怖くない怖い話

►片目の無い男

2015/09/14 22:22 投稿

  • タグ:
  • 洒落怖
  • 日常
  • 実話
  • ほんのり
  • お盆

去年だったか、一昨年だったか。

記憶があいまいだが、暑い夏の日、お盆の前後だったと思う。

お盆間近になると、色々見るのは恒例行事のようなものだ。

ちなみに、私は睡眠薬のお世話にならないと眠れない人。
他にも癲癇発作止め、安定剤など、就寝前に飲む薬は5種9錠を飲む。
それを前提にしても、ふと明け方ごろに目が冴えるのが、お盆前後の恒例行事だ。

その日も、朝5時ごろ、ふと目を開けた。
すると、仰向けで眠っていた私の眼前、鼻がくっつきそうなほど間近に、男の顔があった。
片目は潰れている。
何が言いたいのか、真剣な顔をしていた。

そこで私が放った言葉は、自分でも意外で、何も考えずにしゃべっていた。

「・・・なにしとんの。あんたが帰るのはココじゃないでしょ。とっとと成仏しなさい」

・・・知り合いか?
いや・・・ああ、そうだ、知り合いだ。

10年以上前に亡くなった、伯父だ・・・と思う。
伯父は向かって左、当人からすれば右の目が完全に潰れている人だった。

伯父は何も語らず、フッと目の前で消えた。

従兄弟に何かあったのだろうか。
それとも、様子見?に来たのだろうか。

まさか、ね。

そこまで親密な付き合いはしていなかった。
父との疎遠が影響して、なかなか会いにいけなかったのだ。
子供好きで、笑うと優しさがあふれ出そうな笑顔を見せる、大好きな伯父だったが、急性心不全で、自室で亡くなっていた。
唐突な死だった。

実親(祖母)より先に、なくなるなんて。

その数年後には祖母も他界した。
連続で喪主を勤めた従兄弟は、憔悴していた。

なぜ私のところに来たのだろう。
久しぶりに、墓参りに行きたいところだが、外出には制限がついているため、行くことができない。
それを慮って、わざわざ来てくれたんだろうか。

とりあえず、気休め程度に線香とろうそくを立て、願をかけておいた。
次に来る時は、眼前じゃなく、ベッドの隣にでも座っていて欲しい。
さすがに、いくら身内とはいえ、パーソナルスペースに堂々と入り込まれるのは厳しい・・・。

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事