多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー。今回のテーマは「RIZIN大好きさん」とのバトルの内幕を激白です!!(この記事はニコ生配信されたものを編集したものです)


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――
癌を偽り選手から励ましのメッセージをもらうばかりか、選手が試合で使用したコスチュームなんかをプレゼントしてもらったり、ネットでの盛り上がりを受けてRIZINが癌チャリティーTシャツを作成しする話に発展……以前のこのコーナーでも名前を伏せて取り上げた「RIZIN大好きさん」の件で突如大きな動きがありました。今年の初め頃からシュウさんは「この方はちょっと怪しいんじゃないか?」という話をしていましたが……。

シュウ
 はい、けっこう前から話はしてましたね。

――
最近になって「癌ではないのでは?」という疑惑がクローズアップされてきましたが、とくに大きな広がりを見せることなく収束するかと思いきや、なんと「RIZIN大好きさん」本人が別件でシュウさんに噛み付いてくるという事態に。それをきっかけにシュウさんが「RIZIN大好きさん」を追求。最終的に「RIZIN大好きさん」の奥さんがRIZINを通して、癌であることは嘘だったと謝罪することに。

シュウ
 あれは、なんで絡んできたんでしょう?(苦笑)。

――
なぜそこで絡んでくるんだ?って感じですよね。

シュウ
 彼が「日本で行なわれた格闘技の試合映像を、頼まれてATT(アメリカン・トップチーム)などに送っていた」と発信したことに、ボクが「それはあり得ない」と異論を唱えたことだったわけですけど。ATTから「仕事のオファーが来た」というのはボクは調べなくても真っ赤なウソだと思っていたし、確認も取ってウソだと判明しました。ただ、ひとつ可能性があるとすると、もしかしたら彼は昔からの格闘技ファンで、一方的にどんどんビデオを送っていた可能性はあるな、と。

――それは、どういうことですか?

シュウ
 あの時代って、インターネットはあったけれども本当に格闘好きの人ってK-1やPRIDEや修斗のビデオを日本のファンから買い取ったり送ってもらったり、そういうアクティビティって凄くいっぱいあったんですよ。

――
ああ、それってプロレスでもよくありますね。

シュウ
 だからプロレスのローカル大会の売店では堂々と「これ海賊ビデオでしょ?」と言いたくなるようなVHSが並んでいましたよ。で、ボクがなぜその可能性を指摘したかというと、じつはいまのUFCのマッチメーカーであるミック・メイナード、彼は10年前とかは普通のいち格闘技ファンで、そういう映像を凄くたくさん送ってもらったりしていたんですって。そのビデオは彼の宝物で、いまでも捨てずに全部家のガレージにあると言うんです。誰に送ってもらったかも名前もわかると言うんですね。それで「RIZIN大好きさん」の本名を伝えてミックに確認してもらったんですが、「RIZIN大好きさん」の本名で送られてきたVHSのテープはなかったそうです。

――
そこまで調査してるんですか!

シュウ
 しかし、普通ボクみたいな業界人にATTのダン・ランバードのことで噛み付いてくるか? って話ですよ(苦笑)。

――
ここは勝てると踏んだんですかね。

シュウ
 ちなみにダンって会社を100社以上経営していて、ホテルは2軒持ってるし、クルーズシップの会社も持ってますし。彼の家って31部屋ある23億円ぐらいの大邸宅ですからね。ボードデックも3つあるから同時に巨大な船を3隻停めることできますし。キッチンだってメイン、サマー用、アウトドア用と何種類かあるんですよ。で、もちろんオーシャンビューなんですがけど、360度ではなくて650度のオーシャンビューなんです。と言われてもよくわからないかもしれないですけど、とてつもない大金持ち、大実業家ですね。

――650度のオーシャンビュー(笑)。

シュウ つまり、説明しなくてもわかると思いますが、ダンは忙しい人なんですよ。だから、勝手に送られているDVDやVHSなんか把握しているわけないんです。でも、ボクは一応「こういう人、知ってる?」と裏は取りましたよ。当然答えは「知らん」ですよ。仕事のオファーだったら何度もやり取りしているわけですし記憶にも残るはずなのに。さらに、あの当時のATTというと日本には内田統子さんという代理人がいましたが、ボクは彼女に頼まれて試合映像をダビングしていた人も知っていますからね。

――そんな人がいたんですね(笑)。

シュウ
 裏を取る前からあり得ないと思ったのはそこなんです。だから、本当に業界にいる人たちを舐めちゃいけないということですよ。

――
その件も含めて、最近ネットでは「RIZIN大好きさん」の疑惑がいろいろ出ていたわけですが、じつは病気に関する疑惑についても、シュウさんは数ヵ月前からその物証は確保していたわけですよね。

シュウ
 少なくとも4月には完璧な証拠は持ってました。

――つまり業界内部ではその時期から黒だって認識があったわけですよね。今回
なぜシュウさんがそこまで追求したかというと、シュウさんはマネジメントという立場から選手を守るという部分が大きかったわけですよね?

シュウ もちろんそうです。面白いことに、彼が噛み付いてきたタイミングで、ボクは何通かファンや関係者の方から相談メールをもらっていて。これはツイッターでも書いたんですが、例のチャリティーなんかを率先していろいろ声をかけた人たちが「責任を感じている」「友達にいじめられている」「からかわれている」など、そういう相談が相次いだんです。で、もともとボクは選手の権利を守らなくちゃいけないと思っていたし、その相談メールも受けている中で、とてもくだらないことで本人が噛み付いてきたから、これはちょっとやるしかないと思ったんですよね。

――変な話、シュウさんがマネジメントしている選手にも「グッズがほしい」とDMで連絡があったケースがたくさんあったんですか?

シュウ
 「グッズをくれ」だけでなく、中にはチャンピオンになった選手に「ベルトをくれ」と。

――
ベルトちょうだいって!

シュウ
 本当に図々しいやっちゃなと思って「無視すればいいや」と思っていたんですけど、ボクが一番許せなかったのは、じつは彼のことをはじめからおかしいと思ってブロックしていた選手がいるんですよ。

――
凄く勘のいい選手がいた。

シュウ
 最初はDMを無視していたら「RIZIN大好きさん」から「何かおかしいことしましたか?」「怒ってるんですか?」みたいなDMが来るわけです。当然それも無視してブロック。そうしたら、明らかにRIZIN大好きの別アカと思われるところから、「私、RIZIN大好きさんの友達で相談を受けたんですけど、ブロックするなんてヒドいです。ヒドい人だから、みんなでツイッターにさらしちゃおうよって話してます」という脅迫ともとれるDMが届いたんです。

――
さ、さ、さ、最悪だ!

シュウ
 まあそのブロックした選手は精神的にも凄くタフな人なので、その別アカのDMも無視してたんですけど(笑)。

――
その強メンタルの選手はだいたい察しはつきますね。オクタゴンでも頑張ってほしいです(笑)。

シュウ
 ボクの中で一番エグい攻撃ができる選手はその人なんじゃないかなと思っているぐらいなので、本当にメンタルは強いですよ(笑)。でも、中にはそうじゃない選手もいるということで。

――
たしかに普通に不安になるDMの内容ですもんね。

シュウ
 明らかに「RIZIN大好きさん」の様子がおかしかったですし、ボクも確実な証拠は掴んでいたので。でも、ボクが立ち上がる前にしかるべき方々、たとえばRIZINさんとかスポンサーの方々とか、誰かが立ち上がるかと思っていたんですけど……まあこのタイミングで「RIZIN大好きさん」とやりあったのは誤ったなと思うんですけどね。でも、RIZIN本番の前夜に噛み付いてくるからさ。

――
いや、むしろ前夜でよかったですよ。試合当日だったら「何やってんだ」という話だし、試合後だったら「余韻をぶち壊すな」って話だし。大会がない時期だったらそれだけの話で盛り上がっちゃうじゃないですか。

シュウ
 そうですかね? でもこれ、腹を括ってやろうと決めたときに、もちろんどこまでやるかを考えるわけですよ。で、本当に逃げて隠れるんだったら、ボクは彼の名前から何から全部さらしてやろうと思っていましたね。なぜなら、それで訴えられてもいいと思っていたので。

――
むしろ訴えられてもいい。

シュウ
 そう。逆に訴えられたらもっといろんな証拠を出せるし、じつは誰かを名誉毀損で訴えるのって、めちゃめちゃお金と労力がかかりますからね。とくにニューヨークに住んでいるアメリカ国籍のボクを訴えるって大変ですよ。時間と労力と財力。ただ、彼にはその財力はあると踏んでいるんですけどね。

――
たしかに「RIZIN大好きさん」がやっていることは詐欺などに該当する可能性がありますが、逆にSNSなどで彼の名前や職場を匂わして誹謗中傷している人は名誉毀損でやられちゃいますよね。

シュウ
 そのとおり。ボクもあそこまで個人情報がわかっちゃうもんなんだなって、ネット社会って怖いなとビックリしちゃいましたけど。

――
「RIZIN大好きさん」は、やろうと思えば名誉毀損で訴えられる財力はある。だから、いつそういう刃が飛んでくるかわからないよということは言いたいですね。

シュウ
 ボクは一番はじめの公開質問をしたときに、もうやるからには腹を括って徹底的にやらないといけないと思っていました。ただ、ほかにも自分は本名を明かさずに彼の画像や会社の情報などをさらしている人いるじゃないですか。あれは、本気でやろうと思えば訴えられますよね。これはたとえばの話ですけど、もし誰かに犯罪歴があったとして、それが本当のことであっても、ツイッターに載せたりすると名誉毀損になりますから。

――つまり、事実だからOKということじゃない。

シュウ
 そういう意味でエスカレートしてきているとボクは思っていたので。で、結果的にRIZINから彼の病気についてアナウンスがありましたが……たぶん皆さんまだモヤモヤしていて一番知りたいのは「それが精神障害第一級だから仕方ないのか」という、そこですよね。

――
RIZINのリリースは、癌に関してはウソだったけど、「精神と脳の病気」で、しかも「精神障害1級認定」だというアナウンスでした。

シュウ
 それで言うと、ボクは彼の精神障害1級の手帳を確認しました。本物で間違いないです。ボクは、その手帳を確認しただけでなく、奥さんと電話で話しています。14分30秒、それを録音しています。

――ほう!
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