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北米MMAを知り尽くした男・水垣偉弥が語るケイプと夜叉坊はなぜ負けたのか(この記事はニコ生配信されたインタビューを構成したものです)

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無敗のUFCミドル級王者アデザニヤがライトヘビー級王者ヤン・ブラホビッチのタイトルに挑戦しましたが、いいところがなく判定負けでした。水垣さんはどのような試合展開を予想されていたんですか。

水垣
 前半はアデザニヤがパンチが当てていくんだろうなと。スピードや打撃の技術はアデザニヤのほうが上だと思ってましたから。目の良さやステップを活かしてアデザニヤがコツコツとパンチを当てていくと思ってました。ただし倒しきれなくて消耗するので、後半になるとブラホビッチが捕まえ出すんじゃないかな……と思ってたんですよね。

――序盤からアデザニヤの打撃がそこまで冴え渡る感じではなかったですよね。

水垣
 当ててるんですけど、クリーンヒットはしてなかったんですよね。下がりながら当ててるというか。ブラホビッチのプレッシャーが強かったのか、アデザニヤは自分のかたちは作れなかった印象ですね。ブラホビッチはリーチが長い選手ですし、アデザニヤが思い描いたとおりに攻められなかったのかもしれないです。

――
空間認識設定も優れ、オリンピックレスラーのヨエル・ロメロのプレッシャーにも退かなかったアデザニヤがこうなってしまうのは、階級の壁が厚かったということですね。

水垣
 ミドルとライトヘビーって10キロも差があって、階級超えの挑戦の中では体重差を一番影響を受けやすいと思うんですよね。

――
ライトヘビー級がヘビー級に、フライ級がバンタム級に挑戦するのとはわけが違ってくるという。
水垣 まさかアデザニヤがテイクダウンされるとは思わなかったですね。ミドル級ではロメロのテイクダウンをしっかりさばいてたじゃないですか。5ラウンドやって1回尻餅をついたぐらいでロメロのテイクダウンを完封してたのに。
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