「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2020年01月07日(火)配信その1をお届けします。
次回は、2020年2月18日(火)20:00の配信です。
税理士でYouTuberの大河内薫さんと、学校で教えてくれないお金の話をがっつり語ります。
お楽しみに!
2020/01/07配信のハイライト(その1)
- インフル罹患、ソニーの自動車発表と自動車産業の今後
- ゴーン国外逃亡とその評価
- ソレイマニ殺害による影響
- ゲストに女性編集者を迎えて「お金に関する新刊」公開打ち合わせ
インフル罹患、ソニーの自動車発表と自動車産業の今後
山路:前回12月24日、クリスマス・イブ放送の予定だったんですが。
小飼:まさか、まさかね、fluにやられるとはね。じつはですね、生理学的にインフルエンザに罹患しました」って確定をとったのは、今回が初めてなんですよ、じつは。
山路:ほう。
小飼:今までにこれはもうインフルエンザ以外には、何者でもないよという症状で倒れて、熱出して治ってということはあったんです。鼻にぶっ刺してグリグリするやつあるじゃないですか、その前に2度やって、2度ともネガティブだったんですよ。
山路:へえ、普通の風邪だったってことですか?
小飼:普通の風邪だったということで、その時はもう嫌に治りが悪かったので。でも今回は凄かったです。最近はもう「あれって20分くらい待つんでしたっけ?」って「いや最近のは感度良くなったんで、5分くらいで」。
山路:ええ? そんなに早い?
小飼:言って、グリグリやって、いったん外で結果が出るまでお待ち下さい。と言ったら、1分も経たずに呼び戻されて。もう「バリバリのって」言われました。
山路:へえ、寝込みました?
小飼:1番キツかったのがですね、病院に行って、「君はインフルエンザに感染してます」っていう診断を貰った日で、その日のうちに吸入のイナビルをしたんですけども、その日の夜が峠だったみたいで、40.6度、この年になって40度を超す熱って出せるんだなと。
山路:かなり幻覚見そうな体温ですよね、40度超えると。
小飼:これって正しい措置かどうかわかんないんですけれども、「予防接種受けたら風呂入るな」とよく言うじゃないですか。風邪の場合はどうなんだろうって思ったんですけども、やたら風呂入ったの覚えてます。
山路:え? それは無意識にというか、身体が欲してってこと?
小飼:だと思います。そうでもないと体温を維持できないというのか。
山路:インフルエンザウイルスって、確か体温、高い温度に弱いんですよね?
小飼:そうそう、熱下げるべきじゃないんですよ。あとこれが、これはけっこう人によっては、僕も含めて辛いと思うのが、いわゆる非ピリン系の解熱剤というのが使えない。
山路:バファリンとか?
小飼:そうなんですよね、だからアスピリンがダメで、ロキソニン駄目で。
山路:ああロキソニンも駄目なんですね。
小飼:ロキソニンも駄目なんですよ。
山路:じゃあそれはけっこうキツい。
小飼:ただアセトアミノフェンという一般名だとカロナールって呼ばれているやつ。あるいは市販の薬だと、タイレノールと呼ばれているのは使えるんですけども。やっぱり効きが悪いのか、でかいんですよね。
初日目と2日目くらいまでは、熱を出してたほうがいいということで飲んでなかったんですけども、むしろ熱が下がってからのほうがかなりキツくて。
山路:今回、Facebookのタイムラインでもインフルエンザにかかっている人をよく見るし。
小飼:ただですね、インフルエンザワクチンというのは、けっこう当たるも八卦当たらぬも八卦、というのか、やはり作る時に、今年はこれが流行する筈だというのを見越して作るんですけれども、当たってくれるとは限らなくって、今年は外れたほうが多かったみたいですね。医療関係者の何人かも、予防接種受けたんだけどもかかっちゃいましたって言う人が。
山路:あれ6種類くらいカクテルみたいなやつだと、コストが高くなりすぎるっていうことなんですか? インフルエンザワクチンとかって。
小飼:なるし、また簡単に変異してしまうので。
山路:コストに見合わない感じなんですかね?
小飼:そういうこと。
山路:ああ、なるほどね。
小飼:要はvaccination(予防接種)というのは、身体にそのあれですよ、抗原を教え込むという作業なので、理論的には電子的にワクチンのパターンを作った上で、それをネットで配信してというのも、可能なはずなんですよね。
山路:それはそれこそイーガンの世界。
小飼:身体の中にワクチンを合成するためのデバイスがあったら、そこにうん。
山路:いやいや、でもまあお疲れさまでした。
小飼:いや本当に。やはり似たような症状というのは、さっきも言ったようにあったんですけれども、もう20年くらい、20年は経ってないかな、ここに越してからは、うん。
山路:Facebookのタイムラインとかでもみんな、やたらインフルエンザにかかっている人が多くて、いや本当に今回流行っているみたいですから、大変でしたね。じゃあ今年。
小飼:皆さんも気をつけて下さい。と言ってもなあ。
山路:気をつけようってあんまりないですね。
小飼:あんまないですね。
「電車に乗らない」(コメント)
小飼:うーんでもね、たぶん貰ったのはね、国際ロボット展なんじゃないかなと、日付から考えると。でも妻も一緒だったけど、妻のほうはケロッケロしてるしね、まあうちは大抵そうなんだよね。大抵、僕だけ風邪ひくんだよね。
山路:弾さんより外によく出ている、人と話す機会とか会社で働いてるから、その分、免疫がついているかもしれないですよね。
「政治家がかかったの聞いたことない」(コメント)
小飼:いやあります。何名か見ましたし、そうけっこうな大物もかかってたぞ。
山路:今日は振り返りをしようと思ったら、いきなり年初から凄いニュースが連続して飛び込んで来たんで、まあこれについて語らんといかんなあという。ゴーン逃亡と、米とイランの緊張ですよね。
小飼:はいはい。
山路:あと限定配信に入る前くらいから、出版社の編集者の方に来て頂いてですね、ここで話していることを本にまとめようという企画を進めておりますんで、まあその企画を、普通に企画会議を。
小飼:はい、それが明るいニュースのはずですよ。
山路:アハハ、そうなんかな。大きいネタのニュース入る前に、ちょっと小ネタからいきますか。2020年、皆迎えられたとは限らないという、こうネタですよね。
小飼:うん、いいニュースとは言えないね。
山路:これ、昔に作られたガラケーが2020年を迎えられなかった。
小飼:そうそう、でも昔っていうふうに言ってもさ、20年とか経ってないわけだよね。
山路:そうですね。
小飼:下手すると10年経ってないかもわかんない。
山路:そんなものですよ。2000年以降であることは確実です。
小飼:iPhoneがやっと12歳か。しかも初代から数えて。
山路:ああ11歳か、そうですよね。日本では出てないやつ含めて12歳。
小飼:今年12歳になるのかな。
山路:2007年に発表ですもんね。
小飼:それでスマートフォンとか、要するにITデバイスだと10年ってかなり長いね、年月のような気がしますけども、普通の白物家電ってそれくらいは使うでしょう。
山路:まぁ冷蔵庫とか本当に、20年ものとかけっこう実家で使ってありましたもんね。
小飼:2020年問題というのは、ほとんど誰も備えてなかったので。
山路:これって何で起こったんだと思います?
小飼:2000年と解釈するのか、2020年と解釈するのかっていうので、違うAPIだと違う答えが返ってくるみたいなことで。古すぎるし、殆どのデバイスは幸か不幸か引退してたので笑い話で済んだけど。でもサブとして使っていた人とかっていうのがいて、全く被害が出てないというわけでもないというのがね。
山路:アラームどころか時計としても使えなくなったみたいな。
小飼:そうそう。
山路:なんかこの当時に作られた携帯って、けっこう長く売れるとはみんな思ってなかったっていうことなんでしょうかね?
小飼:どうなんでしょうかね? 何年くらいもてば、いいと思ってたんだろうか。
「1920年と判定した節がある」(コメント)
小飼:それもあるな。一時APIでエポックが1919年というのが確かあったよな、何だったっけな。なんでその年になったのか、凄い面白い経緯だから、調べたことあるんだけど、思い出せないや。
山路:それにしても、昔ながらのバグっぽい感じのバグり方でしたよね。
小飼:たぶん、バグった理由とかっていうのは、Y2Kとかと同じ理由だと思うんだけども。
「古いもの使っているほうが悪い」(コメント)
山路:いや、それはまぁ一概には言いきれないんじゃないかなという気もするんだけどな。
小飼:そもそもOSがUpdatableだというのが、もうスマートフォンからなので、昔もタイムアップデート出来る機種はあったけれども。
山路:それでも凄いでかいバグとかの時だけだった気がするんですよね、確か。
小飼:そうそう。
山路:こんな頻繁にバージョンアップなんかしてなかった。
小飼:しかもUIがまるっと変わるくらいのアップデートというのは、やりたくても出来なかったというね。
山路:ちょっと前Twitterで出てましたけど、iPhone発表されて、ここから日本の家電の凋落始まったみたいな。
小飼:いや、でもその頃から日本の家電ってもはや1番ではなかったと思うけどな。僕の記憶が確かならば。もう既に傾いていたと思うよ。
山路:ちょっと家電の話が出たところで、もう1つ軽いネタというのかな、今ラスベガスのほうで。
小飼:ああ。CESというのやってますよね。セスとよむのか、シーイーエスと読むのか。
山路:向こうの人は、シーイーエスって言うんだけど、日本はわりとセスっていう人多いですよね。
小飼:普通と逆だな、まあいいわ。
山路:なんかそのタイミングでソニーが自動車。
小飼:毎年ラスベガスに、正月やってるあれね、みたいな感じで。
山路:あんまり今回目玉がねえや、と知り合いとかが呟いてたりしてたんですけど、ソニーが自動車、これってそもそも、CESなのか? ちょっとあんまり確かめてなかったんだけど、これけっこうデカくないですか? ソニーが自動車を発表した。そんなことないですか?
小飼:いやデカく感じなくなったというのが、電気自動車の時代になるかって言って、何がどれだけ変わるかっていうのは、諸説あるわけじゃないですか。たとえば今までガソリンエンジンだったものというのが、もう電気モーターに変わるだけなのか、要するに相変わらず電気モーターでは動くけれども、車はトヨタなりホンダなりフォルクスワーゲンなりルノーなり日産なりが出すものであって、あるいはそれ以外のものもガラッと変わってしまうのか。少なくともテスラという新しい企業は出ましたよね。今、少なくとも時価総額ベースで見る限りではアメリカで最大の自動車会社ですよね。GMも抜いて。
山路:ああ抜きましたか。そうかそうか。しかも機能とかのバージョンアップが、さっきスマホの話で出ましたけども、機能のバージョンアップがネット経由で行えて、それが半端ないという。
小飼:そうそう、だからその部分というのが、たとえばドイツの高級車勢も、ポルシェとかも明らかにこれからは電気でいきますって言ってるんだけども、そういうところっていうのは、もうテスラにぜんぜん追いついてないと。
山路:発想がちょっと違う感じですもんね。テスラは本当にスマホに車つけよう、タイヤつけようみたいな発想でやってる感じがあるけど。
小飼:でも当初言われてたのは、電気化によって、車の製造というのが、もう全部コモディティになると。部品を買ってきて組み立てれば、車が一丁上がりになるんだと。
山路:自動車メーカーぜんぶ潰れるみたいな。
小飼:うん。でもそこまで簡単ではなかったみたいですよね。いろんなところが手掛けては手を引いてって。Appleも手掛けて手を引いてみたいなことを言ってますけど、どこまで本当かわかんないけれども。
山路:やっぱり大量生産のラインを作るのが大変だったりするんですかね? ああいうふうに電気自動車の製造に参加してはみんな撤退していくっていうのは、1台作ることは出来ても、これをラインで流すのは、作るのは無理だわみたいな感じでみんな撤退していくんですかね?
小飼:ああ、でも実際に確かに車作りというのを見てみると、本当に一般の人が買うデバイスの中では、やはり最も複雑で、簡単に売り物に出来ないだろうというのは、やっぱり工場見学とかすれば感じれると思いますよ。
山路:安全性とかもあったりするからな。
小飼:しかも部品組み立るっていうふうに言っても、ボディはやっぱり破格で、他はたとえばいろんな自動車会社も部品を買ってくるじゃないですか。たとえばエアコンとか電装品はデンソーからとかね、タイヤはブリジストンからとか、あるいはピレリからですとかミシュランからですとか。だけどもボディは各社とも、自分で作ってますよね。しかも単に作っているだけじゃなくて、一定の衝突安全性もこなさなければいけないと。
山路:けっこうそのボティとかも適当なの作って、カポッと載せりゃあいいっていうもんじゃぜんぜんないわけだな。
小飼:いまだに何社もあるでしょう。
山路:日本だけでもね、有名どころだけでもまだ5、6社くらいはまだあったりするし。
小飼:そう。
山路:多すぎるんじゃないかという気がしなくもない。
小飼:イギリスみたいになくなっちゃった国もあるんですけれども、でも飛行機なんかもはや2社だけですよ。大きな旅客機というのは。
山路:ボーイングとエアバス。
小飼:そうボーイングとエアバスだけ。
山路:ボンバルディアとかもね、いろいろ。
小飼:一回り小さいのまで含めると、ボンバルディアとかエンブラエルとかもいるけれども、それ考えたらね、まだまだ自動車産業というのは、群雄割拠感がありますよね。
山路:これ、ここんとこにソニーが参入してくるっていうのは、ちょっと意外な、意外でもなかった?
小飼:いや発表までするというのが意外であって、皆やってたでしょうと。むしろやってなければおかしいんじゃね? パナソニックとかも、作ってはいるんじゃね? っていう。
山路:そうかそうか。これってやっぱり、テスラみたいなポジションを狙おうとしている?
小飼:(コメントを見ながら)天下りが規制しているからっていうのは、それは日本では成り立っても、世界的には成り立たないでしょう。世界的にもいろんな規制はされているんですけども。それぞれ微妙に規制が違うじゃないですか。日本の1番奇妙な規制というのは、軽自動車が成立するような規制ですけども。
山路:あれは何か変ですよね。
小飼:日本の規制は酷いけれども、日本だけが酷い規制をやっているわけではないですからね。
山路:あれってやっぱりその国での好みとかがだいぶ違ったりするから、それぞれの自動車会社が成り立っているんですかね?
小飼:だけども、その国毎に子会社作ったり、アライアンスを組んだりしてて、いちおう減ってはいるんですよね。何とか連合、何とか連合というのも。だから日産がルノー連合に加わったのもその一環だったわけですよ。
ゴーン国外逃亡とその評価
山路:じゃあそこから行きますか。ゴーンの話。これは相当、あれって大晦日でしたっけ? ニュース、報道されたの。
小飼:ニュースになったのは、それくらいですね、本当に去年のどん詰まり辺りで。
山路:なんかもう既にいろいろこう、これについて。
小飼:イーロン・マスクが「Carlos Gone」って書いてたのには、あれは笑ったよ。
山路:普通に。
小飼:アハハ、おまえの立場でっていうか、それ。
山路:普通に、ああいうダジャレって英語圏でも通じるんだ。ゴーンって。
小飼:もろ通じます。
山路:発音同じなんですか? 英語圏の。
小飼:同じですね。英語圏というよりも、もともと英語圏の名前じゃないわ。たぶんフランス語圏の名前だと思うんですけども、いや世界市民なので。国籍をいっぱい持っていると、こういう場合には便利だなという例になりました。
山路:便利っていうか、相当いろんなものを踏み倒していると思いますけどね。今回のゴーン逃亡って、いろんなところから言われてるじゃないですか。たとえば日本の司法の問題点じゃないかとか、あるいは日産の会社のそもそも内輪もめみたいなんだったのがこんなふうに大きくなっちゃったとか、あるいはゴーンがマネーロンダリングやってたんじゃないかとか、あるいは逃亡犯を受け入れるレバノンどうなんやみたいな、いろんな話があるんですけど、弾さん的にはどの部分に注目しました? 今回のゴーンの逃亡。
小飼:ああ。どの部分か。どの部分を取り上げてても面白いというのか、ゴーンさんが自分の金で映画作ってくれるみたいなこと言ってるから、早く見せてくれって。
山路:Netflixはとりあえず契約を否定したらしいですけどね。でも契約の話はまだ結んでいないだけで、進めているかどうかはまだわかんないですもんね。
小飼:でも、もともと考えてみるとやっぱり経営者としては駄目だった。まずもって、経営者としての評価はどうよ。ということで、まず単純に長く居座り過ぎましたよね。
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