ちぃまま式

画力は低くないが評価はされない絵2

2017/08/06 17:30 投稿

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ピクシブなど絵を投稿しているが「自分の画力は低いとは思えないが、何故か評価が低い・・・」との悩みに分析をかけたものの続きになります。

前回のあらすじですが
画力は低くないが評価が低いのは画力ではなく内面であるテーマ力が弱い。
画力とテーマ力は別のものであるため、画力を上げてもテーマ力は身につかない。
絵としての総合力を上げるために、画力からいったんはなれ、テーマ力をあげよう。


とまあだいたいこんな感じの内容でした。
詳しく知りたい方はこちらのリンクにその1がありますのでどうぞ。
http://ch.nicovideo.jp/chimama/blomaga/ar1020641

実は画力とテーマの他にも必要なものがありました…
ではここから続きになります。


■絵力の三大要素
・画力
・テーマ力
・デザイン力

画力とテーマ力は前回でも説明済みです。
画力 …モチーフ(筆を使って表現できるもの)を描く力。外面を描く力。
テーマ力 …絵の意味を創り出す力。内面を創る力。

そして今回追加されたのが「デザイン力」です。
以降に詳しく説明していきますが、まずはこう言いましょう。

デザイン力とは外面と内面を繋ぐ力です。


■外面と内面を繋ぐ力とは
画力は低くない、そしてテーマを決める力もある。
しかし

>画力はあるのにテーマが表現し切れていない。
>画力もテーマも悪くないのに、見る人の評価がいまいち。

なんてことはないでしょうか?
このとき、ついつい勘違いしてしまうのが「テーマが表現できないのは画力が低いからだ。もっと画力を上げなければ!」ということです。これはNGです。

なぜなら
画力(外面を描く力)だけでテーマ(内面)を作るわけではないのです。


NGとなる思考の流れをあげてみましょう。
1.テーマ力で内面を考える
2.画力で内面に通じる外面を表現する

これをちぃまま式の考え方に直すとこのようになります。

1.テーマ力で内面を考える
2.内面という見えないものをどうやって見える外面にするか「やり方」を考える
3.2で考えたやり方を元に、画力で外面を表現していく

このステップ2が繋ぐ力というわけです。

作り手側としては、内面から外面を描きやすくなります。
見る側としては、外面から内面へつながる流れが感じやすくなります。

この繋ぐ力であるデザイン力組み込んでで絵の力を上げていきましょう。


■デザイン力とは
デザイン力というとセンスのある絵を描く力と勘違いされているかもしれませんが、
本来の意味は「デザイン=設計」です。

設計とは「こうすれば、こうなる」という理詰め100%です。
センスとは対極の位置にあるものといってもいいでしょう。

つまりお勉強でなんとかなる範疇なのですよ♪


■デザインの基本概要


①「目的」のために「どうするか」
②「どうするか」→ 何をすれば、どのような効果があるか

「どうするか」を具体的に「何をすれば、どうなるか」まで掘り下げます。

例1:色> 青い色を使うと、涼しく見える
例2:サイズ> 大きく描いたものは、目立つ
例3:違い> 一つだけ違うものは、気になる

例のようなものが具体的なデザイン(設計)です。簡単でしょう?
これを大量にストックしておけば、あとは目的に合わせて積み重ねていくだけです。
自分の絵や人の絵を見て思いついたことをメモしていきましょう。


■デザインを失敗しないために押さえておくべき2つの柱 その1
しっかりした意思表示

つまり自分の描きたいテーマを強く主張することです。

意思表示の弱い絵はパッと見、印象に残りません。
画力は低くなくても評価が低い理由の一つでもあります。


私の用意した絵を例に説明しましょう。
絵のテーマに立てたものは「色気」です。

× 駄目な例

ほほを赤らめ上目遣いで「色気」をアピールしていますが
なんかいまいちだと思いませんか?


手直ししたものがこちらです。

思いっきり主張を激しくしてみました。

以下が「やったこと」と(狙い)になります。

・「背景はピンクと黒にしてイメージを強める」(一番強力なエロさを出す狙い)
・「被写体を乗算したレイヤー(A)を上に貼り付け、色濃く見せる」(艶めかしさ狙い)
・「(A)にさらにぼかしをいれる」(ふわふわした心情を演出する狙い)
・「被写体にシャドーを入れて、立体感をつくる」(生々しさをだす狙い)
・「全体に色調補正で赤みをかけて、明るさを落とす」(エロい空気を出す狙い)


「もうこれしかないやろ!!」
ってぐらい絵の印象を突き詰めてください。

注意点だけいっておくと
たし算して印象をつくっているわけではない!

むしろ逆です。
引き算して印象をつくる!

手直しした側を見てください。「さわやかさ」なんて感じますか?感じませんよね?
つまり自分の主張したい事を強く出すということは、主張以外のことは捨てる
という考え方で行っています。

イメージとしては
自分の意思表示と心中を覚悟して、ボーターラインを踏み越えて進んでいく感じです。



■デザインを失敗しないために押さえておくべき2つの柱 その2
散漫さを完全に消す

散漫とは、色々盛り込みすぎて絵の印象が迷走している状態のことです。
散漫さを完全に消すとは、しっかりとまとめたデザインを行うということになります。

散漫な絵もパッと見、残念感を抱きます。
心に刺さるものない上、ごちゃついている悪い印象を持つのが原因でしょう。



またも私の絵を例に説明しましょう。バイクのサムネイルのようなものです。
テーマは「バイクで旅する感」とします。

×駄目な例

"バイクで旅する感"を見せたいのだろうな~というのはわかるかもしれませんが、この絵だとイマイチ伝わりにくいと思います。

理由は以下の通りです。

・金髪饅頭を見せたいのか?
・バイクを見せたいのか?
・タイトル文字を見せたいのか?
・風景を見せたいのか?


どこを見ていいのかさっぱりわかりません。
そのためこの絵はすさまじく散漫になって全体から残念感が漂うのです。


手直ししたものがこちら

散漫さをなくすため、余計なものを一切なくしました。

まず、余計なものがないため、焦点が明確になりました。
ここでの焦点は「バイク」になります。
この中で一番目立ちますので、まずはそこに目線が集まります。
一番最初に目線をやるもの=絵の主役になります。

主役が出来ることで、風景が余白として生きるようになりました。
余白の広さが空間の広さを感じさせるようにしています。

そして文字のフォントをゴシックから手書き風文字に変更しました。
旅日記を書いているイメージにして、バイク旅の雰囲気に統一させています。

手直ししたものは駄目な例に比べて、変なインパクトはなくなりましたが、
すっきりとまとまった絵になったと思います。


「絵の主役は何か?」
「統一感はあるか?」
「テーマに向かっているか?」

ということを冷静に見つめてください。

「しっかりした意思表示」は熱い情熱だとしたら、
「散漫さを完全に消す」はクールな思考です。


チームワークのないハイレベルプレイヤー
メリットを打ち消し合うような組み合わせ
メインディッシュしかないコース料理

いくら良い要素を集めても散漫になってしまえばすべて台無しになります。

散漫こそがデザインの敵と考えても良いでしょう。

【蛇足】
他にも以下のデザインテクニックが使われています。
・バイクの向きから見えない目線を意識させて右から左への流れを作っている【流れを作る】
・主体となるものを右側にまとめて、絵の重心を明確にしている【重心】
・道を斜めに移すことで奥行き感を出す【斜め構図】
・道の斜めは目線の流れと同じ方向で流れを統一している【流れの統一】

これらも絵に力を持たせるために組み込んでいるデザインテクニックです。


■根本的なデザインの手順

①作品テーマを決める
②作品のテーマに対してわき上がる感情を明確にする(明確なゴールの設定)
③アイデアをどんどん出す
④そのアイデアは②で定義した感情に到達するかを判断する
⑤意思表示が弱くないかを判断する(意思表示の確認)
⑥アイデアを組み合わせたとき相殺しないか判断する(散漫さの消去)
⑦「こうすれば、こうなる」というテクニックを使い形にしていく(機能を実装)

基本的にこの流れになります。
ポイントは「熱い想いやアイデアだけで突っ走らないこと」です。
基本的に想いやアイデアはエネルギーはありますが、散漫そのものです。
もうそういう性質だと思ってください。

デザインはそのエネルギーをテーマという一点に収束する技です。
エネルギーを収束してレーザービームのように強く発射するイメージです。

最初に説明した
 ①「目的」のために「どうするか」
 ②「どうするか」→ 何をすれば、どのような効果があるか
この①が今回説明した部分に当たります。

①がレーザービーム発射のためのエネルギーを収束する技で
②は見えないエネルギーを見えるエネルギーに変換する技というイメージです。



■最後に
厳しいことをいうと、ファン以上に目が曇っているのは作者のあなた自身です。
自分自身で作ったものであるため、どのようなテーマで作られているか百も承知でしょう。だからこそ、そのわき上がる内面が「絵から感じているものであるのか」「絵を見たことで自分の内面を見ているだけなのか」よほど冷徹に見通さない限り区別がつかないでしょう。

情熱は散漫にしない。クールにそして熱く!


最後の最後に
写真撮影の構図を参考にしてみるとデザインテクニックの勉強になりますよ。
あれは完璧な映像だからこそ、撮影者がどう意思表示をするかですてきな写真になったり、締まりのない写真になったりするのです。
新しい力はその道以外のものを組み合わせたところから生まれます。


ここで紹介したものはデザインの基礎の基礎みたいなものです。
具体的なテクニックは、気が向いたらやっていきますね。

では今回はこの辺で筆を置きます。


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