Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは……
縮小・老化が進む米国テレビスポーツ中継市場
FOXとの契約がまもなく終了するUFCは本当に大丈夫なのか
昨夏、UFCが売却の入札を行った際、UFCでは「年間の米国内テレビ放映権料収入が、現行の1億1,500万ドルから、4億5,000万ドルにアップする見通し」であるとアピールして投資家を募っていた。
UFCは2011年に米FOXと7年間のテレビ放映権独占契約を締結した。2018年末の契約満了を前に、今年2017年後半から、いよいよまずはFOXとの契約更新交渉を皮切りに、複数の放送局との交渉が順次行われることになっていく。
UFCでは、地上波向けに年間4大会、ケーブル局向けに年間6大会、そしてFight Passサービスをパッケージにしてテレビ局に販売していく意向だ。PPV事業はUFCに残すが、マッチメークについてテレビ局が関与できるようにする可能性もあるという。また、これまではUFC側が負担してきたイベント制作費を、今後はテレビ局側に負担させたい意向だ(中継の見た目も大きく変わっていくことだろう)。契約期間は10年程度の長期を希望しているという。
さらにUFCでは、今後は独占契約とは限らず、パッケージを複数のテレビ局に分けて販売してゆくことも検討したいとしている。
WME-IMGではUFC買収資金をほとんど借金でまかなっているため、元利金の返済を行うため、UFCには毎年、高い利益目標が強いられている。だからこそ、巨額放映権料の獲得は、UFCの存続に関わる一大事なのである。ここをうまく乗り切らないと、WME-IMGにとっては、UFCなど運営していても仕方がない、ということになりかねない。
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