今回は付利意 雷布さんのブログ『ブロガー、貯金0だけどタイ・バンコク移住│ 専業アフィリエイターのブログ』からご寄稿いただきました。
■まとめサイトはネット界を席巻し続けるのか? 付利意雷布がまとめサイトを運営したくない3つの理由
画像:Development Committee『flickr from YAHOO!』
http://www.flickr.com/photos/imfphoto/6179058816/
以前から言ってるように、今はトラフィックの戦国時代でYahoo!といったポータルサイトの独り勝ちの時代ではなくなっている。
これは、トップページをYahoo!にしていた人も、今ではFacebookといったSNSや、YouTube、ニコニコ動画といった動画投稿サイト、アメブロなどに変更している人が多いことからもわかる。
こうしたトラフィックの戦国時代とも言えるなかで急速に成長した小規模運営サイトがある。
それが通称まとめサイトと呼ばれる、2ちゃん等の面白かったスレッドをまとめたサイトだ。
以前まで、オタク的なニッチなサイトだったが、今では一般人のほとんどが一度は見たことのあるサイトにまで成長している。
そして、最近このまとめサイトにさらなる大きなトラフィックをもたらす出来事があった。
それがニコ生(ニコニコ動画)からのリンクの獲得だ。
ニコニコ動画を含むこのドワンゴが運営するサイト、総称ニコ生は日本では有数の巨大トラフィックを有するサイトだ。
ここの動画再生時の上の部分にまとめサイトへのリンクが貼られたことにより、まとめサイトのさらなる発展につながったと思う。
進撃するまとめサイト。
このような現状をリアルタイムで見ている人も多いせいか、自分も以前からこうしたまとめサイトを新たに運営したいという人からの相談を何度か受けている。
しかし、自分はあまりオススメできないと答えている。
その理由は主に3つある。
以下にその3つを述べる。
●1.収益を上げるには相当数の訪問者が必要という点。
これはトラフィックの流入元に関する問題から生じる。
まとめサイトはコピーサイトであることから日に日に検索エンジンから呼びずらくなっており、ますます相互リンクからの流入に頼る必要性が出てくる。
その結果、サイト内部に相当数の外部リンクを張り巡らせる必要が生じ、自身のサイトで消化、つまりはクリックやアフィリエイトでの商品購入が他のサイトに比べて圧倒的に少ない。
こうしたことから、訪問者の数は多くとも、収益を上げづらいサイトになっているのだ。
また、そもそもトラフィックの共有のために、既存の大手まとめサイトから自分のサイトへリンクを貼ってもらう必要がある。
基本は自動リンクだと思うが、初めは自動リンクに表示されるために、頭を下げる営業も必要になる。
当たり前だが、まとめサイトを作った瞬間にトラフィックを獲得できるわけではない。
●2.1サイトあたりの訪問者数は減っていく傾向にあるという点。
上でも述べたように、まとめサイト全体のトラフィックは伸びている。
しかし、それ以上にまとめサイト数自体が増えている。
そのため、個別のサイトレベルになると、平均を見ればトラフィックは減っていると言えるだろう。
どんどん新しいまとめサイトが出来ているので、まとめサイト同士でトラフィックの奪い合いが今後も続く可能性は高い。
●3.コピーサイトであることから生じる弊害、コピーサイトなのに作業が必要とされる点。
1でも述べたように、コピーサイトであると、検索エンジンから呼びづらくなる傾向が続くと同時に著作の問題もある。
まとめサイトの大手レベルになるとlivedoorのアドセンスのプレミアムサービスから著作の問題で広告が表示出来ないことは少ないが、今後もそれが保証されるとは限らない。
詳しくはこちらの記事*1に上手くまとめてあるので参考にしてほしい。
*1:『割れ厨jinと割れ厨はちまとアタシ的とガジェット通信ファミリー総合スレ まとめ』
http://www31.atwiki.jp/tototuu/pages/109.html#
また、以前2ちゃんねるの元管理人西村ひろゆき氏がこうした2ちゃんねるの無断転載を規制する可能性に触れた。
その後2ちゃんねる側が大手まとめサイトを名指しで批判した。
詳しくは 「転載禁止」で岐路に立たされたまとめサイト 「はちま」「オレ的」「やらおん」は影響力3分の1に*2 を参考に。
*2:「「転載禁止」で岐路に立たされたまとめサイト 「はちま」「オレ的」「やらおん」は影響力3分の1に」 2012年08月07日 『ねとらぼ』
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1208/07/news119.html
著作権の問題から、いつさらなる規制がかかってもおかしくない状態なのである。
また、コピーサイトではあるが人為的に面白いトピックを取り上げる必要があるため作業は必要だ。
しかも、オリジナルサイトと違い検索エンジンからの流入が期待出来ないので、こうした作業が資産になりにくい。
つまり、オリジナルの記事であれば新鮮さがなくとも、記事が蓄積されれば検索からの訪問者は増える。
その意味で自動化が可能だが、まとめサイトにあるようなコピーコンテンツだと常に面白い話題を取り上げなければならないのだ。
以上後半はまとめサイトのマイナス面を強調した記事となった。
しかし、自分自身まとめサイトは好きで日によっては2時間以上閲覧している日もある。
コンテンツの面白さという部分で注目を集め、膨大なトラフィックを獲得したという点は素晴らしいと思う。
しかし、著作の問題があるにも関わらず、そうしたコンテンツで収益を上げる行為は目をつけられやすいのは確かだ。
現状はまとめサイト全体としては莫大なトラフィックを抱え、その恩恵を受けるために利用する企業もいる。
こうした企業、ユーザー、そしてまとめサイトの管理事業者やそれを始めたいと思ってる人に、この記事が改めて現状を認識する機会になればいいと思う。
執筆: この記事は付利意 雷布さんのブログ『ブロガー、貯金0だけどタイ・バンコク移住│ 専業アフィリエイターのブログ』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年06月19日時点のものです。
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