パスエストラ千葉ネットワークあらため「THE BLACKBELT JAPAN」に名称変更!日本最大の格闘技集団の総帥・鶴屋浩代表に話を伺いました!(聞き手/ジャン斉藤)
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――「THEパラエストラ千葉ネットワーク」あらため「THE BLACKBELT JAPAN」、めちゃくちゃかっこいいチーム名です!
鶴屋 ホントですか? そう言っていただいて本当に嬉しいですよ。
――海外のチームが付けそうな和風テイストなものが逆輸入された感があって最高です!
鶴屋 ジャンさんはプロレス方面も詳しいからそのへんわかってくれますよね。まあ映画の『ベスト・キッド』の世界ですよね(笑)。
――コブラ会とか!実際に 三島☆ド根性ノ助が大阪で主宰しているんですけどね(笑)。
鶴屋 記者会見で発表しながらも「これでいいのかな……」とずっと悩んでたので嬉しいですよ。じつは二転三転したんですよね。「ユニバーサルMMA」という名前も候補にあったんですけど、ユニバーサルというネーミングが他でもよく使われているから商標方面が……。
鶴屋 何かあったら困るなと。「ユニバース」という名前も考えたんですけど、岩手にユニバースというスーパーがあるみたいなんですよね。岩手出身の扇久保(博正)いわく、めちゃくちゃ有名らしくて「ユニバースはスーパーの名前だからイヤです」と(笑)。
鶴屋 ずっと悩んで「THE BLACKBELT JAPAN」に決めました。
――「THE BLACKBELT JAPAN」は最高だから、岩手にそんなスーパーがあってよかったですよ!(笑)。
鶴屋 「THE」は抜いて「BLACKBELT JAPAN」でよかったんですけど、松根(良太)がどうしても「THE」を入れてくれと。
鶴屋 呼び方はBLACKBELTでもいいし、なんとなく略されて呼ばれるんじゃないかと思いますね。
――パラエストラからの独立を発表したときは、中井祐樹先生の他人に干渉しない人柄を知らない層からは「ケンカ別れか」みたいな憶測が流れましたよね。
鶴屋 ありましたね(笑)。まったくそんなことはなくて。この前もウチで中井先生にセミナーをやってもらったあとに夜中まで飲みました。独立しても師弟関係は絶対に変わらないです。
――そもそも鶴屋さんはパラエストラ所属じゃなかったけど、ジムを出すときに中井先生に相談したらパラエストラという名前を使ってもいいと。中井祐樹とパラエストラというブランドを利用していいってことだったわけですね。
鶴屋 そうなんですよね。ボクがジムを出したのは1999年なんですけど、当時は総合格闘技ジムはあまりなかったじゃないですか。ボクもまだ若かったし、格闘技界にそんなに友達はいなかったんで、中井先生に相談したんです。それから24年間パラエストラとしてやってこれたことには感謝しかないですね。
――パラエストラを名乗ってはいたけど経営的には分離されていたわけで、いまのかたちでやっていくことも可能だったわけですけど、ここにきて独立したのはどんな理由があったんですか?
鶴屋 まず5年前くらいから私の名前で挑戦したいという気持ちがありました。あとは世界の強豪選手を倒していくには勢いもほしかったんで、ウチの息子(鶴屋怜)のUFCが決まったし、平良達郎と2人のUFCファイターがいることは大きいですよね。目標はUFCのベルトですけど、ここまでボクらのやってきたことは間違いじゃない。その勢いに乗って、みんなでもう1回気持ち入れ直して前に進むぞ、と。
鶴屋 そうですね。ジムのありかたでいえば、ジャパン・トップチーム(以下JTT)の試みはすごくいいことだし、他のチームも動かなきゃいけないと思うんですよね。そうしないと日本はどんどん世界に取り残されてしまう。みんなが頑張ることで日本のMMA界のレベルは上がっていくと思ってます。
――鶴屋さんは90年代から格闘技ジムをやられてますけど、格闘技ジム自体が次のステージにジャンプする必要があると。
鶴屋 そうですね。昔はそんなに飛び抜けて強いチームってなかったし、いまはほとんどのジムがフィットネス化されてるじゃないですか。東京でもトップでやっていけるところってそんなにないですよね。UFCチャンピオンや、世界と戦える選手を作ろうとしているのは何チームかですよ。フィットネス化してジムを広げて、そこから格闘技に興味のある人が増えてくるのもいいし、どっちがいい・悪いではないんですけど、選手を育てていくのは大変です。でも、数少ないジムだけで本当にアメリカや中国、世界に勝てるのか?そのためには環境が大切だと思うんです。それはジムの広さだったり、トレーナーが必要だったり、1つずつ挙げていけばもうキリがないんですけども、そのためにはお金がかかる。そのへんは簡単にできないことなんですけどね。
――日本最大!
鶴屋 だから1つの団体に絞るのは無理なんですよ。昔は修斗しか出てなかったけど、それだと絶対に選手が被っちゃうから、DEEPやパンクラス、ネクサスにも出ていますし。
――他にプロ候補生もいるわけですよね
鶴屋 そこまで含めると相当な数がいますね。だから柏だと2階の練習スペースから人が溢れすぎちゃって、2階は試合が近い選手を優先して、その他は1階でやってもらうこともありますね。
――その柏の2階にしても、かなり広いですよね。
鶴屋 沖縄も今度は100坪のジムになるのかな。いままで狭かったんですけど、松根が頑張って広い物件を契約したみたいですよ。ケージも入れるって言ってました。
鶴屋 そこから平良達郎という選手を育てて、新しく100坪のジムを作っちゃう松根はすごい。都内じゃ絶対に無理じゃないですか。やっぱり選手を育てるにはまず環境ですよね。ラスベガスと上海のUFC PIを見たときにボクは「こんなところで練習する選手に勝つにはどうすればいいのか」と感じました。だって上海のUFC PIは中国の優秀な人材を集めて寝泊りさせて、毎日何部練もしてるわけじゃないですか。実際今回のRoad toUFCの決勝戦は中国人ばかりで、すでに結果に表れてますよね。
――RTUで中国人を優遇する理由が見えますよね。対抗するためには組織作りからやらなきゃならない。沖縄の松根さんとは師弟関係にありますが、一緒にやっていくことは想定されていたんですか?
鶴屋 いや、初めは1人でやっていこうと思ってたんですけども、松根が「鶴屋さんが離脱してやるのであれば、ついてきます」って言ってくれたんで。ボクも独立はずっと悩んでたんだけど、松根が最後の一押ししてくれたって感じで、そこは感謝ですね。松根は最高の指導者です。格闘技を何もやってなかった平良達郎をUFCのランカーまで育てたわけですからね。
――沖縄とも連携しながらやっていくと。
鶴屋 黒澤亮平が沖縄で1週間合宿をやったりとか、その逆のパターンもありますね。沖縄の選手がこっちで合宿をやる。そういうかたちで連携してやっていきます。
――UFC PIは巨大施設ですけど、やっぱり広さは重要なんですね。
鶴屋 狭い場所だとそれだけの動きしかできないし、他の選手もいたらおもいきった動きもできないじゃないですか。家賃がかかる東京で大きいジムを作るのは難しい。だからJTTのような広いところは素晴らしいと思うし、ウチくらいの大きさは必要だと思うし。ケージはなくてもいいのかな。ケージってけっこうケガしやすいんですよね。小指が引っかかったり、身体が押しつけられるとダメージが溜まるんですよ。
――ケージで削られちゃうわけですね。
鶴屋 やっぱりケージでガンガンぶつかったら痛いですもんね。たまに練習するのはいいんですけど、基本的に壁レスができればいい。ウチの2階はおもいっきり壁レスができるんですけど、壁レスが全然できない道場とかもあるんですよね。
――えっ、そんなところが。
――先ほど触れてましたけど、平良達郎がランカー入りして、息子さんがUFC契約したのはTHE BLACKBELT JAPANの発進としてはホントに最高のタイミングですね
鶴屋 怜はウチから初めてのUFCファイターなんですよ。ONEで内藤のび太がチャンピオンになって、修斗、DEEP、パンクラスのチャンピオンも出してるんですけども。UFCだけファイターを出してなかったんです。それがボクの中にずっと引っかかってたんですよね。ウチの息子がUFCとできたことは本当に嬉しいですね。
――怜選手はRTU準決勝前にケガをしたこと以外はノーミスで契約できたというか、理想どおりの育成だったんですか?
鶴屋 いやあ、いろいろありましたよ(苦笑)。UFCまでたどり着いたけど、二転三転いろいろあって。ましてや息子だってことで、そこはいい面と悪い面があるから。
――答えづらいかもしれませんが、悪い面はなんですか?
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コメント
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ニュースで見過ぎててページ開いて最初に目に飛び込んできた鶴屋さんが一瞬例の一平に見えてしまった
(ID:121759972)
格闘家人生の起承転結を覗かせて貰えるインタビュー。
鶴屋代表は「THE BLACKBELT JAPAN」で格闘家人生を結ぼうとされてるんですね。
シブイ鶴屋代表らしい格好の良い帯だと思います!
(ID:5544437)
内容よ濃いインタビューでした。