Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは……MMA軽量級の雄ミゲル・トーレス引退――。


僕はとても高いところまで翔び、太陽に翼を焼かれて落ちた:ミゲル・トーレス引退


今年4月20日、元WECバンタム級チャンピオン、ミゲル・“アンヘル(Angel)”・トーレス(36)が自らのFacebookでひっそりと引退を発表した。キャリア通算戦績は52戦43勝9敗。2016年9月にUnited Combat Leagueという団体で行われた大会でロイド・カーターという選手にギロチンチョークで一本勝ちしたのがラストマッチとなった。

トーレスのキャリアはMMA黎明(れいめい)期にまで遡る。地元自治体のスポーツ施設で練習していたトーレスは、17歳の頃(1998年)から格闘技の試合に出場するようになった。ほとんどは酒場などで行われるアンダーグラウンドの試合で、プロともアマチュアともつかない、記録にも残らない試合がほとんどだった。打撃はまったくの自己流だったが、柔術はカーウソン・グレイシーに学んだ。

2007年9月に32勝1敗(32勝の内、6勝がKO、20勝が一本勝ち。実際にはこれよりはるかに試合数が多かったはずだ)というレコードをひっさげてWECでデビューしたトーレスは、最初から完成品だった。強みは柔術で、特に下からの攻撃は当時の最先端だった。そして193 cmという長いリーチも強力な武器だった。

まだまだMMAファンの間で軽量級が浸透していない時代ではあったが、WECが米ケーブルチャンネルVersus(現NBC Sports Network)で放映されるようになると、ユライア・フェイバーとトーレスの2枚看板の活躍により、スピードがあって、技術が高く、スタミナ豊富、それでいてヘビー級顔負けのノックアウトも見せてくれるという軽量級の良さが広く認知されるようになっていく。



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