Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは……
米MMAで相次ぐ計量失格による試合キャンセル:なぜ減量安全策が逆効果を生み出しているのか
UFCが今年に入ってようやく放った感のあったビッグイベント、3月5日(日本時間)に開催されたUFC 209で、トニー・ファーガソンとの暫定ライト級王者決定戦に臨むはずだったハビブ・ヌルマゴメドフが減量に失敗、試合が急きょキャンセルになるという事態が発生した。ヌルマゴメドフは、155パウンドの契約体重に対し、161パウンドまで下げたところで脱水症状によりダウン、計量前日に病院に搬送されてしまったのである。これにはがっかりした方も多かっただろう。
ヌルマゴメドフはこれで過去9回の試合機会で6度目のキャンセル(全てが減量失敗というわけではないが)。敬虔(けいけん)なイスラム教徒であることから、ラマダン(断食)期間(5月下旬から6月下旬)中は試合をしない方針であることもあり、次の試合はラマダン明け以降ということになりそうだ。これでは主催者としても信頼して起用することが難しいとの判断となろうかとも思われるが、他方で今大会は、ロシア系住民が多い米国北東部でPPVの事前購入が40万件あったともされており、ヌルマゴメドフが人気の強い地盤を持っていることもまた事実のようである。
さらに3月19日に開催されたUFCファイトナイト・ロンドンでも、イアン・エントウィッスルが減量に失敗、計量前日に病院に搬送され、試合が急きょキャンセルされている(エントウィッスルはその後、現役引退を発表している)。
こうした減量失敗による試合のキャンセルは、実は2016年6月にUFCが”アーリー・ウェイイン”を開始した頃から急に増加してきている。
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