10戦全勝、23歳の若武者、田中路教。修斗新人王、グアム・フィリピンのMMA団体PXC王者として連勝を重ね、UFCと契約。メジャーデビュー戦も勝利で飾った。3年ぶりの凱旋試合となるUFC日本大会では、今年正月のUFCシンガポール大会で清水俊一に圧勝したカン・ギョンホだ。堀口恭司、佐々木憂流迦とともにジャパニーズMMAを背負って立つ存在と言われる田中。大会直前の意気込みをうかがった。
――9月20日のUFC日本大会を控えている田中選手ですが、6月の『UFC174』でUFC白星デビューを飾りました。初体験となったUFCの雰囲気はどうでしたか?
田中 いままでのイベントとは違いましたねぇ。ぜんぜん違うと思います。UFCは凄くちゃんとしてるなって。
――ちゃんとしてる(笑)。
田中 ほかのイベントがちゃんとしてないわけではないんですけど(笑)。なんて言うんですかね。UFCは選手のことをよく考えてくれていて、いかに試合まで負担がかからないようにしてくれるというか。宿泊してるホテルに練習スペースがあったり。ほかの団体だと何をやるにしても、いったんホテルの外に出て移動する感じになるので。
――田中選手は海外MMAイベントのPXCで4試合されてますね。海外の試合で一番困ったことってなんですか?
田中 減量がキツイですよね。ホテルによってはサウナがついてなかったりするので。そういうときは計量当日朝5時に起きて、1時間くらいかけてフィットネスジムに移動して、そこのサウナで体重を落として。また1時間かけて帰ってきて昼間の計量を済ませたり。
――それはストレスになりますねぇ。
田中 一番キツかったのは半身浴ができなかったときですね。ホテルで熱いお湯が出なくて。
――「外国ホテルあるある」ですね(笑)。
田中 それはグアムでPXCの防衛戦をやったときなんですけど。しょうがないから外を走って4キロ落としたんですよ。
――まるで減量に失敗した選手ですよ!(笑)。
田中 あのときは本当にキツくて死にそうでしたねぇ。日本から体重計を持ってきたんですけど、同じ大会に出た日本人選手に貸したら自分の部屋に置いたままどこかに行っちゃったんですよね。だから体重がわからないままずっと走っていて。しかも真夏のグアムで服を着込んで走ってましたから(笑)。
――完全に怪しい人ですねぇ。
田中 かなり走ったから試合当日は足が筋肉痛でパンパンでした(笑)。計量はなんとかクリアしたんですけど、食べてもぜんぜん体重が戻らなくて。身体に無理したから体調が最悪で、食べてもすぐに戻しちゃうんですよ。
――体重は戻らないけど、食べたものは戻す(笑)。
田中 そういうこともあったのでUFCは楽だなあ、と(笑)。
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