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「高田延彦はロープ掴み禁止をなぜ知らなかったのか」■ジャン斉藤のMahjong Martial Artas
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Dropkkickチャンネル会員の皆さん、こんにちは! ジャン斉藤です。好評連載中の金原選手インタビュー。高田延彦vsヒクソン戦に触れた今回もかなり面白かったんですが、皆さん「ロープ掴み」の下りでモヤモヤしましたよね? 禁止なのかOKだったのか……あの当時から引っかかっていたことではありましたが(ロープだけに!)、この機にあらためて「高田延彦はロープ掴み禁止をなぜ知らなかったのか」を考えてみました。最後まで読んでもよけいにモヤモヤするかもしれませんが、とりあえずいってみよう!
まず最初に身も蓋もないことを言ってしまいますが、高田延彦が「ロープ掴み禁止を知らなかった」というのは、いくらなんでもありえないと思うんですね(豪速球)。敗戦の言い訳にしてるとしか思えない。でも、金原選手を含めて多くの人間が「OKのはずだった」と言及している。しかも「試合前に禁じられた」ならまだしも「試合中に禁止とわかった」と。いったいどういうことなのか。
高田vsヒクソンが行われたPRIDE.1は総合格闘技興行として初めて東京ドームで開催されます。旗揚げイベントということもあり、たとえばスタンディングバウトのルールは当日に作成したと言われるほど大混乱の中で運営され、ルール整備を含めて現代の常識からでは考えられない状況下にありました。
PRIDE.1は全8試合で行われ、うち2試合は非PRIDEルール。ブランコ・シカティック vsラルフ・ホワイトのスタンディングバウト、 イゴール・メインダート vs黒澤浩樹はロープエスケープありの総合格闘技スペシャルマッチが該当します。
高田vsヒクソンを含むPRIDEルールの6試合は、試合時間はそれぞれ異なりますが、試合動画を見ると、第1試合の村上和成vsジョン・ディクスン、第2試合のゲーリー・グッドリッジvsオレッグ・タクタロフはロープ際の攻防がないまま決着。
第3試合のヘンゾ・グレイシーvs小路晃では、ロープを背にした小路晃が攻防の流れの中でロープに手をかけようとしたところ、レフェリーがその手を振り払うシーンが何度か見られます。要するにロープ掴みを禁じるアクションです。もしヘンゾvs小路だけがロープ掴み禁止の特別ルールだったり、高田vsヒクソンだけがロープ掴みOKであれば、メインダートvs黒澤のエスケープルールのように「ロープ掴み」に関して何かしらのアナウンスがされているはずですが、とくになし。以上のことからPRIDE.1はロープ掴み禁止が前提のもと行われていることが把握できます。
しかし、金原選手のインタビューでは高田延彦側の認識はこうなっています。
高田延彦→ロープ掴みはOK
キングダムサイド→ロープ掴みはOK
また、格闘技ムックに掲載された高田延彦夫人・向井亜紀の手記によれば、ロープ掴みは10秒以内であればOKだったとされています。え? 10秒ルールって何? 新たな敵の登場だ!
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