ちぃまま式

画力は低くないが評価はされない絵

2016/05/02 23:36 投稿

コメント:6

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ピクシブなど絵を投稿している方で
「自分の画力は低いとは思えないが、何故か評価が低い・・・」と悩んでいる人が居るのを見かけたので分析してみようと思います。


・確かに彼・彼女たちの画力は低くない
「自分の画力は低くないと思う」と自分で言うだけあり、確かに上手い部類に入っています。
お悩み相談への回答者からの返答を見ると

「普通にうまいと思う。」
「うまいけど、強烈に興味を引くようなものは感じない。」

というものでした。確かに私もそのように感じるものでした。
「画力は問題はない、だけど評価はできない」この返答はきついと思います。

要は「直すところがない」「良くならない」と言われているに等しいわけですから。

さて、本当に直すところがないのか?分析をしてみましょう。



・「モチーフ」と「テーマ」という言葉を知る
このあたりは人によって解釈が異なる言葉になります。
そのためこのブロマガでは最初に言葉の定義をしてしまいます。
魔女風に言うなら 真実の赤 です。

ちぃまま式「モチーフ」と「テーマ」
■モチーフとは 描いた絵そのもの です。
■テーマ とは その絵が意味するもの です。

ライオンの絵を例に説明しましょう。
「描かれているライオンの絵」がモチーフ
「雄々しさ」がテーマ
 ※テーマは私が暫定的に決めたものです。
になります。

なんとなく理解できたと思いますので、モチーフとテーマの補足を入れます。

モチーフを あなたは筆を使って物理的に描くことができます。
テーマは 物理的に描くことは不可能です。

ライオンの絵を例に説明すると
「ライオン」は描くことができます。「雄々しさ」は描くことはできません。
そういうことです。



・モチーフとテーマの観点から絵を分析する
画力は低くない=モチーフは描けている ということです。

上述した返答例ですが
「普通にうまいと思う。」
「うまいけど、強烈に興味を引くようなものも感じない。

これらをちぃまま式モチーフとテーマを取り入れて意訳してみましょう。

「普通にうまいと思う。」
  「モチーフは合格点である。」

「うまいけど、強烈に興味を引くようなものも感じない。」
  「モチーフはよい、ただしテーマに力を感じない。」


さて、これで問題がわかったと思います
モチーフ力はあるけれど、テーマ力が弱い。だから、評価が得られない。

問題点がわかったのでそこを解決する方法を取ることができます。
対策方法は「テーマ力を身に付ける」ことです。



これまで、問題は「絵のセンスがない」というように考えていたかもしれませんが、それでは問題解決はできません。そもそも解決するためには具体的な対策を打たなければなりません。具体的対策を打つためには問題も具体的なものになるまで解析が必要です。



・テーマ力を身に付けるには
テーマ力を鍛える、といってもそれがどうやればいいのかわからないので苦労しているのだ。という方も多いと思いますのでさらに具体的な方法を提示しましょう。

まず、あなたのモチーフ力はかなり高いです。それは誇るべきことです。
ですが、テーマ力を鍛えるのにはモチーフ力はほとんど関係ありません!


テーマ力を身に付ける手順1
「上手にお絵描きできる程度の能力」は
一旦考えないでください。


「画力を上げれば絵が上手くなる」という考えが落とし穴だからです。

ちぃまま式としてあえて厳しく言います!
テーマ力を上げずに、画力(モチーフ力)だけ上がっても、それは「絵」ではないです。
「すごく上手なお絵描き」です。


テーマ力を身に付ける手順2
テーマを言語化してください。

つまり、テーマをちゃんと言葉で表現してください、ということです。
頭の中で「なんとなく感じること」レベルではなく、しっかりと言葉にしてください。

絵師の皆様なら既にやっていることです。
頭の中で思い立ったイメージを筆に乗せてキャンパス上で形にしていますよね。
頭の中に浮かんだぼんやりしたイメージを、なんとなく筆を走らせてできあがった、適当な絵ではい終わり、アップします。なんてことはしませんよね?

これを「テーマ」という媒体でやるだけです。
頭の中に浮かんだぼんやりした何かを、頭を働かして、言語として認識できるものにする。

今まで自分の描いた絵を練習材料にして、その絵のテーマを全て言語化してください。
これが練習になります。


テーマ力を身につける手順3
言語化したテーマが人に通じるものであるか?を考える。

説明の前に前口上します。
モチーフ力のある人の絵は、閲覧者が求めているのは「テーマ」です。
そもそも、あなたほどのレベルならすでに「上手くて当たり前」とみなされており
そこは閲覧者の評価からは外れています。
「お絵描きが上手ですね。」などという評価はもらっても仕方のないものです。

「お絵描きステージ」から、壁を突破して「絵ステージ」に上がっているのです。
逆に言うならば、評価は低くなっても仕方ないといってもいいです。

さて、本題に戻りましょう。
あなたの【絵】(お絵描きではない)に求められているのは「テーマ」です。
つまり、あなたの言語化したテーマが閲覧者の心を震わせるものか?
ということです。


自分だけしかわからないテーマ
他の人にもわかるけれど心を震わせることができないテーマ
では意味がないということです。

最初に言った、言語化したテーマが人に通じるものであるか?を考えることです。


・テーマ力を身に付ける手順 まとめ
①「上手にお絵描きできる程度の能力」は一旦考えない。
②テーマを言語化する。
③言語化したテーマが人に通じるものであるか?を考える。


人に聞かせてもOKなテーマを明示することができればテーマ力はOKです。


・もう少しテーマというものを具体的にしてみる
絵に込める意味を言葉にしたものとでも思ってください。

ちぃまま式で分類するとテーマは
「象徴」と「物語」の2つのパターンがあります。
※まだ考えればパターンはあるかもしれません。


「象徴」のパターン
また、ライオンの絵を例にします。
モチーフは「ライオン」 テーマは「雄々しさ」です。
このパターンが「象徴」です。
絵にストーリー性はなくてもよいです。

「雄々しさ」というテーマを描きたいのであれば、のんびりお昼寝しているライオンを完璧に描いても仕方ありません。
たてがみは風格を感じさせるように、眼光は鋭く、筋肉は力強く、というようにモチーフを作りこんでいくのです。

ほかの例も上げておきます。「モチーフ」【テーマ】
「森を駆け抜ける狼」【疾走感・躍動感】
「かわいい女の子」【萌え】
「十六夜咲夜」【瀟洒なメイドの佇まい】
「レミリア=スカーレット」【夜に君臨する偉大な紅】
「ロリっ子のR-18」【未成熟な体のエロス】(←ヲイ!)



「物語」のパターン
「満天の星空を見上げる少女」というモチーフを例に説明します。
ただ綺麗なモチーフというだけでなく、
 なぜ少女は星空を見上げているのか?
 星空を見上げる少女の表情が力強いのはなぜか?
 大地に転がった無数のロボットの残骸は何を意味しているのか?
というストーリー感じるような一瞬を切り取って絵にしたものが
「物語」のパターンです。


ストーリー性を感じる絵、というとわかりやすいかもしれません。
絵を見ることで、その裏にどんな物語があったのか?と閲覧者に感じさせるものになります。


経験上良いと思う絵は「象徴」「物語」どちらであったとしても
「いま視覚に入っている情報以上の情報を感じさせるもの」です。

逆に「いま視覚に入っている情報以外感じない」とは以下のようなものです。
 × ライオンの絵を見てライオンしか感じない
 × 満天の星空を見上げる少女の絵を見て、満天の星空と少女しか感じない
こんな感じですね。



・テーマを明確にしているけど、評価はよくなかったのはなぜか?
前口上です。
人間には根源的に感じる感情というものがあります。
つまり、どのような種類の人間であっても
人間である以上感じてしまうものです。

たとえば以下のようなものです。
「暗闇に対して恐怖」
「子供の無邪気な笑顔に愛らしいと感じる」
「異性の体に性的な何かを覚える」(←ヲイ!)
などなど、言い出せばきりはありません。

心理学で言うところの「集合的無意識」のようなものだと思ってください。

では本題に戻ります。
あなたのテーマは明確だったかもしれませんが
「集合的無意識」にまで届くようなものではなかったのかもしれません。

ちょっと厳しく言いますね・・・?
「あなたが描きたかっただけの絵」
「あなたの身内だけがわかってくれる絵」
ではなかったでしょうか?

「あなたとその周辺だけで完結している世界」では「集合的無意識」には届きません。


・集合的無意識に届くテーマをどう作ればいいのか?
ぶっちゃけそれは「創作活動の命題そのもの」です。
もし、ここで私が解明してしまえば、神の領域に入ったに等しいことになってしまいます。
「人間の根源的意識を解明して、それを操る術を得た」ということですよ?

おっと話が逸れました。
ではまあ、人の身で出来ることでも言っときましょうかねw

いろんな経験を積み、自分の世界を広げ、人の心を知ることです。


一言で言うと、「人間を学べ」です。

面白いものを作る、素敵なものを描く、他にもいろいろありますが
創作は結局のところ、「自分の世界」がどれだけ「人間の真理」に近づけるか
というものです。

いや、まあ壮大なこと言ってますが、
本気でいい物を描きたいとなると、そんなかんじになっちゃうもんなんですよ。

それに自分の世界が広がって豊かになると、意識はしなくても絵に力が出てきますよ。


・まとめ
モチーフとテーマの違いを理解し、自分の絵を分析しましょう。
画力だけ上げても、それは絵ではなく、上手なお絵描きでしかない。
テーマ力をあげて、自分の絵に力を宿らせましょう。
テーマ力を上げるには、人間を知ることです。いろいろ経験して人間力をあげましょう。


・最後に
本当に偉そうにいろいろ語ってしまって申し訳ありません。
本来なら絵師としての実績があってから語るべきことであるのは承知しております。
動画作成者という立場から「創作」というものを解析して、それを絵というカテゴリにも適用できないかということでこのようなものを作成してみました。
数ある意見の中の一つということで、あしからずお願いします。


※厳しい蛇足文
「人の期待に応えるようなものを描く」そんな人に媚びるみたいなものは描きたくない。
その通りです!人の期待に応えるだけのものは描かなくていいです。

人の期待になど”応えて当たり前”です。そこから先のものを作っていかなきゃならないんですから。
「人の期待に応える」など目的ではありません、当たり前のように越えている通過点です。

【続き、あります】
http://ch.nicovideo.jp/chimama/blomaga/ar1310047

コメント

タクミ
No.6 (2018/05/15 12:11)
自分もこの状況だと思うので、テーマを描けるよう頑張ります
ゲスト
No.7 (2018/05/15 17:49)
この記事を読んでとても感銘を受けました。もっと自分の世界観を明確なテーマにし、色々な人が見てくれるような絵を描けるように頑張ります。
寿司
No.8 (2018/07/30 21:10)
参考になりました。ありがとうございます。
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