大相撲にとんでもない怪物が現れた。モンゴル出身の新入幕力士・逸ノ城(いちのじょう)の勢いが止まらない。24日に稀勢の里を、25日には豪栄道の両大関を破り、今場所の成績を11勝1敗として全勝の横綱・白鵬を追う。
現在21才の前頭十枚目。今年1月に初土俵を踏んで以来、わずか5場所目にして幕内入りを果たした。192cm・199kgの恵まれた体格を武器に、右四つ・寄り切りを得意技とする。
強いのは巨躯のおかげだけではない。地元のモンゴル相撲では14才で優勝を経験し、来日前には既に敵なしだったというから相撲の素地は十分できていたと言えよう。25日の豪栄道戦では、左上手を取られて頭を付けられ腰の上がった状態からでも上手投げで大関を下している。下半身の安定性も膂力もハンパない怪物だ。
スピード出世すぎていまだ髷(まげ)も結えず、インタビューでは「三賞ってなんですか?」「(明日は横綱戦って)マジか」と答えるなど、まだ相撲界のしきたりをよく理解していなさそうなところもあるが、怪物が時折見せるそんなお茶目な面にギャップ萌えしているファンも多いようだ。
新入幕力士が大関を破ること自体14年ぶりの快挙だが、もしこのまま勝ち進んで優勝ということになれば、1914年の両国関以来、100年ぶりの偉業となる。デーモン閣下ややくみつるら芸能界の相撲ウォッチャーも「末恐ろしい力士になる」と絶賛する新入幕力士から目が離せない。
画像:相撲協会ウェブサイトより引用
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