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The Brow Beat HP

メンバー:Ryuji / HAKUEI

衝撃的なデビューから5年を経て、さらに輝きを増す"The Brow Beat"の世界​

――The Brow BeatはRyujiさんがHAKUEIさんに音楽に真剣に取り組みたいたいという思いを打ち明けたことで生まれました。立ち上げた時点で、目指す音楽性などは見えていましたか?

Ryuji:俺は、やるなら絶対にロックがいいなと思っていました。子供の頃から親の影響でパンクロックとかロックを聴いていたし、思春期になったときもヴィジュアル系ばかり聴いていたので、ロックが1番自分の心に響くジャンルだったりするんです。いわゆるJ-POPの“さぁ、みんなで泣きましょう”とか“みんなで楽しい気持ちになりましょう”みたいな曲ももちろん嫌いではないけど、ロックの“圧”で気持ちを持っていったり、泣かせたりするようなところがカッコいいなと感じていて、絶対にロックをやりたいと思っていました。

HAKUEI:ただ、一言でロックといってもいろいろなスタイルがあるので、最初は手探りな部分もありました。Ryuji君の声はどういう曲に、どんなふうに馴染むのかとか、どういう具合に表現するのかといった手がかりがあまりなかったので、とにかくいっぱい曲を作って、スタジオで仮歌を歌ってもらって…ということを繰り返していった。1枚目の『ラグナロク』(2018年1月)のときは、そういう感じでした。


――いろいろな曲を作って、特にRyujiさんに合うものを見つけていかれたんですね。『ラグナロク』はオリコン週間インディーズ・アルバム・ランキングとiTunes総合チャートで1位を獲得し、さらに1月17日から始まったツアーは全公演ソールドアウトになりました。

Ryuji:大きな反響があったのは嬉しかったですね。自分的には“ロックのほうが得意なんだぜ”という感覚があったし、『ラグナロク』は本当にいい曲が揃っているという自信もあったんですよ。でも、リリース当時の俳優としての佐藤流司を応援してくれている方達は、そういう側面のRyujiを知らないわけですから。俺が音楽をやると言っても興味を持つこともなくスルーされたり、ライブに来ても楽しんでもらえない人が多いかもしれないと思っていたんです。だから、みんなよく一緒に飛び込んできてくれたなという思いがありますね。

HAKUEI:『ラグナロク』を作るのは、本当に楽しかったんです。Ryuji君はすごく響く声をしているし、表現力も高くて、本当に夢中になってアルバムを作っていた。それが音にも表れていて、『ラグナロク』はすごく勢いのあるアルバムになりましたね。大変だったけど充実感のある制作で、そうやって完成させたものが高く評価されて嬉しかったです。


――最良といえる形のスタートになりましたね。その後のThe Brow Beatは年に1作のペースでアルバムをリリースし、ツアーを行なうなどして着実にスケールアップしていきます。

Ryuji:傍から見ると華々しく感じられたかもしれないけど、最初の頃の自分は必死こいてやっているだけで、手応えを感じて舞い上がるというようなことは一切なかったです。ライブをやればやるほど反省点が出てくるわけですよ。ここはめちゃくちゃ音を外しているなとか、ここはもっとこうすればよかったなというような感じで。それを1つ1つ改善していくことで、単純にスキルは成長できているなという自覚はありました。

HAKUEI:Ryuji君はボーカリストとしてどんどんスキルアップしていったし、変わってほしくないところは変わらないというか。最初にRyuji君と対峙したとき……特に、撮影をしたときとかに殺気みたいなものを感じたんです。すごくヒリヒリする感じがして、僕はそういう空気の人はすごく好きなんですよ。そういうところは継承しつつ技術面が上がっていくのがすごくいいなと思う。レコーディングやライブを1回するごとに何かしら身に着くものがあると思いますけど、そういう面でのRyuji君の成長は目を見張るものがありましたね。


――自分も初めてRyujiさんとお会いしたときに、ビシッとしているといいますか、凛とした人という印象を受けました。ふと思ったのですが、Ryujiさんは曲作りやレコーディング、ライブなどをしていく中で、泣きごとを言われたことがないような気がします。

Ryuji:たしかに、“できない”は言ったことがないかもしれない。ただエンジニアの方に「曲のキーを半音くらい下げる?」と言われて、「それは嫌です」と言ったことはありますけど(笑)。

HAKUEI:Ryuji君は、本当に甘えないですね。僕は、ちょっと心配になるときもあるんです。こういう曲ができたけど、果たしてレコーディングできるのかなと。でも、Ryuji君は「やりましょう!」しか言わない。そして、ちゃんと形にするんです。


――制作面でもRyujiさんのビシッとされているところが、いい形で活かされていることがわかります。The Brow Beatは順調に歩みを進めていきますが、2020年の春にコロナ禍が起こり、それまでと同じペースでは活動できなくなってしまいます。

HAKUEI:コロナが起こって、’20年の2月からライブが中止になり始めたんですよね。当時僕らが所属していたユークリッド・エージェンシーも3月から全てのライブを中止しました。そういう中で、The Brow Beatはツアーのファイナル(LINE CUBE SHIBUYA 2デイズ)が2月21日だったから、ギリギリのタイミングでツアーを終わらせることができた。さらに、それ以降の予定がなかったので、実はコロナの影響は受けていないんです。ただ、翌年は受けましたけどね、“ドカン!”と。'21年に入ってライブとかができるようになったけど、ちょうど僕らの東名阪ツアーの直前に緊急事態宣言が出てしまったんです。だけど、メジャーデビューのタイアップの件とかいろいろあって延期することができなかった。それで、急きょ無観客で、当初の予定していたところとは場所を変えてライブをすることになったりしました。

Ryuji:無観客のライブをやって、目の前で見ている人がいるのと、いないのでは全く違うなということを実感しましたね。無観客はエンジンがかかり切らないというか、全力でやっているんですけど、それを超えるものがないなという。見てくれている人の力も借りることで、自分は限界を超えて楽しめるということがわかった。そこで、来てくれる方達に対する感謝の気持ちが一層深まったというのはありました。


――そういう意味ではいいタイミングで、いい気づきがあったとも言えますね。’21年に入ってからのThe Brow Beatはメジャー・フィールドに活動の場を移し、7月7日にメジャー第1弾シングル『ハレヴタイ』をリリースしました。

HAKUEI:その頃は3年間活動してきて、制作的にはすごく進化していることを実感できていたけど、プロモーションの仕方とかはあまり進化できなかったのかなという感覚があって。もちろん制作やライブロモーションの仕方とかはあまり進化できなかったのかなという感覚があって。もちろん制作やライブのクオリティーも大事ですけど、The Brow Beatの音楽をより多くのリスナーに伝えるために環境を変えたほうがいいのかなと思ったんです。今どきメジャーデビューということにそれほど大きな意味がないということは重々承知ですけど、“メジャーにいくよ”というのはまたちょっと前に進んだよということをわかりやすく表現できますよね。それで、メジャーにフィールドを移すことにしました。

Ryuji:メジャーデビューしたけど、自分の中で変わったことは全くないです。今までと同じように自分がいいと思う作品を作って、いいと思うライブをしていくだけという。ただ、歌詞で使っちゃいけない言葉とかが増えて、縛りが出てきたというのはあって。元々汚い言葉をいっぱい使ったりしていたわけじゃないのでほとんど影響はないけど、歌詞がちょっと難しくなったなというのはありますね。でも、本当にそれくらいです、前と変わったのは。


――Ryujiさんらしいです。それに、2022年4月にリリースされた4thアルバム『404』はすべての面に更なる磨きがかかったハイ・クオリティーな作品ですが、メジャーに行ったことでそういうものになったわけではなくて、HAKUEIさんがおっしゃったように自然な進化だったことがわかります。

HAKUEI:そう。環境が変わったことで新しいスタッフに、ああしろこうしろと言われたわけではなくて、自分達の中に“よりいいものを作りたい”という強い思いがあった。それを、追求していって、一切妥協せずに形にしたのが『404』というアルバムです。


――それは、ぜひファンの方にわかってほしいと思います。では、5周年を迎えて、それぞれ今はどんなことを感じていますか?

HAKUEI:アッという間だったような気もするし、でも1枚目の曲作りのこととかを考えると、随分前だったような気がしなくもない。両方の感覚があるけど、5周年からようやく“何周年です”と言えるようになるじゃないですか。そういうところまで続いているんだなというのはすごくあり難いですし、5年間続いているだけのことはあるなと思ってもらえるものを見せないといけないという気持ちもある。そういう意識で、これからもThe Brow Beatに取り組んでいこうと思っています。

Ryuji:俺は昔から誕生日とか、クリスマス、アニバーサリーといったことに、なんの感情も抱かないんですよ。だから、ぶっちゃけ5周年を迎えても、なにも思っていない(笑)。でも、ここまで続けてこれて、まずはよかったなという安心はあるかなという気はしますけどね。


――アニバーサリーなどに思い入れがないというのは、目の前のやるべきことの1つ1つに全力を注ぐ人だからなのではという気がします。今後のThe Brow Beatの動きとしては5月31日にニュー・シングルのリリースが予定されています。

Ryuji:次のシングルは“Five Senses=5感”ということでちゃんと5感に沿った歌にしたいんですよね。目に見えるものの話とか、手触りがテーマだとか、そういう感じの曲を作れたらいいなとザックリ思っている。まぁ、まだどうなるか分からないですけど。

HAKUEI:次のシングルは5周年ということにかけた“5感”というタイトルではあるんですけど、5周年が関係なくても全然成立するテーマだと思うんですよ。なので、楽曲的にはどんな曲でもハマると思っていて、いろいろな曲を作って、その中から最良のものを厳選したいですね。さっきも話したように、この5年間のRyuji君のシンガーとしての成長は目覚ましいものがあるし、それにプラスしてThe Brow Beatはずっと同じメンバーで活動してきているので、バンドも進化している……特に、ライブがどんどんよくなってきているんです。なので、ライブで“ガツッ!”といけるものということは想定してしまいますね。


――5月31日のリリースが楽しみです。さらに、同作を携えた "The Five Senses" 全国ツアーを5月9日から6月4日にかけて行なうこともアナウンスされています。

Ryuji:今度のツアーは2デイズ・ツアーで、今までやったことがないんですよ。なので、また新しい挑戦だなと思っています。すごく楽しみですけど、久々に体調管理が必要だなというのはありますね。1日だけでまわる分には体調管理はいらないというか、1日やって喉を潰しても次の日に影響ないしと思ってしまうけど、2デイズだと潰せないので、しっかりライブ中のペース配分を考えていかないといけない。と言いつつ、いざライブが始まったら結局ブレーキは踏めない気がしていますが(笑)。

HAKUEI:まだ全貌がどうなるかは分かりませんけど、せっかく5周年にかけて『The Five Senses』なので、しっかりと1年目から振り返られるような構成でもいいのかなとか、いろいろ考え中です。さっきも話したように、バンドがよくなっていることも含めて、またさらに進化したThe Brow Beatを見せられると思うので期待していてください。


カメラマン 宮脇進 / ライター 村上孝之 / ヘアメイク 北瞳 / スタイリスト KONAN


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3月28日(火)18:00 The Brow Beat

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The Brow Beat Live Tour 2023 "The Five Senses"

5月09日(火) [神奈川] CLUB CITTA' 
5月10日(水) [神奈川] CLUB CITTA'
5月13日(土) [大阪] なんばHatch
5月14日(日) [大阪] なんばHatch
5月18日(木) [北海道] 札幌PENNY LANE 24
5月19日(金) [北海道] 札幌PENNY LANE 24
5月24日(水) [愛知] 名古屋DIAMOND HALL
5月25日(木) [愛知] 名古屋DIAMOND HALL
5月27日(土) [福岡] 福岡DRUM LOGOS
5月28日(日) [福岡] 福岡DRUM LOGOS
5月31日(水) [宮城] 仙台Rensa
6月01日(木) [宮城] 仙台Rensa
6月03日(土) [東京] LINE CUBE SHIBUYA
6月04日(日) [東京] LINE CUBE SHIBUYA

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