ロックとクラシックを巧みに融合させた音楽性や中世ヨーロッパを思わせる耽美的な世界観、演劇的な要素を押し出したライヴ・パフォーマンスなどで一世を風靡したMALICE MIZERのリーダーを務めていたMana(g)。彼はヴィジュアル系の新たな形を生み出した存在として多くのリスナーから熱狂的な支持を得るとともに、多数のミュージシャンからリスペクトされている。そんなManaをキャッチしてMoi dix Mois(彼のソロ・プロジェクト)、Versailles、D、摩天楼オペラが顔を揃えたことで大きな話題を呼んでいる『JAPANESE VIJUAL METAL -共同声明-』の話を軸に、彼の音楽観などについて語ってもらったインタビューを3回に亘ってお届けしよう。
Interview:村上孝之
――最初はドラムをやられていて、その後ギターに転向されたんですね。なにか、きっかけがあったのでしょうか?
Mana:いえ、ドラムと並行してギターも弾いていました。ギターも持っていたんです。同級生から買ったんですけど、そのときはギターのことは詳しく知らなかったので、YAMAHAのSGだったんです。全然ロックなギターじゃなくて、フュージョン・プレイヤーの高中正義さんのモデルだった。それを知らずに買って、ロックっぽくしたくて、ドクロのペイントをしたりしていました(笑)。そういう感じで、ギターも弾いていたんです。その頃は特にプロを目指していたわけでもなく、ただの“1バンド・キッズ”だったので、ドラムを極めるぞとか、ギターを極めるぞというような意識はまだそんなに芽生えていなくて、楽しく楽器をやれればいいなという感じだったんですよね。
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