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フィギュア・スケートの 羽生結弦選手に
「国民栄誉賞」が授賞しました。
おめでとうございます。
平昌冬季五輪・男子で優勝し、66年ぶり
2大会連続で金メダルを獲得した羽生選手
(23)は、フィギュア選手では初めて、
個人では 最年少の授賞だそうです。
氷の上に立つこと自体難しいのに、 難度の
高い技を次々とこなし、 怪我にも耐え、
世界の 頂点に立った選手の偉業に異論は
ありません。 が、 そもそも 「国民栄誉賞」
受賞の ボーダーラインが よくわからないと
思うのは私だけでしょうか。
「国民栄誉賞」は 内閣総理大臣表彰の
一つで、1977年 福田武夫内閣時代に設立
された賞。 プロ野球で 本塁打世界記録を
達成した 王貞治氏を讃えるために創設した
のが始まりだそうです。 その目的は、
「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を
与えることに 顕著な業績があったものに
ついて、その栄誉を讃えること」との規定が
あります。 これまで授賞した方々は
26人1団体、うち 12人は 没後授賞です。
ちなみに 安倍内閣が授与したのは7人。
このところ 「もり(昭恵夫人)かけ(安倍首相
自身)問題」で 大揺れの国会、北朝鮮問題
では蚊帳の外、 羽生選手の人気に
あやかりたい気持ちもわかります。
国民全員が 納得できるような人選が難しい
なら、首相の人気取りで選ぶなら、いっそ
「国民栄誉賞」など廃止して、文化功労者の
幅を広げた方がよほど価値がありそうな
気がします。
文化功労者には 終身年間として 年額
350万円が支給、 昨年 234人の方々に
8億円。「国民栄誉賞」受賞者には 表彰状と
盾、記念品(100万円相当)または金一封。
羽生選手は記念品は 自分一人の賞ではなく
「皆さまと取った賞」と、辞退しています。
では、 オリンピック 3連覇の偉業を成し
遂げた野村忠宏元柔道選手や 体操界の
レジェンド 内村航平選手はオリンピック
3大会(北京、ロンドン、リオ)に出場し、
個人総合 2連覇を含む 7つのメダル
(金3、銀4)を獲得。 世界選手権でも
個人総合の世界最多の 6連覇を含む
19個のメダル(金10、銀5、銅4)を獲得
しています。 北島康介元水泳選手は
100m・200m平泳ぎで 競泳での日本人
唯一の 2種目 2連覇を達成。 オリンピック
で金4、銀1 のメダルを獲得しています。
金メダルを 何個も取って世界の頂点を
極めても貰えない人、1つでも貰える人。
どういう基準で 選考されたのか
わかりません。 なんだか「国民栄誉賞」を
連発しすぎの感もします。 この度
亡くなった 落語家一筋 50年の桂歌丸師匠
など まさに生前に 賞の対象になっても
おかしくない方だと思うのです。 他に
手塚治虫さん、宮崎駿さん、小澤征爾さん
方なども いらっしゃいます。
国民の顔色を見ながらの、 人気取りと
しての「国民栄誉賞」なら、わかり易い
基準の見直し、 必要かもしれませんね。
首相の 人気とりの代償を 支払うのは
国民の血税なのですから。
●国民栄誉賞 受賞者 (授賞年齢)
1.王貞治 (プロ野球選手) 37歳
2.古賀政男 (作曲家) 没後授賞 73歳
3.長谷川和夫 (俳優) 没後授賞 76歳
4.植村直己 (冒険家) 没後授賞 43歳
5.山下康弘 (柔道選手) 27歳
6.衣笠祥雄 (プロ野球選手) 40歳
7.美空ひばり (歌手) 没後授賞 52歳
8.千代の富士貢 (大相撲力士) 34歳
9.藤山一郎 (歌手) 81歳
10.長谷川町子 (漫画家) 没後授賞 72歳
11.服部良一 (作曲家) 没後授賞 85歳
12.服部良一 (作曲家) 没後授賞 68歳
13.渥美清 (俳優) 没後授賞 77歳
14.黒澤明 (映画監督) 没後授賞 88歳
15.高橋尚子 (陸上競技選手) 28歳
16.遠藤実 (作曲家) 没後授賞 76歳
17.森光子 (俳優) 89歳
18.森繫久彌 (俳優) 没後授賞 96歳
19.なでしこジャパン(女子サッカーチーム)
20.吉田沙保里 (レスリング選手) 30歳
21.大鵬幸喜(大相撲力士)没後授賞 72歳
22.長島茂雄 (プロ野球選手) 77歳
23.松井秀喜 (プロ野球選手) 38歳
24.伊調馨 (レスリング選手) 32歳
25.羽生善治 (将棋棋士) 47歳
26.井山裕太(囲碁棋士) 28歳
27.羽生結弦 (フィギュアスケート選手) 23歳
●辞退者
1.福本豊 (プロ野球選手)
2.イチロー (プロ野球選手)「まだ現役で
発展途上の選手なので、もし賞をいただ
けるのなら現役を引退した時に。授賞すれ
ばモチベーションが低下する」と固辞
3.古関裕而 (作曲家) 没後授賞
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では 皆さま 次号をお楽しみに。
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