薬物天国UFC”とどう戦うべきか――
大沢ケンジ師匠の語ろうドーピング!
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「一度シングル総当たりリーグ戦の中で世IV虎選手vs惡斗選手が戦ってるです。そのときにもアクシデントが起きたんですけど……」
――スターダムで起きた世IV虎vs安川惡斗の凄惨な試合について、女子プロレスの事情通X氏にいろいろとお聞きいたします。
――あの試合は不穏試合やシュートマッチとして語られていますが、その類ではないと?
X と私は考えます。結局こういう試合ってプロレスの内幕に触れないと語れないところはあるじゃないですか。なので私も名を伏せてるわけですけど(苦笑)。
――過去のシュートマッチもなかなか立体的に見えてこないのはそういう背景もありますよね。このDropkickでは80年代や90年代を振り返るインタビュー企画が好評なんですけど、プロレスの範疇を超えた試合への言及がたびたび出てきます。ただ、当時はいまのように映像をすぐに確認できなかったし、選手たちが自分の考えを発信する手段もなかったんですよね。
X はいはい。だから“知る人ぞ知る”分野でありましたよね、こういう試合は。
――小川直也vs橋本真也の通称“1・4事変”もボクはファンとして2階席から見てますけど、何が起きたのかはわかりかねたところがあって。あとで映像なり雑誌などでようやく事態を把握できたんですが、今回のスターダムの件は試合直後から情報が洪水のように押し寄せて。
X そこでひとつのポイントになったのは、スターダムGMの風香さんのブログなんですよ。風香さんは「二人の確執については、いつか二人が話したくなったら本人たちが話せばいいと思います」と書いていて。確執の原因はわからないんですけど、長いあいだ世IV虎選手が惡斗選手を無視していたっていう話です。そして風香さんは年末に惡斗選手とご飯を食べたときに「失った信頼を取り戻すには時間がかかるよ。惡斗、本当にかわろうね」と声をかけたことも書いている。それは世IV虎選手と惡斗選手にあいだに何か亀裂が入ったかのようなことを示唆していますよね。
――そこだけ切り取ると、世IV虎選手に私怨があって今回の暴挙に出たという憶測を呼んじゃいますね。
X 昨日のスターダムの謝罪会見でも2人の確執があったことは認めてるんですけど。先ほども言いましたが、それが原因で世IV虎選手が暴走したとは思えないんですよね。わざわざ試合でこんなになるまで制裁を食らわすかって話で。だって世IV虎選手は惡斗選手の先輩ですよ。信頼を裏切ったことがあったというけど、じゃあ練習場で顔を合わせたときに「テメエ!」って一喝すれば済む話じゃないですか。それを理由に大注目の後楽園ホールのメインイベントで、わざと仕掛けたらどうなるかなんてことは、キャリア4年目の選手にだってわかることですよ。
――代表のロッシー小川さんも2人の仲が悪いことは知ってたんですよね?
X 知っていたでしょうね。でも、どれくらい仲が悪いかは知らなかったと思います。
――そういうもんなんですか。
X 小川さんは昔から選手は商品として扱ってるので、必要以上のコミニュケーションは取らないと思います。
――仕事として成立している以上はいちいち個人の領域には介入しないわけですよね。
X ですね。それで「今回なぜこういう試合になったのか?」ということなんですけど……。
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