清水玲子先生の同名人気コミックを、『るろうに剣心』の大友啓史監督、生田斗真主演で映画化した『秘密 THE TOP SECRET』。死者の記憶を映像化し、犯罪捜査を行う科学警察研究所法医第九研究室、通称「第九」が活動する近未来の日本を舞台に、人間の“脳と記憶”を巡る様々な事件を追った衝撃のサスペンスです。
本作で、主人公・薪や新人捜査官・青木を翻弄する謎の少女「絹子」を演じたのは、本作が劇場映画デビューとなる織田梨紗さん。オーディションで大友監督に抜擢された現在20歳の新星です。今回ガジェット通信では織田梨紗さんにインタビューを敢行。映画初挑戦の感想から、作品についてまで色々とお話を伺いました。
―映画拝見しました。織田さんが演じた絹子というキャラクターが本当に凄まじくて……。こういった個性的な役を演じる事に戸惑いはありませんでしたか?
織田:戸惑いというのも考える間も無く、撮影が終わっていました。今でも映画に出たという実感が無いまま、もう(撮影してから)一年経ったんだという感じです。
―大規模なオーディションだったそうですね。
織田:何が大規模なのかという事も分からなかったのですが、絹子役のライバルは大勢いました。
―絹子という役をどの様に演じようと思いましたか?
織田:演技が初めてだったので、役作りという事自体も比較するものが無くて苦労したのですが、監督は「こうやって」と役を押し付ける事は無くて、「自分の思ったとおりにやってみて」と言ってくださいました。一緒に役を作って行く感じでした。
絹子はサイコパスというか、すごい事をするんですけど、その行動の裏にはお父さんに愛をもらえなかったということがあって、本当は人間味のある女の子なのだろうなと。ノーマルな人を演じるよりは、特徴のある人を演じた方がやりやすいのかな、と思った事もありました。でも、やっぱり難しかったですね。
―大友監督から受けたアドバイスで印象に残っている事はありますか?
織田:監督から参考に観ておいてとサイコパスが主人公の映画を教えてもらいました。一つ覚えているのは『羊たちの沈黙』です。この時主演の方はどんな事を考えながら演技したんだろう、と考えながら観ました。
―今回は大人の男性達とバチバチとやり合う役柄で、特に大森南朋さんに取調室で問い詰められるシーンはかなり迫力がありましたね。
織田:取り調べ室の雰囲気もあって、大森さんの迫力も凄かったので、とても緊張しました。絹子は強い人間なので、そういった緊張を出さない様に……。私は緊張すると手が震えたり涙が出て来るので、それが映らない様に気をつけました。
この取り調べ室のシーンはオーディションでもやっていたので、実際の映像では自分がどんな風に映っているのか、自分の感情がちゃんとのれているか、と一番気になるシーンでした。
―取調室の雰囲気はおっしゃる通り独特でしたね。本作は他にもセットがすごく凝っていて、実際に見て感動されたのではないでしょうか。
織田:本当にすごかったです。映画の現場自体も初めてなので、こんな風になっているんだって細かい所まで見させてもらいました。やはり、MRI捜査をする部屋を見た時は感動しました。昔から映画が好きでよく観ていましたが、今回映画の撮影に参加した事によって、これからは映画の裏側を意識しながら観ると思います。
―絹子の部屋も観た事の無い様な空間で、じっくり見てみたいです。
織田:じっくり見ない方がいいです!(笑) 理科室にある様な物がたくさん並んでいるので、不気味なんですよ(笑)。
―映画でチラッと見えるくらいが良いんですね(笑)。最後に、映画の中で使われている、被害者の脳に残った記憶を見る「MRI捜査」が実現したらどう思いますか?
織田:自分の大切な秘密を見られのは嫌ですよね。「墓場まで持って行く」という言葉が使えなくなってしまいます。でも、人の記憶を見る事で色々な犯罪を暴く事が出来て、さらに研究が進んだら、もっと人のためになるのかな、とも思います。この映画では、MRI捜査によって人間の悲しい所や恐ろしい所が描かれて、本当に見た事の無い素敵なお話になっているので楽しんでいただきたいです。
―今日はどうもありがとうございました!
『秘密 THE TOP SECRET』現在公開中!
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