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MMAが一番格上なのか? 格闘技原理主義者対談〜橋本欽也vs大沢ケンジ〜

2017/05/10 11:13 投稿

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げ、げ、げ、原理主義者だあ!!……というわけで、「MMAとキックや柔術が同格なんてとんでもない」と吠えまくるMMA原義主義者大沢ケンジ氏と、ブラジリアン柔術黒帯・橋本欽也氏の対談が実現。 これまでのあらましは無料公開中の関連記事をお読みになってください!



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欽也 いきなりだけど、大沢くんの言ってることはメチャクチャなんだよね!「MMAのチャンピオンは柔術やキックボクシングのチャンピオンより上だ」とか。

大沢 そうですか? 

欽也 そうだよ!!

大沢 いやいや、俺の言ってることはシンプルですよ。強さに憧れて何かしらの格闘技を始めたなら、行き着く先はMMAだという話ですよ。柔術やムエタイとかその競技そのものが好きで始めたならいいんですけど、強さを求めるならMMA。

欽也 どっちが上とか下とか決めるじゃん。そんなのふざけるな!って話。

大沢 柔術もムエタイもチャンピオンになることは凄く難しいことはわかってますよ。

欽也 ホントかよ。

大沢 でも、陸上に例えると、MMAは100メートル走なんですよ。

欽也 ああ、花形ってこと?

大沢 そうですね。200メトール走や走り幅跳びもチャンピオンになることは凄く難しいですよ。でも、みんなが一番注目するのは100メートル走のチャンピオンじゃないですか。

欽也 んなこと言い出したら野球やサッカーのほうが注目されるじゃん。

大沢 たしかにイチローは凄いですよ。でも、俺はイチローに勝てますからね。

欽也 は?

大沢 イチローがヒットを何千本打とうが、ケンカになったら勝つのは俺ですよぉ!!

欽也 何を言ってるんだよ! やっぱりメチャクチャだよ、この男(笑)。

大沢 そんなことを考えないですか? 人がたくさん集まってるときに「コイツに勝てる」「アイツにはちょっと苦戦しそう」「この中なら俺が一番強い!」とか。

欽也 考えねえよ(笑)。

大沢 それって動物の本能じゃないですかあ?

欽也 まあね。

大沢 どんな動物でも競技として成立するのは、100メートル走と取っ組み合いですよ。野生動物は野球をやらない!!(笑)。動物として本能を競う100メートル走とMMAは、すべての競技の中の王様だと思うんですよね。

欽也 だからMMAが上だって言い方がイラつくんだよなあ。 

大沢 というか、ボクはMMAを競技として見ていないんですね。MMAという場なんですよ。

欽也 要するに「いったい誰が強いんだ?決定戦」ね。初期UFCね。

大沢 そうですそうです。MMAは格闘技の中で最も天下一武道会に近い場所だと思ってるんですよ。

欽也 俺が納得できないのはさ、どうもね、MMAの連中は柔術を下に見てることなんだよね。

大沢 んなことないですよ!

欽也 いーや、違うね。大沢くんは昔から口が達者なんですよ。顔も暑苦しいけど、言ってることも暑苦しい(笑)。

大沢 ハハハハハハ!! 

欽也 昔一緒にバイトしてたときもこんな感じで熱く語っていたじゃん。

大沢 欽也さんとは同じバイトをやってたんですよね。 

欽也 お酒を運ぶ倉庫のバイト。場所どこだっけ? 月島?

大沢 築地じゃなかったでしたっけ?

欽也 いや、月島のバイトが終わったら築地で朝飯を食って帰ってた。

大沢 そうだそうだ。

欽也 和術慧舟會が人材派遣業をやってたときだよ(笑)。

大沢 なつかしいなあ。

欽也 あれ、格闘家にとってはいいバイトだったよんだよね。あのときスマックガールの運営の仕事をやってたんだけど、全然食えなくて。大沢くんが修斗でダニエル・リマとやったときよ。

大沢 ありましたねぇ。

欽也 あのとき「減量があるから」ってサウナスーツを着ながら仕事してたしょ。

大沢 あの頃は水抜きの発想がなかったから徐々に体重を落としてたんですよね。日頃動けるなら汗をかいちゃえってことで。

欽也 こんな試合直前まで仕事してるんだって「スゲーな」って思ってたもん。

大沢 いやあ、働かないと食っていけないから(笑)。

欽也 あのときはみんなそうよ。しんどかったもん。だから『ゴング格闘技』でライターをやりながらバイトもしてたの。2006年の頃。

大沢 その『ゴン格』がなくなるんですもんね。

欽也 俺が『ゴン格』で仕事をやり始めたときは、その前にゴタゴタがあったことで、以前に関わってた編集やライターが誰も残ってなくてね。人がいないから俺も都合のいいように使われていたけど。だから『ゴン格』がなくなるという話を聞いて「ざまあみろ!!」という気持ちもあるし……。

大沢 何を言ってるんですか(笑)。

欽也 「ついにか……」という寂しい気持ちもあるよ。そりゃそうだよね。俺がやってる頃は定価600円くらいだったのに最近じゃあ1000円超えてるでしょ。最近はRIZINが出てきたけど、それまでは大きな団体はなかったじゃん。格闘技業界が下を向いてるときに格闘技雑誌が売れるわけないよね。

大沢 大変なんでしょうね。

欽也 いまはさ、格闘技ライターと呼べる人自体もかなり減ったでしょ。俺が『ゴン格』でやってたときはけっこういたけど、いまはどんどんいなくなって。

大沢 なんなんですかね?

欽也 そんなの稼げないからに決まってるんじゃん!!(笑)。大沢くんの解説仕事はちょっことしゃべっただけで数十万円もらえるけど。

大沢 もらえないもらえない(笑)。

欽也 ライターは取材して書いたりするわけでしょ。時給換算したら全然違うよ! 実際あの解説の仕事っていくらもらってるの?

大沢 言うわけないでしょ(笑)。解説の仕事はいつなくなるかわからないですし、この仕事をメインにはしませんよ。

欽也 露出することでジム経営にメリットあるでしょ? 

大沢 いやあ、そこまでの恩恵は受けてないですね。去年と今年じゃジムの入会者数もそこまで変わらないですし。

欽也 ホントかよ。儲かってるんじゃないの?

大沢 そりゃあ築地でバイトしていた頃よりは儲かってますよ(笑)。

欽也 それは俺もだよ!(笑)。

大沢 欽也さんって柔術はいつからやってるんですか?

欽也 99年だよ。

大沢 早っ!! 俺が総合を始めたのは2000年ですね。PRIDEGPの桜庭さんとホイスの試合を見てからですから。

欽也 俺のほうが先輩じゃん! あのPRIDEのときは選手が泊まっていた京王プラザホテルでマーク・コールマンと記念写真を撮っていたよ。

大沢 その行動力が凄いですよね(笑)。

欽也 べつに選手と写真が撮りたかったわけじゃないよ。当時は柔術の関連商品が国内では買えなかったんだよ。ドーギすらどこにも売ってないの。だからブラジルから来た選手や関係者に「ドーギを持ってないか?」って声をかけてたんだよ。

大沢 へえー、面白い!!

欽也 当時はイサミですらドーギはほとんど置いてなかった。いまでも覚えてるけど、イサミで初めて買ったドーギは受注生産だったんだよ。オーダーメイド。柔術着というかたちで置いてなかったんだから。

大沢 柔術はどこで始めたんですか?

欽也 パレストラ松戸。あそこは99年9月1日にプレオープンしたんだけど、入会したのは10月の修斗大阪大会の前日(10月28日)なんだよね。次の日に大阪まで修斗を見に行ったからよくおぼえてる。

大沢 なんで柔術を始めたんですか?

欽也 もともとプロレスが好きだったから。バリジャパでヒクソンとか見てたし、PRIDEは98年に始まったでしょ。ダイレクトに見ていた身にすると柔術をやりたくなるよ。

大沢 たしかにインパクトありましたよねぇ。

欽也 プロレスは習おうにも習えないでしょ。柔術はやれるものだから始めたんだよね。そのときはパレストラ東京でも中井先生が柔術を教えていたんだけど、小岩に住んでいたから江古田は遠いのよ。松戸までは15分。行徳にも正道柔術はあって平(直行)先生が教えてたんだけど、平先生ってカーリー・グレイシーに2週間習ったくらいでしょ。それで青帯を巻かれても困るなあ……ってことで。いまは平先生のことはよく知ってるから失礼な考えだったんだけど、当時はちょっと引っかかる感じがあったんだよ。

大沢 欽也さん、柔術への純度が高いなあ。

欽也 中井先生はブラジレイロ(ブラジル柔術選手権)で3位入賞してるわけでしょ。パレストラ松戸で中井先生に教わることができると思っていたら、先生は鶴屋浩みたいな。「誰だこの人?」と思ったんだけど(笑)。中井先生の名前に惹かれて入ったんだよ。

大沢 平さんはカーリーから青帯をもらってますけど、中井さんは誰から黒帯をもらってるんですか?

欽也 こういっちゃ失礼なんだけど……中井先生はブラジル人の柔術家に習ってないんだよ。高専柔道とシューティングの技術でブラジリアン柔術の試合に勝ち抜いて、青帯、紫帯、茶帯、そして黒帯に登り詰めた人だから。
大沢 すげえ!

欽也 俺がいつも言ってるのは、中井先生の柔術はブラジリアン柔術じゃなくて、高専柔道とシューティングの技術をミックスした「中井柔術」。ブラジリアン柔術って前田光世がグレイシーに教えたことから始まるんだけど、前田光世はオズワルト・ファダという人にも教えていて。それもグレイシーを経由していない柔術なのね。で、日本のブラジリアン柔術ってエリオは関係ない、カーロス・グレイシー・ジュニアも関係ない。中井先生から始まってるんだよ。

大沢 凄くカッコイイじゃないですか! なんですか、それ。




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