――AKB48メンバー出演のプロレスドラマ『豆腐プロレス』が始まったり、アイドルやタレントがプロレスをやったりすることが見慣れた風景になってます。「アイドルぼんやり層」として、そのへんのプロレスとアイドル事情を今頃になってうかがいにきました!
大坪 AKBはこれまで学園ものやキャバクラものをテーマにした深夜ドラマをやってきたので、今度はプロレスなんだって感じだよね。題材よりも2クールやるほうにビックリしてるんですよ。
――異例の2クール。
大坪 同じテレ朝の深夜にやってる『タイガーマスクW』も2クールですよね。テレ朝も力を入れてるんですかね、お家芸のプロレスだから。
――ドラマにはどんな感想がありますか?
大坪 まだ始まったばっかりだからなんとも言えないけど、プロレスのドラマってなぜ貧乏道場から始まるんだろうね(笑)。
――プロレスドラマあるある(笑)。
――部活ドラマも部員が少ない野球部が……という設定になりがちですね。
大坪 そこは定番なのかなあ。貧乏団体と金持ち団体の対抗戦って、規模で言えば666が新日本プロレスに挑むみたいなもんでしょ(笑)。無理があるよ!
――ハハハハハハハ! それに現実のプロレスと、ドラマやアニメのプロレスって、勝負の“前提”がまるきり違いますよね。
大坪 たしかに映画『レスラー』みたいに描くわけにはいかないか。そういうところにガチンコ幻想ってあるんでしょうけど、その点、映画『ガチ☆ボーイ』は面白かったんですよ。あれは学生プロレスだったから、「プロレスには裏がある」ということを触れられたんだろうけど。日本だと『ガチ☆ボーイ』くらいじゃないかな、試合の裏の部分を描けたのは。
――マンガだと『モーニング』で連載していたミスター高橋原作の『太陽のドロップキックと月のスープレックス』がありますね。相当つまらなかったので内容を覚えていないですけど(笑)。
――ドラマごと移籍してるんですか(笑)。
大坪 DDTの高木三四郎さんは『マジすか学園』からAKBを見始めたそうなんだけど、ドラマと現実のキャラ付けが凄くうまかった。たとえば「頭の悪い」と言われてるメンバーはバカキャラだったりして、ドラマを見ればAKBのことがわかるようになっていたんですよね。そこで“マジすか新規”というファンが増えたり。
――『豆腐プロレス』も狙いは同じなんですね。
大坪 AKBって総選挙というファン投票をやってるのはわかります?
――さすがに知ってます!
大坪 総選挙はファン投票でランキングを決めるんですけど、ドラマは運営側の“推し”が見えるんですね。
――ああ、なるほど。どのメンバーを推していきたいのかがキャスティングからわかるという。
――かわいそう!
大坪 最少年でIWGP王座に就いたけど、ファンに嫌われた中邑真輔感があったんだよね。
――昭和でいうとスペースローンウルフ時代の武藤敬司というか。
大坪 『豆腐プロレス』に関していえば、まあドラマですからね。アイドルが実際にプロレスをやってるわけじゃないんだけど。DDTにはタレントの赤井沙希がいますけど、プロレスをやってる純粋なアイドルってなかなかいないんですよ。伊藤麻希と才木玲佳くらいかな。
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