アリス九號.が2023年9月3日をもって無期限活動〝凍結〟となったことを受けて、ソロ・アーティストとして活動していくことを決意したHIROTO(g)。アリス九號.と並行してソロ活動を行っていたとはいえ、本格的にソロ・アーティストに転身するにあたって彼が様々な思いや迷いなどを抱いたことは想像に難くない。だが、HIROTOは物事を前向きに捉え、地に足をつけた状態で新たな領域に歩みを進める体制を整えたようだ。一連の流れの中で感じたことやソロ活動に向けた思いなどをHIROTOに語ってもらったインタビューを、二部構成でお届けする。
Interview:村上孝之
――HIROTOさんはソロ・ライヴ以外に、アリス九號.の虎(g)さんとPROTOTYPE+というユニットでもライヴをされていました。
HIROTO:それも別に、自分達でこれをやろう!といって始めたわけではなくて。2023年までをアリス九號.の第一章と表現させてもらっているんですけど、第一章のラスト・アルバムになった『GRACE』(2022年11月)というアルバムを制作するにあたって、もう1年かかっても、1年以上かかっても、とにかく納得できるものを作ろうという話をしたんです。2021年の秋に『GEMINI』(2011年2月)というアルバムの再現ライヴをして、その直後に、そういうミーティングをした。アリス九號.はその時点で、ある種バンドとしての限界地点を迎えつつあったんです。
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