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小飼弾の論弾 #108 「サイバー犯罪(?)の検挙がやたら増えたのは、警察が暇になったから!」

2019/04/26 07:00 投稿

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「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
2019年3月5日(火)配信の「小飼弾の論弾」、「書評家対談!『現役東大生が選ぶ いま読むべき100冊』の著者、西岡壱誠さん」の「その1」をお届けします。

 次回は、2019年5月7日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

2019/03/05配信のハイライト(その1)

  • ブラクラ補導の兵庫県警といえば
  • 書籍流通から読み放題サービスという「方向」
  • スポーツのジェンダー問題と「天然ドーピング」
  • 西岡壱誠さんを迎えて

ブラクラ補導の兵庫県警といえば

【00:00:00】

山路:今日はゲスト、久しぶりにお招きしてまして、この書籍、『現役東大生が選ぶ今読むべき100冊』の著者の西岡壱誠さんをゲストにお迎えしてるんですが、ちょっと到着が遅れているというか、もう少しお待ち頂くことになりますが。その前に時事ニュースとかを、例によって弾さんと2人でやっていきたいと思うんですけど。
 コメントで頂いたブラクラの話やってくれというリクエストがあって、早速その話からいきましょうかね。

小飼:もうしょうがねえなと(笑)。何がしょうがねえなといったら、兵庫府警(兵庫県警)ですね。兵庫府警もそうなんですけど、これを報道しちゃうっていうのはどうかっていうところもありますよね。人物をID出来るところまではいってないけれども、まあ学校はID出来る程度のことは報道しちゃたわけですよね。

山路:ブラクラを貼ったっていうことっていうのは、結局何をやったかっていうことなんですけども。

小飼:まあブラクラをやったんではなくて、ブラクラページへのリンクを貼ったそうですけれども、さっき、運営コメントで冗談じみてこれをやったんですけども、まあこれのメッセージだけ、変えたバージョンですかね。じつはリンクだけでも表現できるっていうのは、こうしちゃうと、これが本来はリンクなはずなんだけど、どうだろう? ちゃんと表示されて……

(ブラウザ上にアラートダイアログが表示される)

山路:これ、ブラクラ的な。

小飼:うん。なんですけど、今どきのブラウザというのは、JavaScriptとコロンのリンクというのか、受け付けないようになってますね、基本。少なくとも直にペーストした場合というのは、スルーされちゃいますね。

山路:一時期、そのブラウザクラッシャー、ブラクラが流行ったから、ブラウザ側でずいぶん対策は進んだと。

小飼:はい。そんなこともあろうかと。

「載せたら捕まるんでは?」(コメント)

小飼:少しマイルドというのか、弱毒化したバージョンがあるので、そのまま今度はas isで。これをクリックすると、「兵庫県警ですか?」って聞いてくるので、OK押すと、いつまでたっても聞いてきます。「兵庫県警ですか?」「兵庫県警ですか?」。でも、ちゃんとキャンセルできます、これ。元のバージョンよりもちょっと良くなってるんですね。

山路:この女の子がやったのは、この程度のことなんですか、言ってしまえば。

小飼:この程度のことです。

山路:なんかそれって、いわゆる立ちションなんかと同じくらいの罪ですかね。

小飼:まあそういうことです。これで一つ注目して頂きたいんですけども、補導です。補導というふうに言った場合っていうのは、1番Extremeで、留置場に入れられるだけで、「だけ」っていうのもなんですけども、起訴されないです。ここが重要なところです。
 だから行政の処分なんですよ、補導というのは。僕も中坊、厳密に言えば中坊くらいの年の頃に補導されたことがあるんで、わかります。何回かされましたね。よく覚えているのは新宿で補導されたやつかな。まあそれはおいといても、要はこれは前科にはなったりしないです。
 留置場にぶち込まれるくらいの補導でも、前科になったりはしないです。

山路:何したって? (笑)

小飼:僕も留置経験はあるんですけれども、そういったわけで今のところ前科はないです。

山路:それにしても、なんかやたら細かい、細かいというのかなどうでもいいような軽犯罪で捕まえて、なおかつそれもメディアもそれを判断せずに、そのまま垂れ流しちゃってる感が。

小飼:しかもですね、兵庫県警というところが、これがまたミソで。
 どういうことかっていうと、こういう事件が起きるたんびに、警察って何も知らんな、という意見が出てくるんですけれども。警察のリテラシーが低すぎっていう意見も出てくるんですけれども。ところがですね、ここの中の人たちが、よりにもよって、IIJで研修を受けてるんですね。

山路:IIJといえば、インターネットイニシアティブジャパンですよね。いってみたら、日本のインターネットの黎明期からインターネットやってる会社。

小飼:そうそう1番、だから、知らなきゃもぐりだという人たちのところで研修受けてるんですね。

山路:これは研修を真面目に受けてないということなのか。

小飼:だから僕がとっている説というのは、兵庫県警でしょう? 兵庫といえばなんでしょう? 横浜といえば銀蝿ですけれども。

山路:あぁ兵庫っていうと山口組的な(笑)。

小飼:ですよね。兵庫といえばこうですよね。こう!

山路:そうなのかな? 兵庫の人にメッチャ、今失礼なことを言ってるような気がして、ちょっとドキドキするんですけど(笑)。

小飼:アハハ。なんですけれども、ずいぶんと弱ってますよね、分裂。

山路:暴対法とか?

小飼:いや暴対法、デッカイですよ。暴対法ってけっこう、これこの法律が通っちゃっていいのかっていうのか、法の下での平等って一体どうなっているんだ? っていうのを、暴力団でない人でも、よく読むと抱かざるをえないような法なんですけれども。

山路:なんかあれを締めすぎたせいで。

小飼:そうそう、暴力団というのは人権あるの? と。暴力団だけでなくて、ex暴力団、要するに元暴力団の人にもそれがついてまわるという。

山路:なんかアパート借りられないとか。

小飼:そうそう、就職とかの時に、要はだから、かつてそういう暴力的団体に所属したことがありませんというのに、所属してて、そこで正直に答えると、もう話がなかったことになっちゃうと。そこでありませんというので言っちゃってそれが後でバレると、虚偽の申請だということになっちゃうという、非常に厳しい法律があるんですけれども。

「でもヤクザが消えることはいいことじゃん」(コメント)

小飼:ええとですね、ヤクザが消えたことによって、行き場のない人たちというのが出てきちゃった。確かにもうヤクザな商売って言いますけども、ヤクザよりもどうしようもない。

山路:半グレ的なものっていうこと?

小飼:そうそう。そういったものへの対策っていうのはなされてないんですよね。

山路:むしろ野放しに。

小飼:だから、ちゃんとそういった受け皿を作った上で、ヤクザになることはないと、ここまでいろいろ準備しているのに、ヤクザになっているとしたら、これもう情状酌量の余地はありませんよという形で暴対法みたなものをやるというのは、それはありなのかもしれないんですけど、そうじゃないんですよね。
 でもそれはおいといても、それで山口組も弱くなりました。ってなると、走狗が狩り尽くされると、あぁごめんさい、狡兎(こうと)が狩り尽くされると、走狗烹(そうくに)らる(狡兎死して走狗烹らる)っていうことわざがありますよね。でもやっぱり見られたくないわけですよ、兵庫県警の皆さんは。

山路:そんなに、警察官って暴力団がいなくなったらそんなにいきなり暇になるんですか? って、いや、やることは他にもいっぱいありそうな気がするんだけど、サイバー問題に。

小飼:少なくとも13歳の女子中学生を補導している場合ではないという。

山路:確かにそれは暇な匂いがしますね。

小飼:それは確かにあります。はい。

「BI実現すれば警察も仕事するふりしなくない?」(コメント)

小飼:親は殺されたことないかもしれないけれども、メンツを潰されたというのか、恥をかかされたことはいっぱいありますよね。Winny事件の時も、京都府警の中にWinny使ってた人いるんです。

山路:それもわかってるんですか?

小飼:わかってるじゃなくて、その後に検挙だったので、もう意趣返しなんじゃないの? っていう。

山路:あぁなんかあったな、はいはい。ちょっと思い出しました。

「弾さんが家宅捜索されたらどう対応するの?」(コメント)

小飼:ボトムラインとして、令状は見せてもらいますよ。これ補導って書いてるのも、そこでも重要で、補導であれば令状いらないんですよ。

山路:行政の判断でいきなり捕まえてというか。

小飼:そうそう、だから令状なければ、「帰れ」で済ませますよ。

書籍流通から読み放題サービスという「方向」

【00:10:14】

山路:なるほどね。じゃあ次のニュースちょいいきますか。メルカリの話いきますかね。

小飼:要はバーチャルBOOKOFFと使って下さいみたいな、そういう趣旨のことを言った話ね。

山路:そうなんですよね。それをしかも取締役の方でしたかね。その方が言っちゃったということについて。

小飼:やっぱ山田さんに言っておくべきかな。ちゃんとそのへん、取り締まらなきゃダメだろう、お前取締役だろうって言っておくべきだったかな。

山路:それで勝間さんがクレームというかブログなんかで、それはちょっとおかしいんじゃないの? っていうことを言ってるんですけど。これって最近よくシェアリングエコノミーだったりとか、なんかそういうふうにものとかを共有しようみたいな話っていうのが出ているじゃないですか。

小飼:いやあそうだね、勝間さんは意趣返しとして、メルカリのサーバコードを全部ぶっこ抜いて、それをメルカリに出品するというのはどう? (笑)。そうだ、メルカリがメルカリ自身に出店したらどうなんだろうね? でもメルカリって上場完了しちゃったのかな? 頭がゴッチャになっているかも、そうだね、もう上場しちゃった。メルカリってその方法でMBOできたりしないのかな? もう上場完了しちゃったね、ごめんさい。Uberとリフトの話と勘違いしてた。なんか上場できるのか出来ないのか話がずーと出てたじゃない、もう上場しましたね、失礼しました。そうでした。コロッと忘れてました。

「勝間さんって、自分の本の売上が減って、既得権を侵されたら進歩的な人でも怒るもんだ」(コメント)

小飼:既得権? いや逆に、既得権というのであればどっちの既得権だろうという話になりますよね。たとえば、古本屋というのも見方によっては既得権なわけですよね。だから古本屋でいくら何回転しても、著者のもとには一銭も手に入らないというのは、昔っからそうだったんですけれども。

山路:BOOKOFFとかが出た時にそういうのが一時期、話題になりましたよね。
 結局こういうのが問題になるのって、こういう業者、こういう流通の業者、中古品を扱う流通の業者が、コンテンツの作成のところでコストを払ってない、そこにタダ乗りしてるからだっていうのが一つでかい原因じゃないかなっていう気がするんですけれども。

小飼:タダ乗りしているというよりは、売りに出されているものと、実際に買われているものというのが違うんです。ここに問題があるんです。古本屋の問題というのは。

山路:違うとは?

小飼:売りに出されているものは紙の束です。物体です。パッケージです。なんですけれども、パッケージを買っている人というのは、ゼロではないにしてもあんまりいませんよね。

山路:そこに入っている情報を買っているわけなんですよね。

小飼:そうなんですよ。だから売られているものと、買っているものがズレているんですよ。

山路:昔そういうふうに、古本屋とかが扱っていた時っていうのは、そんなにインターネットとかもすごく発達してたわけでもないから、別に情報の流通、いくら情報といっても人から人へ程度ですんでた。

小飼:そもそも流通させるのに、必須だったのね。古本屋という業態は。

山路:それいちいち本を丸ごとコピーする人とかもそんないなかったわけですもんね。

小飼:だから別の言い方をすると、必要悪というふうに。

山路:情報を流通させるという観点からすると。

小飼:そういうことです。ところがメルカリどころか、Amazonのマーケットプレイスですら、裁断済みの本、要するに自炊済みの本を売りに出されてたっていうことはあるでしょう。そういうところのほうを対応するべきだったんですよね。なんですけど、なんかあさっての方向に行ってますよね。なんかスクショ禁止とか。

山路:それよりはちゃんとそういう中古の本とか、あるいはコンテンツを流通させることで、作った人のところへ利益が還元されるような仕組みのところをもうちょっと盛んにさせる。

小飼:そう、だからまずもってキチッと入手できることっていうのが、むしろ電子出版が入ってから、より改悪されちゃった部分もある。

 

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